Charles Simic(3)

2012年08月30日 | Charles Simic

■旧暦7月13日、木曜日、

(写真)夏の最後の夕日


ここ数日、湿度が異様に高く、朝起きるとシャワーを浴びないではいられない。英独仏と断続的に漫然と会話番組を聴いているが、一向に聞き取りが上手くならない。検定試験みたいなものを受けてみようかと思い始めている。目標があれば、断続的が持続的になり、漫然が集中になるのではないか。甘いかな?

一年半前に、インタビューしたメモを再構成できなくなっている。当たり前と言えば当たり前だが、不覚だった。メモは直後に文章化しておくべきだった。そのメモ内容の価値判断は、その時点で行ってはならない。思考停止して、メモを作るべきだ。なぜなら、その時点では、文脈は、ほぼ、何も見えておらず、何がどこにつながるか、見当がついていないのだから。どんなに些細なことも(たぶん、歴史に些細は存在しない)、無関係と思える人名も、一年半も経って見ると、俄然、輝きだすからである。



OCTOBER ARRIVING

           Charles Simic




I only have a measly ant
To think with today.
Others have pictures of saints,
Others have clouds in the sky.

The winter might be at the door,
For he’s all alone
And in a hurry to hide.
Nevertheless, unable to decide

He retraces his steps
Several times and finds himself
On a huge blank wall
That has no window.

Dark masses of trees
Canst their before him,
Only to
Erase them next
With a sly, sea-surging sound.



10月の到来

       チャールズ・シミック



今日のぼくに考える相手は
ちっぽけな蟻しかいない
それが聖人画の人もいれば
空の雲の人もいる

冬はたぶんドアのところにいる
彼は一人で
隠れようと焦っているから
それでも決心がつかない

彼は自分の足跡を
何度もたどり直して
やっと殺風景な窓のない大きな壁の上に
いることに気がつく

黒い木々の塊が
彼の前に迷路を投げかけるが
次の瞬間 悪意ある波の音とともに
かき消されてしまう


■冬将軍という言葉があるけれど、英語もwinterはheで受けるのが面白い。



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