紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

「すり上げ」と「すり下げ」&「雪見」

2015年05月15日 | 家づくり。空間の話

台風は何てことはありませんでしたが、、台風が過ぎ去ってから暑いですね〜。たまりませんね。。


さて、今日は先日ご紹介した「金剛山に開く家」の、Blogのネタにとっておこうと思ってたことを。あまりとっておくと、書くことを忘れてしまうということが、ココ1・2年でママありますので。。



じゃん。


これは「すり上げ障子」と言います。「雪見障子」などの方がメジャーな呼び方でしょうか。障子の下が上に「すり上がって」お庭の地面近くが見えるというもの。和室などは直接床に座る「座」でありますから、この障子だと庭の下の部分が綺麗に見えて、風情がありますね。


 



はい。今度はコチラ。


これは上半分が「すり下がり」ます。(正確には下半分も上に「すり上げる」ことができるんですがね。かなり制作難易度の高い、建具屋さん泣かせの障子。)


この状態にして、テーブルに座って上の山並みだけ見え、下の住宅地の眺めが隠せるというのも、また美しくてここち良いものです。


 


要は、外の景色、室内からの見え方で色んなものは変わってくるって事が重要。


もちろん窓の取り方だって変わります。だから、直接床に座る和室の窓の取り方と、椅子に座るダイニングの窓の高さの取り方が同じはずはないというのは当然の話しです。


こういう事例は、案外古いお家を見学に行くと参考になったりします。昔の方はホント自然を愛でて豊かに暮らすのが上手ですからね。


気持ち良い窓の取り方、気持ち良い外の眺め、がお家の「ここちよさ」の再重要ポイントなんですね〜。


ではでは、また来週。


 


 


和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

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