douce vie

現代アートを中心に、色々と考えた事とかを日々綴っています。主に関西の展覧会の感想なども書いております。

アートでかけ橋

2008-09-08 | 美術
アートでかけ橋 @アサヒビール大山崎山荘美術館 大山崎町内各所

京都府、大山崎町にある美術館と町内に作品があり、
期間中には関連イベントも行われていたらしい。
「アートフェスタin大山崎町2008」とあるので、美術館だけでなく町全体で
この企画が行われていたみたい。
3組のアーティスト、小沢剛、セリーナ・オウ、パラモデルが大山崎に滞在し制作。
こういう現代アートと地域が結びついているというのがすごく大事な気がする。

まず最初に向かったのが離宮八幡宮。
小沢剛の「ベジタブル・ウェポンー筑前煮/京都」。
ベジタブル・ウェポンとは
「町でモデルを探す→モデルと料理を決める→その材料を買う
→銃の形に組み立てる→撮影する→料理する→みんなで食べる」
というプロセスすべてが作品、というもの。
展示してあるのは撮影された写真作品なのだけど、
その向こうには料理を通じて色んな文化の人とコミュニケートした事実がある。
この作品のある石は、1864年禁門の変で焼かれた多宝塔の礎石だとのこと。
かつて争いのあった痕跡の残る場所にベジタブル・ウェポンを展示してあるのだ。

次にパラモデルの作品のある集会所へ。
プラレールを使って作り出されたインスタレーション。
張り巡らされたパイプ、クレーンやトラック、動物や木。
空想的で可愛いいんだけれど、ちょっと毒もある。
例えばガントリークレーンが地球をつり上げていたりする。
地球の至る所に建設を続けていったらどうなるんだろ? って考えさせたりもする。

セリーナ・オウの作品があった区民会館は、ちっちゃくてびっくり。
入ってすぐの一室に、大山崎で撮ったという人々の写真が。
もしかしたら、こうやって身近な人たちの写真が展示されるのは、
街の人たちにとって現代アートが身近に感じられて良いのかも。

美術館では、この3人の作品が集合していた。
もともと美術館として作られたわけじゃない建物での展示は
とてもおもしろい。
マントルピースに何気なく作品があったり。
パラモデルの作品はなんだかドバイを思い起こさせる。
どんどん建設していくところに、以前は夢や希望があったけど、
今はどうなんだろう。不安の方が強いんじゃないだろうか。
新館にあった小沢剛のベジタブル・ウェポン。
国が違えば食材も料理も違う。
それでも一緒に食事して仲良くなれたら良いね。
セリーナ・オウの働く人たち。
どこで何をして働くかってことが、その人の本質につながっているのかもしれない。

街を歩きながら、色々と考えることの多かった企画だった。
あと2ヶ月後ろ倒しでやってくれれば、もっと涼しい中で街を歩けたのに。
暑すぎて、街をぶらぶらできなかった。

(2008.07.10-2008.09.07)

アートでかけ橋(写真編)

2008-09-08 | 美術
アートでかけ橋 @アサヒビール大山崎山荘美術館 大山崎町内各所

7月から行われていたこの企画展にこの夏ずっと行きたいと思いながらも、
明らかに街中を歩くと思われる企画なので、涼しくなるのを待っていた。
そしたら、うっかり今日(9月7日)が最終日。今日は全然っ!涼しくない!

参加アーティストは小沢剛、セリーナ・オウ、パラモデル。
まずはこのブログ初の試み。写真を。


小沢剛の作品がある離宮八幡宮。
途中、場所が分からなくて、民家に入りそうになった私。



手水を使うところにあった水の出てるやつ。(名称がわからない)
とても姿よろしき竜だったので、思わず写真をとってしまった。



少し奥に見切れてるのが小沢剛の作品。
この石を前にこの作品があるってことが、意味がある。



パラモデルの作品がある大山崎集会所。
これが思っていた以上におもしろかった。



ここはセリーナ・オウの作品がある大山崎区民会館。
ちっちゃくてびっくり。ホールのようなものを想像してたので。



大山崎山荘美術館の庭。奥にギョッとするぐらいでかい鯉が泳いでた。
建物も庭も雰囲気があって良い美術館。



美術館の新館。安藤忠雄設計。モネの睡蓮がある。
地中美術館と同じ組み合わせだな。



美術館から駅へ向かう途中で見つけた。
竹が倒れないように支えているのだろうけど、なんとなく川俣正っぽくておもしろかったので。

まずは写真編でした。