goo blog サービス終了のお知らせ 

読みすぎ

読み返すことのないようなメモ

書籍「ユビキタスとは何か」

2007年08月28日 05時35分55秒 | H19 書籍
単純なユビキタスの解説ではなく、MOT(Management of Technology)の観点からの洞察はさすが坂村先生ですね。個人的には目からうろこでした。

1.ネットワークの外部化
・情報は、ネットにつながった情報提供用のコンピュータの中にあるという考え方。これまで、コンピュータは記憶、処理と捉えられてきましたが、ネットワークにつながることで、外部の情報を取り出すことができる。

2.ネットワークの外部化のBlocking Issue
・データの入力を誰かがやらなければいけないこと。それがネック。
・その役目をタグが担う。スキャンすることでデータエントリと検索が可能。
・ユビキタスの目的は、現実の世界の完全認識。コンテキストアエアネス
・識別する、区別することが最大の目的
・識別、区別した上で、ネットワークの外部化により情報と紐づけ

3.MOTの考え方
・技術が問題ではなく、何の目的でどのように技術をつかうか、といったMgmt
・したがって、目的が変わればアプリは同じでも利用される技術は異なる。
・2025年にはどのような社会になっているか?というアプローチにおいて、具体的な姿を描けるのは個別のアプリの開発。インフラを検討する場合には描けないはず。
・U-IDが情報の構造化をもたらし、その結果、社会を変えるという考え方。つまり、ゴールとして設定する事象によって、適用する技術は異なる
・ユビキタスにより世界の情報の構造化を図るイメージ

4.EPC Globalの考え方との違い
・uコードの重複発行をなくすためユビキタスIDセンターがある。
・EPC Globalは、オートIDのころから、流通業界のバーコード置き換えがミッション。したがってPOSが前提となっている。
・EPC GlobalはMOT的にいうと、商品の識別が目的で安いほど良い。
・しかし、個々の物を特定するには、それらを一意に決定することが必要。オートIDはそこまでやらない。

5.U-IDの利用形態
①IDセッティング
・物に振るか?それとも、ロットの考え方で振るか?
・通信プロトコルと分離した考え方が必須
・キャッシュをうまく使ってビジネスをクリエイト

②自分の履歴をU-コードで
・自分の思い出を整理する際、U-コードとひもづけることで、情報の検索、さらには組み立てをする場合のサンプル文書の入手が容易に!

③認識するか、あるいは発信する情報をキャッチするか
・人の位置を識別すると犯罪に利用される。インフラから識別するのではなく、人からインフラに発信する仕組みが重要である。

④Uコード連鎖
・Uコードで紐づいた情報どおしの連携を図ることで、情報連鎖が発生し、検索に活かすことができる。

6.ソーシャルイノベーション
・プロダクトイノベーション、プロセスイノベーションは日本は強い。しかし、ソーシャルイノベーションは弱い
・ソーシャルイノベーションとは、ブランド力、仲間づくり力、標準化するための政治力
・アップルはi-podを市場に出すために、著作権保護にもメスをいれた。
・技術を導入するために制度を変えることもソーシャルイノベーション。日本は弱い。制度設計は大きな役割
・「イノベート・アメリカ」

7.目指すべき社会
①技術の進歩に適切に対応できる社会
②制度の問題を素直に制度で解決できる社会
③組織を超え水平方向に状況情報を流し利用できる社会

書籍「1日30分を続けなさい!」

2007年08月15日 22時56分12秒 | H19 書籍
この手の本はよく売れますね。日本人は勉強に飢えているのでしょうか。。。という私も必ず手がでてしまうタイトルです。本質は、タイトルそのもので、それ以外は目標セッティングの重要性、時間の取り方、勉強の集中の仕方で、とりたてて新しいことはありませんね。ただ、
「私はこのままで、自分に対してプライドを持てるのか?」
という冒頭のフレーズはしびれました。

1.集中型も良いがコツコツ30分をつづけること
・30分×300日=150時間は、5時間×3日間×5回(三日坊主5回)よりも良い
・1回では記憶はできない、反復により脳に定着する
・累積勉強時間が閾値を超えると絶大な効果が発揮される
・自己投資という考えが重要である

2.時間をねん出する
・テレビを見ない
・食事は混まない時間に済まし、時間をねん出する
・時間を決めて物事を行う。だらだらやらず、けじめをしっかりつける
・通勤時間を利用する。座れるような時間を選んで通勤する

3.集中するには
・長くて30分が限度である
・違うことをやってリフレッシュする

4.英語勉強法
・年間最低1000時間しないと身に付かない

5.15年計画表



書籍「100%無理な話も通す技術」

2007年08月14日 00時24分36秒 | H19 書籍
タイトルに惹かれて思わず買ってしまいました。「無理」とは思わない!という、いわば自分に制限をかけないといった自己研鑽関連本の主張がメインですが、ぼちぼちと気になるフレーズがありましたので、ピックアップします。

1.なぜ話が通らないか?
・相手は自分とは違うシナリオで話を聞いている。
・話が途中で飛躍していないか?論理的にジャンプはないか?

2.話が通らなくてもなんとかなる!
・相手にされなくても、まずは「Foot in the door」。これできっかけは作れるはず。お試し期間から切り開け
・自分で通さずに、話を聞いてもらえる人に伝えてもらえば良い。あるいは、Opinion LeaderのPhraseをうまく引用するのもよし。
・通らなくてもがっかりしない。前向きに!悪いことは、良いことが起きることの前兆である。

3.うまく通すためには
・相手を認める・受け入れる。。。。人は承認欲求が強い。
・超えるべき関門をチェックしておく
・いやでも受け入れざるを得ない状況をつくる。。。。頼みたくないんだが、しかたがない。。。
・カンニングする。。。。「できるだけニーズに合ったものを提案したいもので、、、、」
・まずは、小さくても一緒に仕事をするきっかけをつくる。
・相手が評価されるようなシチュエーションをつくる。
・組まねばまずいという人を巻き込む。
・相手の評価につながる提案をする。
・シナリオは、楽観案、悲観案と中庸案の3パターンを用意する。
・複数選択肢を用意し、自分が選ばせたい案を相手が自然に選ぶような見せ方をする。
・相手の言い訳への想定問答をしておく。
・アジェンダセッティングをして、自分のペースに巻き込む。

4.通すとはどんな状態?
・相手の判断基準を理解する。お金の使い方ではなく、予算の上限値を下回っているか?といったクライテリアのみが重要だったりする。
・何で判断しているか?口癖をチェック
・その先の承認者の顔もイメージする。

5.心得
・主張ばかりせず次のアクションを
・より大きな目標で合意する(小さいことはとやかく言わせない。)
・専門家と思わせる。

書籍「レバレッジ時間術」

2007年08月12日 23時52分38秒 | H19 書籍
レバレッジ三部作の完結版(?)。。。本田氏の書。(実は同じ著者とは知らずに買って読み始めたところ、パクリかと疑ってしまったぁ。)

1.なぜ忙しいのか
・肉体労働から知識労働に変わったにも関わらず、時間でとらえていることが問題
・限られた時間で最大の成果を出すといったマインドセットが必要

2.時間も投資で増やす時代
・いまやっている仕事を半分の時間で済ますことができないかと考える
・仕組み化で効率よく行い、浮いた時間を自己投資にすることでさらに効率アップ
・リサーチして何を効率化するかスクリーニングし、実際それを行い利益をゲット
・Work Life Balanceとは、不労所得的な時間を創出し、仕事と生活のバランスをとること
☆日本人はもはや働きすぎではない。世界競争力ランキングで日本の年間労働時間は1864時間。中国やアメリカより少なく34位。トップは香港の2400時間。
☆労働生産性も、日本は主要7カ国中最下位で、OECD30カ国中19位。製造業のみ、アメリカについで2位。ということは、知識労働はかなり低いということ。

3.時間を増やすにはスケジューリングで決まる
・個人の事業計画をつくる
・俯瞰逆算の発想のために1か月単位でのスケジュールを管理
・定期的なものはカレンダーに埋め込む

4.パターン化・仕組み化
・習慣化は集中力を養う
・限られた時間の中でいかに成果をあげるか、どう工夫すれば速く終わらせられるか
・100点が必要な仕事と80点で済む仕事を整理する
・満点ではなく、合格点狙い

5.時間密度をあげるチリツモ技術
・雑誌をすべて読むのではなく、読みたい記事のみ読む
・テレビはリアルタイムで見ない
・機器のマニュアルは、最大限使いきるために必ず読む
・30分の急行より45分の各駅停車で時間を有効利用
・30分早めの術

<参考図書>
・「脳力を伸ばす快適睡眠術」
・「進化しすぎた脳」・・・東大講師池谷さん・脳科学



書籍「一勝九敗」

2007年08月12日 18時35分20秒 | H19 書籍
ちょっと古い書籍ですが、さまざまなビジネス書でReferされているので読んでみました。やはり、それなりに学ぶところが多い書でした。

1.会社とは
・本来、つねに実体がなく、非常に流動的で永続しない可能性がつよいもので、見えない形式を利用して経済活動を営んでいるもの
・一種のプロジェクトであり、期限のあるもので、収益を上げられない場合は解散されるもの
⇒つまり、成長・収益が前提であり、それを前提としないものは解散すべき
⇒戦略・ビジョンを共有することが重要

2.会社が成長するためには
・販売価格をコントロールするための立ち位置を確保することが重要
・ユニクロでは、メーカーや卸とやりあうため、別発注できるバイイングパワーを身につけるとともに、自主企画商品を委託する方法を採用
⇒価格に付加価値をつけるには、価格をコントロールできる立ち位置に座るべし

・必要機能を整理し、成功要因を分析した上で、KPIを定める
・ユニクロでは、標準店舗の規模、損益を設定し、それをベースに拡大計画を策定
⇒成功要因からKPIを設定し横展開
⇒到底無理だと思われる計画も綿密な計画を立てて、それを紙に書き、実行の足跡を比較・修正することでうまくいく

・規模の拡大とともに組織も変わるべき。一億円の商売と百億円の商売では当然やりかたが変わってくる
・ユニクロでは、経営を個人の能力に依存する体制ではなく、専門経営者チームに移行
⇒ビジネスの規模に応じてRoleの見直し、強化を図るべし

・人材を抱えるか、Outsourceするか
・カバレッジを拡大するための宣伝をどうするか
⇒協力会社などでLeverageを効かせる。さらに、Touchできていない顧客への広報活動をはかるべし

・ブランドを確立する。
⇒稼げるValue Propositionを確立するブランド戦略
⇒頭だけではなく、現場の情報をもとにValue Propositionを確立

・23条の経営理念。。。バラバラでやると効率が悪い
⇒ミッション・マインドセットを共通にする

・新たな産業をつくり気持ちで
⇒既存の枠組みではなく、新たなサービスを作る考え方で提案

3.肝心な商品・サービスに魅力を出すには
・マーチャンダイジング(商品計画、販売計画)の強化
⇒売れる製品をより早く感じ取り提供するか

4.組織をどうするか
⇒専門組織の独立化した組織
⇒Scalableな体制の確立した組織
⇒成功・失敗の情報を最大限に活用する組織

5.人をどう育てるか
⇒成長のStageごとの教育。成長時は、考える時間はない。方向性を示すべき
⇒職業倫理を理解してモラルのある人で構成する。必ずしも、優秀な人だけでは構成されない
⇒マニュアルではなく良識で判断できる柔軟性のある人材を育成
⇒最終目標となるPositionを作り、そこに理想像や敬意示す
⇒机上の空論ではなく実行力をつけることが重要
⇒他人に評価されることで人は働く。評価する上司の能力も留意

書籍「レバレッジ・シンキング」

2007年08月10日 01時27分02秒 | H19 書籍
わかってそうで、忘れているこの貴重な考え方を体系的に整理してくれている優れものの一冊です。

1.レバレッジ・シンキングとは
・1の仕事で1を生むのではなく、1の仕事で無限大の効果を生むといったマインドセット
・なお、レバレッジを効かせて効率よく成果を得ることで余剰となった時間をさらにパーソナルキャピタルの形成に役立てる考え
・Doing More With Less・・・・

2.パーソナルキャピタルとは
・労働資産
・時間資産
・知識資産
・人脈資産

3.どのようにレバレッジを効かせる?
①労力のレバレッジ
・仕組み化(チェックリスト、フォーマット)、無意識化・習慣化、
・KSFを見つける
 -俯瞰逆算で見つける(前例、ビジネス書、先輩)
 -20対80の法則
②時間のレバレッジ
・短時間で最大の成果を出す
・ゴールを決めて最短距離で到達することを考える(俯瞰逆算法)
・時間のルーチン化(時間割)
・この時間内でやりきると決める
・やらなくて良いものを捜す
・自己投資にはあらかじめ時間をFixしておく
・固定費(移動時間、食事の時間など)を削る。。。というより、ながらをする
③知識のレバレッジ
・前例に学ぶ・・・書籍、セミナーの活用
・効果的に活かすテクニック・・・レバレッジメモ
・レバレッジ・ミーティング
④人脈のレバレッジ
・コントリビューション・・・・他人に貢献できる何かを持つ
・パワフルコネクション
・パーソナルブランディング
・マインド伝染
・他人の力を借りる・・・・フィードバックを受ける


書籍「2011年、メディア再編」

2007年08月05日 15時52分10秒 | H19 書籍
地デジ、インターネット放送事業に係る論点を解説したわかりやすーい、一冊。

1.なぜインターネットでサッカーワールドカップが見られないか?
・技術的には簡単。しかし、コンテンツ配信には放映権、著作権がある。ワールドカップの莫大な放映権をインターネット事業者では賄えない

2.なぜ地デジが政策的に必要か?
・電波の有効利用のため、アナログ放送を中止してデジタル化
・空いた電波は、携帯電話、ITSなどに利用

3.地デジが売れているのはその性能によるものではない?
・画像がきれいだから、三波共用だから、機能が豊富だからではなく、単純に大画面への人気に付随したもの

4.地デジ普及の問題点は?
①不感地域への対応
・2011年にアナログを停波した際、テレビが見られなくなることが最大のリスク。そのために、不感地域(送信局の立地の投資が間に合わない地域)を補完する方法(IP送信など)が必要
・なお、その対応については総務省の第三次中間答申にその方向性が記述。技術的な方式と事業主体の明確化によりビジネスチャンスも
・方式については、規格化しないとも言われるが、IPTVフォーラムが実態としては規格化しそうである。。。画像圧縮方式はH.264。STBはどこまでか?
②区域外再送信の問題
・放送免許は県単位で発行。そのため、基本的には県域を越えることはできない
③アナログ機の不法投棄
・アナログ機の廃棄にともなう不法投棄への対応が必要
④ワンセグのためのサーバ維持コスト
・データ放送と連動して放送をするための一次リンクを個々の放送局で持つことはコスト高。BMLをつかったアプリ開発のエンジニアが少ない
⑤ロケーションフリーテレビの問題点
・著作権は国境を越えられない。したがって、外国で見ることはNG
・また、CMの価値に係る問題もある

5.デジタル放送普及にあたっての課題は?
・著作権問題・・・コピー制限(コピーワンス問題)
・IPの再送信を有線テレビ法の枠で整理するためには、一度、保存してから再送信しないといけない

6.通信放送の融合サービスは?
・ワンセグ審査員:上りは通信をつかって情報を収集
・ワンセグ地域放送:ローカル局の収入源
・ワンセグポータル:ワンセグから地域の関連サイトに連動させたビジネス

7.その他
①放送局の持ち株会社化
・メディアの独占を回避するため、出資範囲は制限されてきた。しかし、デジタル化投資のためにはしかたがなくなる