みかんのかわ Blog Ver.

某仲卸の最先端花情報メールマガジンの連載企画がブログにバージョンアップ(?)。
スポーツネタを中心に花仕事を掲載!

原点かも

2009-06-04 12:33:43 | Flower news
写真は、角川マガジンズ発行の

花時間 特別編集 

「超ビギナーのための 1000円アレンジブック」

販売されて2ヶ月ぐらいたっていると思うのですが

ここに書くタイミングが無く、ずるずると今になって
しましまい...昔の想いも込めて書かせて頂きたいな
と思います。

もともと、花時間の人気企画(現在は一般紙でも似たような
企画があるそうです)で、かなり定期的におこなわれ
花時間に参加しているデザイナーの登竜門的存在(笑)!

それが一つの本にまとまることになり、ますます人気の
高い企画だったのだなぁと実感します。

全作品の作り方つきで、一見ビギナー向けに見えますが

花時間ならではの多くの活け手の細かい花配りが
そこかしこに見れ、
もうランク上にあがりたい方にも実はオススメな本です。

花時間に出させてもらえるようになって
10年になりますが、

この1000円アレンジ、私の今の原点といっても
過言では無いなぁと感じられる企画です。

最初は正直とまどいを感じました。

ラフの多さ、複数の活け手が出ることでの、デザインのかぶり、
発刊される季節と撮影される季節の違い、価格との葛藤(笑)。

まぁいろいろあるのですが、花屋での1000円で購入出来る
価格で、素敵なアレンジを完成させることは簡単では
無いのですよね。

とくに花時間に出るとなると、私の場合は
良くて珍しい花材に頼りがちになって、いいカッコしたがって
いた時代で、デザインだ、色の組み合わせだって

何かデザイナーきどりだったわけです(笑)。

そこで、1000円企画の中に入ると、上手く行かない...
(まぁ今思えば当然のことなのですが)

14点ぐらいラフデザイン書いて、全やりなおしなんてことも
あった(笑)。

この企画にたぶん、4~5回出てる気がしますが、
雑誌に出させてもらって3年ぐらいたったとき、仕事がぱったり
無くなったことで、雑誌における自分の存在を考えなおしました。

「俺じゃなくても良いだろうと」

仕事って何でもそうかもしれませんが、自分が自由にやって
認められるのなら、それが一番理想かもと。

でも、現実はそんな甘く無い(笑)。

クライアントが欲しいものを作れなくて、代わりがつくような
人と同じようなものやってたら自分である意味が無いのだなと。

それから、雑誌を読む人の立場になって考え始めました。

当時、考えついたテーマは

「全国の花屋さんで手に入れられるもので作ろう」

ということでした。

「ブルーファンタジア」「アルストロメリア」...

花時間のデザイナーが嫌いそうなものを、率先して
選んで、オシャレに活けようと意識したのです。

それが自分を成長させたと思っています。

花材の力に出来るだけ頼らない。逆に当たり前の花を
生かす方法を見つけられたのかもと。

特別凄い花が活けられるわけではないですが、
私は10年分の経験を得られたのかなと思うのです。

難しい企画でした。でもそのおかげでより難しい企画に
素直に向き合えた。そう感じます。

そんな想いがつまった大事な本です。

本の販売が難しい昨今。販売されたことを心から
嬉しく思います。

興味のある方はぜひ本屋さんへ(営業 笑)!!!




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (deblwinkel)
2009-06-05 07:39:38
谷大さん

買って下さい~!でも売る程じゃなくて大丈夫ですよ(笑)。
返信する
買います~ (谷大)
2009-06-04 21:50:04
そして売りたいです。笑
返信する