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さすがに入浴はやめ、ロキソニンテープを貼って布団に入った。動かなければ痛くない、ズキズキと疼きもしない、それを根拠に「大丈夫、日にち薬で良くなるだろう、医者に行かなくても大丈夫」とほとんど安心しながら。
しかし朝一番に、右足の1.5倍ほどに膨れ上がり、足底以外は、赤黒紫に指の先まで変色した左足の悍ましさは、一瞬、呼吸するのを忘れるほどの酷さだった。
気持ちを静めて「内出血だろう」と自分に言い聞かせ、摺り足でビッコ引き引き、何とか最低限の用事を済ませてからは、ひたすら横になって過ごした。娘からは「明日早朝には行くから」と、ラインで返事があった。
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娘が来てくれた安心感も手伝ってか、だんだん痛くなってくる左足に不安が、ぐんぐん湧いてきた。「楽だから」と、お使い時には、登山をしていた頃のストックを持たされたが、摺り足・ビッコ歩行はスピードが落ちていくばかり。
娘には「医者に行こう」とうるさく言われたが、骨の関節の病を持っている身としては、その主治医のいるI病院での受診以外は考えられないから、「GW明けまで待つ」とか、「駅まで送って行ってもらって行こうかな」とか、ころころと変わる言い訳を言い続けた。
が、実のところは「そんな迷惑をかけられない」とか「何とか自力でいけないかな」とか、助けに来てくれているのに、場違いな遠慮をして困らせていただけだったように思う。