AREA-Dee ‐Gathering room‐

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これを観ろ! #009 KARATE KID

2011年02月22日 13時05分45秒 | Movie

邦題はベストキッドですね。

アメリカから中国にやってきたウィル・スミスの息子がいじめに遭う。
そして強くなろうと願う中、ジャッキー・チェンに出会い、その教えを守りながら修行にいそしみ
ついにはその成果を発揮していじめっこを試合で倒す。

自分は幼いころ、とても体が小さかった。
整列順はいつも一番前。コンプレックスでした。

同級生でも体の大きなヤツには偉そうな口をきかれ
「ざけんなっ!」って逆らってはケンカ。で、当然、こっぴどく負ける。
子供って、けっこう陰湿で、一度関係がこじれると尾を引く。
強い大人にはバカバカしいことだけれど、そいつをやっつけないと
この先、生きていけない! って思わせるものがあります。それが子供の社会。
悔しくて泣きながら帰ると、親父の言うことは決まって同じ。

「悔しいんならやり返して来い。負けるのがイヤなら勝つまでやれ」
「どっちもイヤだって言うなら、気が済むまで泣いてろ」

そんなこと、今までさんざんやってる。でも負けるから悔しいんだ。
そう言いたくて仕方なかったな~。
で、ベソベソ泣いては「情けないヤツだ」って言われてたかな。

で、自分の選択は強くなることでした。現実に弱いんだから仕方がない。
子供なりに、現実をリアルに受け止めてたんだと思います。
自分よりうんと力が強くて体重もある。
動物として対峙すればかなわない格上の相手に自分の力だけで勝つ。
そのことに憧れたんです。

そして小学校2年生のときに空手をはじめました。
糸東流拳剛館。(当時)
とにかく強くなりたかった。自分より大きくて力の強い相手に
力で負けたくなかった。暴力で負けることが理不尽だと思ったんです。
なにより、暴力の支配を解放したかった。
誰も自分を殴らず、自分も誰も殴らない毎日がほしかった。


でも、いざ空手をはじめると人に殴られるのは怖かった。殴るのも怖かった。
しかも相手は近所のガキ大将より年上で、体ももっと大きい。
そのうえ空手の先輩。組み手で向かい合ったとき、震えたのを覚えてます。

でも、稽古を重ねるうちに変わってきます。
自分にはセンスがあったようで、すぐに館長から見初められました。
館長は体が小さな自分が勝つための方法を
ちょっと、えこひいきでしたがマンツーマンで教えてくれました。
おかげで二年目には大会で2位に入賞できました。自分でもびっくり。
そこまで強くなっている自覚がまるでなかったのです。
その後は毎年3位以内に入賞できるようになった。
そんで、やっぱり身長は伸びず、ガリガリだったけど、誰も怖くなくなった。

そもそも空手は活殺術。人を殺したり、あるいは怪我を治したりする武術。
自分の流派は沖縄が源流で、抜き手と呼ばれる手刀で鎧を突き破り、
腹を突き破り、内臓を握って引きずり出すという究極奥義がありました。
むろん、そんな殺人術を身に着けるには、俗世を離れた鍛錬が必要です。
当時、二段だった大人は畳を突き、一枚目を貫き
二枚目に半分到達した時点で指の骨がバラバラになったりしてました。
瓦を20枚叩き割り、やはり指の骨がバラバラになったりしてました。
試合では鼻が折れ、歯が折れ、顎が割れる。
究極はいつも、凡人を越えた領域にあるのでしょう。
自分も蹴った足の親指が相手の道着に引っかかり、折れたことがありました。

空手をやったからといって暴力が怖くなったことはなかったです。
むしろ、以前より何倍も怖くなった。
大の大人が本気で殴ったら、殴られたほうはただではすまない。
殴ったほうも、ただではすまない。それがわかっただけでした。
ただ、そんな目に遭わない方法は、館長から学んだつもりです。

館長は包丁を持って襲ってきた相手を倒したことがあります。
自分も中学のときに7人相手に無事にすんだことがあります。
高校のときには三人が相手だったことも。

フェアなルールに則ったスポーツとしてのヨーイ、ドン!は大好き。
でもいがみ合いや憎しみ、いい年したケンカは大嫌い。

明日も自分は平和に過ごしたいな。
老いたジャッキー・チェンの1/10さえも体は動かないかもしれないけど(笑


これを観ろ! #008 BLACK JACK

2011年01月31日 14時38分59秒 | Movie

 

手塚治虫先生です。

奇跡の名医。モグリの無免許医。

法外な治療費と引き換えに、どんな医者もサジを投げた難病も治療する。
100億円から1000円とその治療費もまちまちなのがマンガたる部分。
数ある原作のエピソードに比べればチープな感じもありますが
それなりに楽しめます。

人間を使った生体実験への怒り。
医療は神の領域なのか、それとも…

未発見のウイルス、人間の欲望。
そして、砂漠の民がもたらす知恵と歴史が間 黒男を救う。

最近、とみに体に不具合が現れている自分としても
医療そのものは、なかなか興味を刺激されます。


これを観ろ! #007 告白

2011年01月28日 12時41分44秒 | Movie

邦画はほとんど観ないんですが、これは観ました。

ストーリーそのものは復讐劇。
命の尊さとか、物語に含まれた深みとか語る人がいるかもですが
とりあえず完全に復讐劇です。

この間、読者から電話があり、
どうしても仕返ししたい! と憤慨する内容だったのですが諌めました。
仕返しは憎しみの連鎖。終わりはないですもんね。

もっとも、ピースでスマートな仕返しはありかも(笑

でも、やっぱりピースがいいや(笑

 


コレを観ろ! #006 パッセンジャーズ

2010年06月29日 12時40分41秒 | Movie

ありがちなオチではあります。
でもいいじゃありませんか。

自分は、いわゆる普通のイメージの霊とか
そういうのはまるで信じてないほうでして…
でも、中学んときに爺さんの仏壇の前で寝たときは
なぜか夜中に突然、声を上げて泣きじゃくり始めたとか。
親戚一同が目を覚まして、声をかけるも泣き止まず
二階から婆さんが起きてきて、あやすとピタリと泣き止んだそうです。
14歳。思春期真っ盛りの自分は、その事をまったく覚えてません。

翌朝、自分の親を含めた親戚連中にこの事をたずねると
皆が見たことがないような真顔で口をつぐんだのをよく覚えています。
爺さんは5人の子供を残したまま、戦争で亡くなっています。
僕の母親は自分の父親の顔を知らない人です。

さて、その後自分はトラックに跳ね飛ばされたり、バイクで事故したり
いろんな目に遭ってますが、幸いにしてこうして元気です^^

人が死ぬとどうなるのか?
カメラマン釣崎氏の写真を見ていると、こう思ってしまいます。
”ただ生命活動を終わらせた肉片である”と。

凄惨な事故。
狂気の果ての悲劇。
苦悩の末の選択。
逃れられぬ病魔。
WAR。
BADLUCK。
ミス。

いろんな理由がいつも僕らの周りにあふれています。
でも、永遠の命などないし、自分が死んでも霊魂となって存在するとは
とてもではないけれど思えないのです。

かつてファラオたちは乾ききった自身のミイラも
壷の中でカラカラになった自分の臓器も
魂がよみがえったときに使えると信じたそうです。
それは呪い師が生計を支えるために唱えたウソ。
死人は蘇らず、新たな命は生まれ続けます。

この年になると、身近な人々がこの世を去ることも少なくありません。
自分の番は、順当にいけばもう少し先のはずですが、
それでも、明日かも知れないそのときを思えば、今が変わるか?

すみません、まだまったく変わりません(笑

どうせ、そんな人間です。
けれど、この映画のように明日の死を考えるものを見ると
少しは、ちっぽけな自分の明日を考えたりもするのです。

で、結局何も変わらないんですが(爆









これを観ろ!#005 WATCHMEN

2010年06月22日 14時19分44秒 | Movie

自分的にはなかなかでした。
観るにつれ、『X-MENみたいなヒーローもの??』と思いましたが
ハリウッドお得意の勧善懲悪モノとはちょっとだけ違ってました。
善とはなにか? 悪とはなにか?
最後にそんなことも、ちょっとだけ考えたりもします。

ある意味、スゴイかも。
囚人の腕がサンダーでぶった切られるシーンがあったり、
幼女を殺して犬に食わせる犯罪者が登場したりしたと思えば
ネットリしたラブシーンがあったりとか。

自分なんかはヤクザとか大嫌いで、自分に力があれば
全員、ブチコロシたい(うぎゃ! 表現、失礼!)人間なのですが、
この映画では登場するヒーローが何しろ薄汚くて個性的です。
人間味溢れる、THE MANともいえる”コメディアン”
青臭い正義感が自身の根幹を支えている”ダニエル”

でも個人的に一番好きなのは最後に肉片に変わるものの、
チャンドラー並にハードボイルドな”ロールシャッハ”でしょうか。
映画だと天寿を全うすることなく肉片に変わったことを一瞬で忘れても
それが自分や知人のことだと思えば、もっとリアルなはずなんですよね。
誰しも過去が今の自分を作り出している側面がある現実において
頑なであっても、指針を持つことの潔さ。
いいか、悪いか? ではないんですよねぇ。それって。
少なくとも、自分の指針を見つけることができなかった人が
秋葉原の無差別殺人のような事件を引き起こす気がする。
誰よりも人と関わりたくて、評価されたくて仕方なった人間が
無視されるのって、きっと耐えられない苦痛なんでしょうな。

もし、全知全能の神のような存在が実在したら…
人類はおろか、宇宙の一部さえ自由にできる存在があったとしたら…

アナタならその存在とどんな会話をするでしょう。
何をお願いするでしょう。彼の価値観に共感できるでしょうか。

ハードボイルド。
CG。
道徳。
未来。
サイエンスフィクション。
愛。

全部のごった煮のよな作品かも。

自分的にはクライマックスで流れた
ジミ・ヘンドリックスの音楽が聞こえたとたん
作り手の意図が全部理解できちゃった気がしましたよ(笑