廣島パイレーツ・チャンネル

広島の名も無き”田舎侍”が地元プロスポーツを中心に色々と書いて行く過激なスポーツコラムや、広島の市政や街づくりについても

痛快娯楽時代劇 新・筆殺仕立人 第六話・序

2010-04-22 22:22:22 | Weblog
 この物語を今は亡き名優・藤田まことさんに捧ぐ。





面白き 事も無き世を 面白く

格差、格差の野球界

熱き戦い仕立て上げ

闇の世界の仕立人

今宵も広島を駆ける...




                           

 広島の繁華街・仏壇通りに来た。 他の大都市の繁華街と同様、この辺もいわゆる”社用族”が激減してかつての賑わいもすっかり過去のものになってしまったかな。 さて、そろそろ”あの男”がやって来る頃だな...

「初めまして、市長さん。」

「誰です、あんたは?」

「タダの市民です。 ところで市長さん、サッカー専用スタジアム建設の公約はどうなったのでしょう?」

「そんなもの必要無い。 第一サンフレッチェが移転したらビッグアーチが無駄になるだろう。」

「いいえ、サンフレッチェのホームとして20年近くも使ったのだから十分でしょう。」

「さては君も(旧)市民球場の取り壊しに反対する議会を煽っている連中の一人だな?」



「そうとも言えますし、そうで無いとも言えますね。」

                           

「え...? あんた、まさか...」

「あなただけは政治家として許せない、この剣のサビになってもらいます。」
 
                   

「......峰打ちでござんす。」



「あなたは汚い。」

「選挙で公約として掲げたサッカースタジアム建設を反故にしたばかりか、選挙の公約に掲げてもいなかったオリンピック誘致の話を任期残り一年でいきなり持ち出すとか。 しかもオリンピックは市長になる前から考えていたと平気で言っているのだからな。」

「(旧)市民球場の跡地問題にしたって最初からサッカースタジアムの意見を排除ありきで150万人集客とJリーグではまず無理な数字を出し、150万人も呼び込むのは端から無理な”タダの公園”に絞った途端にあの数字は引っ込めているのだからな。 いくら何でも阿漕なやり方じゃあないんですか?」

「あなた達に”広島の宝”である(旧)市民球場を勝手に壊す権利なんて無いんだ!」



「駿河さん、この間はお疲れ様。」

「いつもわざわざ来て下さってすみません。 今日は私の行き付けのお好み焼き屋に案内しますよ。」

「広島のお好み焼きですね、私も楽しみにしてたんですよ。」

「こちらです、おまきさん。」

「その”おまきさん”って......ところでここ、普通のスーパーじゃないの?」

「ええ、ここの端の方にある”あまんじゃく”ってお店です。」

「駿河さんっていちいち全て庶民的なんですね...」

                          

「出来上がりましたよ、これが”そば玉”500円です。」

「そうなんだ、安いですね。 東京だと広島風も結構な値段なんですよ。」

「大阪でたこ焼きが安いのと同じで店が多くて競争が厳しいんですよ。」

「私は関西風のお好み焼きも好きで大阪に行ったら必ず食べて帰るんですよ。」

「私は関西風のお好み焼きは”粉もん”で、広島風のお好み焼きは”野菜料理”だと思ってるんですよ。 両方を好きになったらどちらの良さも分かりますし、関西風を何度も食べて初めて広島風の良さも客観的に分かる様になりましたよ。」

                          

「そう言えば店の奥にサインの寄せ書きがあるでしょう、あれはカープの選手のですよ。 前の市民球場がここから近かったのでよく来ていたんじゃないでしょうか。」

「いつかあの場所にサンフレッチェのスタジアムを建てて、あの壁にサンフレッチェ選手のサインも一緒に貼られる様になって欲しいなって思っているんですよ。」

                          

「そう言えばこの店で使っているのはオタフクソースですね。 おまきさん、この携帯の画面を見て下さい。」

「ドーム...ですか?」

「『ウッドエッグお好み焼き館』って言うんですよ。 修学旅行生とかにお好み焼きを実際に焼いてもらうとか出来る体験型の施設らしいですよ。 私は行った事がありませんが確か電話とかホームページで申し込めば入れたはず。」

「私は平和公園行ってすぐに宮島に行っちゃったけど他にも面白そうなところがあったんですね。」



サマランチ氏死去 五輪商業化、功罪相半ば 剛腕、希代の野望家(産経新聞) - goo ニュース

 タマラン...じゃ無くてサマランチ会長(もう引退されていたのだった)が亡くなられたのですか。 去年のオリンピック開催地を決める選考会で地元のマドリードを応援する演説をされていたのを思い出します。 新聞各紙に書かれていた通りサマランチさんは確かに功罪両面を持ってられる方でしたね。

「駿河さん、サマランチさんってそんなに凄い人だったのですか?」

「私はあの人が居なかったらオリンピックは今ほどの注目される大会にはならなかったと思いますよ。 個人的にはあの人はクーベルタン男爵に次ぐオリンピック”中興の祖”だと思っています。」

「クーベルタンって...ああ”オリンピックは参加する事に意義がある”の人ですよね?」

「そうですね、確かに。 古代のスポーツの祭典を現代に蘇らせた人です。」

「オリンピックにプロが出る事には個人的には複雑な気持ちはあるんですけど、アマチュアにこだわってばかりだとスポンサーが付かず、開催都市の負担が大きくなって開催地が居なくなるんですよね。 東京があれだけ熱心だったのもオリンピックが今の形だったからですよね。 もちろん広島も本音を言えばそうでしょうけど...」

                                   

「駿河さん、仕立ですよ。 いつもの神社まで来て下さい。」

「了解です、元締め...ってここでは元締めでいいんですよね。」

                                            

 広島市内の『広島東照宮』...相変わらず境内には誰も居ない。 前は旧市民球場に向かうルート上にあった『横川胡子神社』でやっていたのだけどカープが駅前地区に移ったので私もこっちに”移転”して来たと言う訳です。 旧市民球場を立て直してサンフレッチェの”専用劇場”を造り、早く交通の便が良い市内中心部に移転してもらいたい...

                           

「今回の頼み人はサンフレッチェの世界雄飛を願う広島サポーターの人達。」

「やる相手はKリーグ浦項、監督のオリベイラ、FWのモタ、盧炳俊、MFの薛鉉、金在成、DFの金光錫、岡山、GKの金秉址。」

「じゃあ、駿河さん、お願いします。」

「はい!お任せ下さい、元締め。」

                                    

 既にサンフレッチェはACLのグループリーグ敗退が決まってしまいました。 今回は連戦で疲労の色が濃く、故障も抱えている主力選手は休ませて控えの若手を先発で起用するらしい。 しかし私はそれでも行きます。 個人的には厳しいチーム状況の中で途中出場して結果を出している若い選手達が先発で出てどんなプレーをやってくれるか期待が大きいですので。 相手は去年のACL覇者で、ノックアウトラウンド初戦のホーム開催権を獲る為に本気で戦って来るでしょうが、だからこそ自分達の力で強豪に勝ってアピールし、若手選手達には今後の先発出場のチャンスを掴み取ってもらいたいです...

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