単純なユビキタスの解説ではなく、MOT(Management of Technology)の観点からの洞察はさすが坂村先生ですね。個人的には目からうろこでした。
1.ネットワークの外部化
・情報は、ネットにつながった情報提供用のコンピュータの中にあるという考え方。これまで、コンピュータは記憶、処理と捉えられてきましたが、ネットワークにつながることで、外部の情報を取り出すことができる。
2.ネットワークの外部化のBlocking Issue
・データの入力を誰かがやらなければいけないこと。それがネック。
・その役目をタグが担う。スキャンすることでデータエントリと検索が可能。
・ユビキタスの目的は、現実の世界の完全認識。コンテキストアエアネス
・識別する、区別することが最大の目的
・識別、区別した上で、ネットワークの外部化により情報と紐づけ
3.MOTの考え方
・技術が問題ではなく、何の目的でどのように技術をつかうか、といったMgmt
・したがって、目的が変わればアプリは同じでも利用される技術は異なる。
・2025年にはどのような社会になっているか?というアプローチにおいて、具体的な姿を描けるのは個別のアプリの開発。インフラを検討する場合には描けないはず。
・U-IDが情報の構造化をもたらし、その結果、社会を変えるという考え方。つまり、ゴールとして設定する事象によって、適用する技術は異なる
・ユビキタスにより世界の情報の構造化を図るイメージ
4.EPC Globalの考え方との違い
・uコードの重複発行をなくすためユビキタスIDセンターがある。
・EPC Globalは、オートIDのころから、流通業界のバーコード置き換えがミッション。したがってPOSが前提となっている。
・EPC GlobalはMOT的にいうと、商品の識別が目的で安いほど良い。
・しかし、個々の物を特定するには、それらを一意に決定することが必要。オートIDはそこまでやらない。
5.U-IDの利用形態
①IDセッティング
・物に振るか?それとも、ロットの考え方で振るか?
・通信プロトコルと分離した考え方が必須
・キャッシュをうまく使ってビジネスをクリエイト
②自分の履歴をU-コードで
・自分の思い出を整理する際、U-コードとひもづけることで、情報の検索、さらには組み立てをする場合のサンプル文書の入手が容易に!
③認識するか、あるいは発信する情報をキャッチするか
・人の位置を識別すると犯罪に利用される。インフラから識別するのではなく、人からインフラに発信する仕組みが重要である。
④Uコード連鎖
・Uコードで紐づいた情報どおしの連携を図ることで、情報連鎖が発生し、検索に活かすことができる。
6.ソーシャルイノベーション
・プロダクトイノベーション、プロセスイノベーションは日本は強い。しかし、ソーシャルイノベーションは弱い
・ソーシャルイノベーションとは、ブランド力、仲間づくり力、標準化するための政治力
・アップルはi-podを市場に出すために、著作権保護にもメスをいれた。
・技術を導入するために制度を変えることもソーシャルイノベーション。日本は弱い。制度設計は大きな役割
・「イノベート・アメリカ」
7.目指すべき社会
①技術の進歩に適切に対応できる社会
②制度の問題を素直に制度で解決できる社会
③組織を超え水平方向に状況情報を流し利用できる社会
1.ネットワークの外部化
・情報は、ネットにつながった情報提供用のコンピュータの中にあるという考え方。これまで、コンピュータは記憶、処理と捉えられてきましたが、ネットワークにつながることで、外部の情報を取り出すことができる。
2.ネットワークの外部化のBlocking Issue
・データの入力を誰かがやらなければいけないこと。それがネック。
・その役目をタグが担う。スキャンすることでデータエントリと検索が可能。
・ユビキタスの目的は、現実の世界の完全認識。コンテキストアエアネス
・識別する、区別することが最大の目的
・識別、区別した上で、ネットワークの外部化により情報と紐づけ
3.MOTの考え方
・技術が問題ではなく、何の目的でどのように技術をつかうか、といったMgmt
・したがって、目的が変わればアプリは同じでも利用される技術は異なる。
・2025年にはどのような社会になっているか?というアプローチにおいて、具体的な姿を描けるのは個別のアプリの開発。インフラを検討する場合には描けないはず。
・U-IDが情報の構造化をもたらし、その結果、社会を変えるという考え方。つまり、ゴールとして設定する事象によって、適用する技術は異なる
・ユビキタスにより世界の情報の構造化を図るイメージ
4.EPC Globalの考え方との違い
・uコードの重複発行をなくすためユビキタスIDセンターがある。
・EPC Globalは、オートIDのころから、流通業界のバーコード置き換えがミッション。したがってPOSが前提となっている。
・EPC GlobalはMOT的にいうと、商品の識別が目的で安いほど良い。
・しかし、個々の物を特定するには、それらを一意に決定することが必要。オートIDはそこまでやらない。
5.U-IDの利用形態
①IDセッティング
・物に振るか?それとも、ロットの考え方で振るか?
・通信プロトコルと分離した考え方が必須
・キャッシュをうまく使ってビジネスをクリエイト
②自分の履歴をU-コードで
・自分の思い出を整理する際、U-コードとひもづけることで、情報の検索、さらには組み立てをする場合のサンプル文書の入手が容易に!
③認識するか、あるいは発信する情報をキャッチするか
・人の位置を識別すると犯罪に利用される。インフラから識別するのではなく、人からインフラに発信する仕組みが重要である。
④Uコード連鎖
・Uコードで紐づいた情報どおしの連携を図ることで、情報連鎖が発生し、検索に活かすことができる。
6.ソーシャルイノベーション
・プロダクトイノベーション、プロセスイノベーションは日本は強い。しかし、ソーシャルイノベーションは弱い
・ソーシャルイノベーションとは、ブランド力、仲間づくり力、標準化するための政治力
・アップルはi-podを市場に出すために、著作権保護にもメスをいれた。
・技術を導入するために制度を変えることもソーシャルイノベーション。日本は弱い。制度設計は大きな役割
・「イノベート・アメリカ」
7.目指すべき社会
①技術の進歩に適切に対応できる社会
②制度の問題を素直に制度で解決できる社会
③組織を超え水平方向に状況情報を流し利用できる社会