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読みすぎ

読み返すことのないようなメモ

書籍「気の力」

2007年10月25日 01時23分02秒 | H19 書籍
読み易さ :★★★★★
新たな発想:最高です
役立ち度 :★★★★★
異論度  :無

以前、よくモーニングショー系のコメンテーターでTV出演していた明治大学の斉藤孝先生の著。見た目は、手鏡おとこの元野村総研のエロ解説者のあとがまかと思い、いままで敢えて手に取らなかったが、今回、斉藤先生の鋭い着目点には感銘しました。おそらく、当分はまります。

この本は、「気」という抽象的な概念の力で表現していますが、アンソニーロビンズの著で書かれていた神経プログラミング言語のラポールの関係を築くための方法などに通じるものがありました。また、日本人としての気構えといった点もうまく表現されており、このセンスをしっかりと磨きたいと心を新たにしています。

1.気のセンスが求められるわけ
・場の空気を読み、気配りをすることは自然な行為。そのため、対応を誤ると「使えないやつ」と思われ、暗黙のうちに排除されてしまう。
・場を読む力とは兆しを読みとる力。講演でも、冷めたエリアを温めないと、しだいに雰囲気が悪くなり黙殺される。
・冷めたエリアを温めるには、めかけ・声掛けが基本。特に、子供の成長においては、このめかけ・声掛けがよい効果をもたらす。(安易に怒鳴るのは、センスがない)
・場の空気を読む力は、「場の空気の感知力」と「場の流れを変える力」の二つの要素からなる。
・仕事で成功する人は、生きていく上での幸福感を深く結び付いている。

2.場の流れを読む
・空間感知力と文脈力が重要
・その場の空気をしっかりと感じ取れる空間感知力とこの場はどんな流れで何が求められているかを理解する文脈力が重要
・空間感知力は背中のセンサーを鍛えることが重要。肩甲骨を回し、揺さぶり運動をすることで身体性を身につける
・人から何かをされるのを待っているのではなくて、場を見て、さっと挨拶を交わしたり、人を紹介し合ったり、その場を少しでも生産的なものにしようと、つねに気を配っている
・この人は何をつねにこだわっている人なのか?に焦点をあてて光をあてて見ることができると、感情の本質的な部分が理解できる。これが文脈力

3.場の流れを変える
・相手の感情や文脈的な流れに沿って、すこしづつずらしていくと展開がスムーズに行く。(ラポール??)
・流れを変えようとするのではなく、まずは相手を肯定することから入る。特に、相手の話を咀嚼して前向きな工程コメントができるとさらによい
・変な流れを断ち切ることで場の流れを変える。確信犯で文脈を切り、先の話に進めてしまう。
・間合の呼吸により場の流れを変える。
・間合いを感じるコツは、受動と能動を逆転させる。受け身で会議にでるのではなく、積極的に会議で発言するように試みる。
・場の流れを変えるためには、その流れに対して責任を持ち、この場を有意義にするためにはどのように時間を仕切るか?という考え方が重要である。
・自分の視点を別の視点に移すことで場の風景の二重化が図れる。

4.気の理解を含める
・自分の気のエネルギーを引き出してくれるものは何か?
・習慣化することで気をもたらす



書籍「どんな人とも10秒でうちとけて話せる本」

2007年10月23日 00時30分32秒 | H19 書籍
読み易さ :★★★★★
新たな発想:少々有(NLPや傾聴の発想が含まれている)
役立ち度 :★★★★★
異論度  :無

1.人と話すことの本質
・自分の人生に大きな影響を与えてくれる可能性を秘めている。そのチャンスを逃す手はない
・自分から話しかけよう

2.どきどきせずに話しかけるには
・形から変えていこう。背筋をのばし、どうどうと
・腹式呼吸で緊張をほぐす。。。背筋をピンと伸ばしアゴを引いて肩の力を抜き、鼻からゆっくり息を吸い込む。そしてお腹いっぱいになるまで2-3秒息をとめる。そして口をすぼめて力強く静かに長くはく
・知っているひと、気ごころがしれているひと、、、、そんな人はドキドキしない。。。相手を思う気持ちに暗示をかけることで気持ちが楽になる⇒プラスの思考が重要
・ドキドキしないためには
 ①プラスの暗示をかける
 ②会話のための準備をする
 ③経験を積んで自信を養う

3.好印象を与える話し方
・敬語を正しく使う
・話は簡潔に
・要点を整理して
・主語と述語は距離を近づける
・短いセンテンスで
・就職後は少なく
・わかりやすい表現で
⇒基本ははきはき話す
⇒滑舌をよく話すには、発声トレーニングを
⇒笑顔を忘れずに
⇒清潔感のある身だしなみ
⇒立ち居振る舞いも

4.話しかけ方
・新しいことを学ぶつもりで尋ねる
⇒いい材料をあつめておこう
⇒材料はメモをとっておく
⇒よく観察する
⇒好奇心・問題意識をもって分析
⇒自分の意見を持つ
・得意な話題を持っておく
⇒仕事、趣味、スポーツ、政治・経済、社会問題
・タイミングよく
⇒ほめられた前後、しかられた前後
⇒時間帯
⇒場所

5.最初のひとこと
・ほめる
・相手中心・・・・相手が知ってもらいたい事を聴く
・質問形
・相手の名前を繰り返す

6.会話を長く続けるには
・相手に多く話してもらう
・よく聴いてあげる

書籍「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」

2007年10月09日 14時39分05秒 | H19 書籍
読み易さ :★★★★★
新たな発想:少々有
役立ち度 :★★★
異論度  :無

問題解決を「時系列変化パターングラフ」と「ループ図」を用いたシステム思考により行う方法論を展開。私自身の専門がシステム工学なので温故知新のような気持ちになりました。厚さのわりには読みやすいので是非、日頃のビジネス上の疑問解決を求めるあなたにはお勧め!

1.物事の本質の構造を見極め、構造に働きかけることで問題解決を図れ
・複雑性には2種類ある。種類による複雑性とダイナミックな複雑性
・種類による複雑性には、ロジカルシンキングによりパターン認識を行うことで対応が可能
・しかし、ダイナミックな複雑性には時間の変化と構造を把握して、その構造に働きかけないと問題解決しない。本書は、そのダイナミックな複雑性にFocus
・今後の世の中では、新しいものを生み出す力を求められている。このダイナミックな複雑性への対応は、まさにその部類に入る重要なテクニック!

2.システム思考とは
・我々は、目の前に起こっている出来事のみに着目し、その周辺に解決策を求めてしまっている。しかし、その裏には根本的な構造的問題を抱えている例が多い。
・その裏に隠されている問題を体系的な構造としてとらえ、それにインパクトを与える考え方がシステム思考である。

3.時系列変化パターングラフとは
・時間軸を横にとり、対象とする要素を縦軸とし、これまでの現状を描くとともに、今後、どのようにしていきたいか?を描いてみる。特に、将来については、このまま何もしなかった場合の悲観論も合わせて描くことが重要
・あるべき姿になるためには何をすべきか?特に、チームとしての目的を共有する場合には共通の認識を共有する上で最適なツールである

4.ループ図とは
・状態の遷移を表すもの。ある事象からある事象を生むことを→でつなげ、→の先の事象に対するPositive ImpactかNegative Impactかを明記する
・いくつかのパターンがあり、自己強化型のループは、今の状態から抜け出すためのPositiveアクションの結果、成果があらわれ、その成果が次のレベルを目指すためのモチベーションとなるループとなる。
・バランスループとは、成果が表れるが、その一方でマイナスの要素を生み出すながれができるため、そのバランスをとるループである。たとえば、Mobilityの向上によるメリットの反対に環境問題や事故問題が発生する。マイナスループは、逆方向のループをたどることから、自己強化型とのバランスが求められる。

5.ループ図の作成には原型を参考に
・成長は頭打ちになる。。。。。これは、自己強化型のループに対して、バランス型のループが機能すると、急激な成長はマイナスインパクトを誘発するため、成長が途絶えることを示す。つまり、急速な成長ではなく、しっかりと成長の基盤を強化したのちに次のステージにStepUpするように考えることが重要である。
・急がばまわれ。。。。。目の前の解決策を講じると、長期で見た場合にマイナスに転じるという教訓。短期の策の場合には、目先の問題を解決するが、長期で見ると、その講じた期間に腐食がすすみ取り返しがつかない場合があるということ
・じわじわの恐怖。。。。。ゆでがえる理論のように、腐食が徐々に浸透し、取り返しがつかなくなるといくこと。これは、目標のセットが妥当でない場合が多い。たとえば、目標を安易に下げてしまうことで目先の危機が救えたとしても、それを繰り返すことで、目標達成が困難になるケースがでてくる。
・強者はさらに強者となる。。。。「だめならさっさとやめなさい」(http://blog.goo.ne.jp/decky_2007/e/c390bbf67a917a74337779be57673d10)にもあったように、1番をとるとそこに需要が集中し、強者はさらに強者になる。その地位を確保した場合はいいが、そうでない場合は、ユーザに対する機会均等のアクションをとるべき。居酒屋での大声もそれに通じる

6.ループ図をどうつかうか?
・レバレッジポイントを見つけよ。ループ図の構造に対して、効果が発生するぽんとを見つけ、そこへのアクションを集中させる
・これは、NYの改善に徹したジュリアー二市長のWinodws Broken Theoryに通じる。目先の効果ではなく、しっかりと長期的に効果を発揮するポイントをさがし、そこに徹底的にリソースを投入する。ニューヨークの汚い地下鉄をきれいにすることで、治安の維持に成功したことが良い事例である。
・レバレッジポイントはどこにある?
 ①数値をさだめてみる
 ②フローとストックを分析してみる
 ③構造を可視化する
 ④ルールやインセンティブを設定する
 ⑤目的を自問する
 ⑥前提となっている社会通念や常識などのパラダイムをシフトさせる

7.システム思考をみにつける
・自分を責めない。構造が問題と決めつける。その構造を理解し、改善する。できなかったことを反省しない
・長蛇の列は短いからいいのではない。処理量、列の特性を見極めよ
・全体像でとらえないと、簡単な抜け道、裏ワザがみつけだせない
・あつまらない集団は、その集団の魅力がつたわっていないのと、自分自身が魅力にきづいていない。。。集団にすぐ状況を聴くといったアクションが必要である
・すべての問題解決には時間軸がある。それを意識しないとよくなる前により悪くなってしまう
・聴くことが基本。自らの前提(認知の枠組み)を排除すべし

8.7カ条
①人や状況を責めない、自分を責めない
②できごとではなく、パターンを認識する
③望ましいパターンとのギャップを認識する
④パターンを引き起こしている構造をループ図で示す
⑤目の前の現象のみではなく、全体像をとらえる
⑥全体像のループのレバレッジポイントを捜す
⑦システムの力を十分に利用する