ダダダダ団長が行く!

小動物・自然観察、子育て・教育など日々感じることをつづります。時々「ガオ~!!」って吠えるけど猛獣ではありません・・・

ハグロトンボとヤシャブシ

2006年07月31日 08時21分32秒 | 自然・植物・菌
写真のハグロトンボは東京ではほとんど見ませんが、この辺りではわりと良く見かける普通のトンボ(?)です。ヒラヒラと羽根を動かし、ゆったりと飛ぶ水辺のトンボです。
(もっときれいなハグロトンボの写真を見たい方はトンボの素顔へ)

私、ずーっとハグロではなくオハグロトンボだと思ってた。
オハグロだとお歯黒でしょ? 歯が黒いトンボって面白いんだけど、完璧に勘違いでした。


今日はこのお歯黒の話。
お歯黒って、昔の既婚女性が歯を黒く染めていた風習です。ニッと笑うと、ちょっと怖いやつね。

お歯黒の文化史みたいなものは良く知らないのでネット検索にお任せしますが、この歯を染めるための材料って知ってますか?

漆のように真っ黒でつややかな歯。その染料の主成分はタンニン(鉄)です。そのタンニンを採るための植物がヤシャブシの実。

ヤシャブシ ==> 夜叉五倍子 と書きます。

この五倍子はフシ、つまり虫こぶのこと。 でたー!虫こぶ。実は虫こぶもタンニンがすごく多く、お歯黒の染料になったそうで。
ほら、葉っぱにコブができてるの見たことない? あれは、アブラムシの卵を産みつけたもの。私、最初は葉っぱにできる種だと思ってたよ。

話を戻して、このヤシャブシ、今でも黒の染料としてとても高価もの。なんと1キロで1万円だってばよ(ほんとかいな・・・)。真っ黒の天然染料ってあまりないのかな。

とにかく、1キロ1万円!と聞いた私は、当時、近所の林業試験場後地の公園「林試の森公園」に行って、管理事務所のおじさん(実は元理科の先生)に、ヤシャブシがあるかどうかを尋ねた。
林試の森公園は、本当に多種多様の木々が植えてある。そして、木のリストが地図といっしょにちゃんと管理されているのだ。さすが、林業試験場。
当然、ヤシャブシもあった。うふ! (ご近所で気になる人は、管理事務所で聞くべし)

ヤシャブシの実は、松ぼっくりのミニ版みたいなもので2cmほど。当時、すぐそばの保育園に子どもを預けていたので、お迎えにいった帰りにヤシャブシの木まで行って、いっしょに実を拾った。1キロ1万円!
台風の後には、ラッキー!と朝早くに出かけて行った。
拾って、拾って、結構5キロぐらいは集めたはず。

で、その実をどうしたかって?
あははー。結局、どこにヤシャブシの実を持っていけば高く引き取ってくれるかもわからず、ただ拾って集めるのが楽しかっただけ、になっちゃった。

チャンチャン!


そうそう、虫こぶのことも林試の森公園の管理事務所で質問したら、ちゃんと案内してくれて、虫こぶのできる木を教えてくれたよ。虫こぶはあったけど、中のアブラムシは巣立った後だった。
(中にウジャーって詰まっていたら、こ、こわいかも・・・)

この林試の森公園、都会にあるけど、すごく使える公園なのだ。
お近くの方は、ぜひどうぞ。




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幼虫と農薬

2006年07月30日 00時15分19秒 | 思ったこといろいろ
東京にいたとき、うちはミニ動物園のようになっていたため、子どもたちが虫やカエルを捕まえると、「団長のうちへ持っていこう」と言って届けてくれることがたびたびありました。そうそう、お祭りの露店の金魚も、金魚屋さんができるほど来てたなぁ。


ある日、アゲハの幼虫がやってきた。パセリを食べる種類のアゲハの幼虫だったが、うちにはエサのパセリがなかったので、近所のスーパーに行って買ってきた。
そのパセリを何も考えずにそのまま食べさせた。喜んで食べるアゲハの幼虫。
しかし30分後、狂ったように吐いてもがいて、幼虫は死んでしまったのだ。

農薬だ!ショーック!!(洗えばよかったのかも)

それにしても、スーパーで売ってる野菜って、そんなに怖いものだったのか、とあらためて驚いた。
幼虫が30分で死んでしまうようなパセリを売っているのは何事かー!ということで、その大手スーパーの店長のところへ行き、状況説明をし、使用している農薬の調査とその報告をお願いした。
さすがに、幼虫を弁償しろ、とは言えなかったけどね。
(今、思うと店長も困っただろうなぁ。幼虫が死んだと文句言われちゃってもね・・・)

1週間後、報告書が届いた。大量に使用されている農薬。しかし、規定の範囲内での使用量で、人にはほとんど無害、となっていた・・・。
でも、幼虫は狂ったようにもがいて死んだんだよ! なんとも、いえない気持ち。

それ以来、パセリは絶対に食べたくない。
でも、パセリだけじゃないんだよね、この話。
知らないうちに、農薬をたくさん口にしてると思うと恐ろしい。これって誰が責任とってくれるの?


カイコの1サイクルのあと、次の世代を飼育中のこと。
小学校から採ってくる桑の葉は、いつも洗わずに食べさせていた。洗わないほうが良いと聞いていたからだ。
ところがある日、いつものように桑の葉を食べさせていると、突然、カイコがバタバタを死んでしまった。そう、アゲハの幼虫の時と同じように!

慌てて小学校に電話。すると、昨日、桜の木の消毒をしたというのだ。その消毒薬が風に乗って桑の葉にも付いてしまったのだろう。先生は謝ってくれたけど、もう遅い。カイコ全滅・・・

カイコ飼育はこれでおしまいになりました。


農薬って、どうよ!





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トンネル

2006年07月29日 08時15分05秒 | 自然・植物・菌

昨日の続き。
奥羽山脈を横断する北上線は、たくさんのトンネルを抜けます。
雨振る中、先頭車両の運転手さんの隣で、運転手さんと同じ景色を見ながら写真を撮っていました。
トンネルに入るとモヤがすごく、そのモヤにトップライトが乱反射。
つまり、前方がまったく見えないのです。トンネルの中なのに、光でいっぱいなんです。

運転手さんは慣れているでしょうし、線路に誘導されて走っていれば問題ないんでしょうけど、視界0mみたいな場所もたくさんあって、とにかく「うわ~」という感じでした。

写真は、出口が見えてホッとした瞬間・・・
(でも、トンネルってもっと長く続いてほしいな、と思う気持ちと、出口が見えてホッとする気持ちがあるのは、まだまだガキ?)




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北上線

2006年07月28日 23時03分07秒 | 自然・植物・菌

鉄道マニアみたいな写真で失礼します。
今日は仙台に行くために北上線に乗りました。北上線は奥羽山脈を横断する線です。

行きは窓越しに携帯で写真を撮っていたのですが、帰りは先頭車両(2車両しかないけど)の先頭の窓に張り付いて、雨の中、携帯パシャパシャ。
窓にワイパーがついていたんだけど、隣の運転手さんが
「ワイパージャマでしょ?」とワイパーを止めてくれちゃったり。
(いいのかなー?)

東京の地下鉄も電車も先頭の窓から見る景色は楽しいよね。
北上線はとにかく山、山、山・・・覆い被さるような緑です。

山の木々の間からモヤが沸き立つ様子はまるで、
「雲が生まれてる~」





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カイコの気持ち その5

2006年07月28日 05時46分39秒 | 無脊椎動物(昆虫)
カイコの気持ちというタイトルで5回目の文章です。
もう飽きちゃったって?あーーーん、すみません。


さて、みなさん、カイコの気持ちってわかります?
私が思うに、
「おなかがすいたー」ではなく、「食べなくちゃ、食べなくちゃ!」
脱皮のときは、「なんだか、体がムズムズするぞ。あれ、脱げるぞ!?」
繭を作るときは、「早くしないと、サナギになっちゃうよ。やばいよやばいよ」
っていう感じ。
複雑なことは考えてないけど、その時やらなくちゃいけないことを、天からまっすぐに指示されて、ひたすら走るような感じだと思います。

それを見ている人間は、どうなんでしょう・・・


以下、私が面白いと思ったカイコミニ話です。

カイコの幼虫は歩く時に頭を左右に振りながら歩きます。よーーく口元をみると、進行方向に糸を吐いて足場を作っているのだ! カイコを紙箱からはがしたときに、ベリベリベリッと音がして、足元に糸が張り付いていた。敵に襲われても簡単に落ちないように、足元を固めてるヤツなのだ。
これは、カイコに限った話ではなく、イモムシ系幼虫のほとんどがやってるみたい。

繭の中から出てくるカイコガ。口で破って出てくるのかと思っていたら、糸を溶かして出てくるのね。
それじゃぁ、絹の価値が下がっちゃうよ。っていうか、本当だったらその前にストップされちゃうからね。そういえば、ストップされたサナギはコイのエサになるらしい。
漢方薬でもあるサナギ、もったいないかも。あ、コイが元気になるのか!じゃーいいや。

カイコの成虫。オスはほっそり、メスはおなかがでっぷり。
このメスのおなかをCTで見てみると、卵がぎっしり詰まってるのだ。産まれてきたら、もうおなかに卵がいっぱい、って、ちょっと感動もの。

カイコの成虫の目的はただひとつ。交尾をして卵を残すこと。だから、何も食べないし、何も飲まない。飲まず食わずのカイコは、口がないと言われていた。試しにCTで確認すると口の痕跡はあった。しかし機能していないようだった。なんだか、切ないね。


今日は、ここまで。





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奥羽山脈と川

2006年07月27日 14時33分59秒 | 自然・植物・菌

今日はお天気が良く、さわやか~。

奥羽山脈とそこから流れる川の様子なんぞ、いかがでしょうか。

ちなみにこれ、カエル捕獲大作戦の現場となった川です。
夜は街灯もほとんどなく暗いのです。

夏休みと言えども、川で遊ぶ子どもはほとんど見かけず・・・




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カイコの気持ち その4

2006年07月27日 08時18分47秒 | 無脊椎動物(昆虫)
寄り道失礼しました。では、カイコ話のつづきをどうぞ。

********************

さて、仕事でカイコの飼育をしなくてはいけなくなり、シルク博物館に電話で無理にお願いをして、幼虫を分けてもらうことになった。ルンルン、横浜へ。

シルク博物館。平日であまり人はいなかったけど、対応していただいた方はとても親切でした。
大きな木の箱に入ったカイコたち。フタにガラスがはまっているので良く見える。久々に見るとちょっと気持ち悪い。まだ2齢のカイコ。

ちょうどご飯の時間で、桑の葉をやるところを見せてもらった。その桑の葉は、シルク博物館の外にある街路樹の桑からとってきたもの(街路樹で植えてるのはさすが!)。大きな道路に面しているので、桑の葉は排気ガスで汚れている。洗って食べさせているのだとか。なるほど。

カイコはもちろん有料でした。さて、カイコ1匹いくらでしょうか?
私の記憶では、カイコ1匹100円だったと思います。10匹ほしいとお願いして、紙の箱にいれていただいたのは20匹ほど。有料といえども実は10匹でも20匹でも、気にしていないみたいでした(あははー)。

箱に入ったカイコを大事に抱えて帰宅。電車の中でも、
「私が今カイコを連れてるなんて誰も気がつかないよなー」
なんて思いながら・・・

帰宅後、すぐに飼育準備。大きめのお菓子の化粧箱。四隅に小さい紙コップを置き、脱脂綿に水を含ませて入れる。お肌には湿度が必要よ。
そして、桑の葉をもらいに小学校へ。事情を説明して、先生に分けてもらう。
桑の木、それはそれは立派な木。ほとんどの子は、それが桑の木なんて知らない。
根本に生えている小さめの桑から新しい葉っぱを採る。しばらくは、学校に桑の葉をもらいに通うこととなった。


カイコの成長の観察は、とても楽しい。本当に楽しい。
ここでは、成長の様子は教科書や他のサイトにお任せします。基本的には一緒だからね。
それから、子どもといっしょにカイコを飼うチャンスがある人は、ぜひやってみてほしいと思います。

脱皮の瞬間に残るベレー帽がとてもかわいい!
初めて繭を作り始めたカイコのなんていとおしいこと!
完成した繭の美しいこと!
ビロードのように白い成虫のきれいなこと!
オスがメスに出会い、大興奮!
そして、産卵・・・

本当は、繭の段階で殺してしまう「経済生物」だけど、一生を見届けられる観察は貴重な体験になると思います。


なんか、中途半端だけど、今日はここでおわり。




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甲虫系大いなる三番手?

2006年07月26日 16時45分50秒 | 無脊椎動物(昆虫)

道草ついでに、もっと寄り道 (携帯の写真は荒れるのでごめん!)

今日、見かけたカミキリムシ
赤くって花につくカミキリ → アカハナカミキリ (そのまんまじゃー)


甲虫系では、クワガタ、カブトムシがダントツで人気者だけど、カミキリも好きな人が結構いるんですよね。
とにかく種類が多くて、きれい。

いろんなカミキリ、見たいな~




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冬虫夏草でワクワク

2006年07月26日 13時41分35秒 | その他
虫の話からちょっと道草。

漢方薬では虫も薬になることは有名ですが、あまり口にしたことはないかもしれませんね。
私、過去に薬膳料理を食べたことはありますが、虫って分かるものが入っていた記憶はない・・・いや、ひとつだけ入っていたものがあります!

冬虫夏草(とうちゅうかそう)

これ、虫にキノコが寄生したものです。←文字にするとチョー気持ち悪いし、見た感じもどうなんでしょう。
参考:日本冬虫夏草の会

でも私、この冬虫夏草という文字には非常に惹かれるものがあり、本屋さんで冬虫夏草の本を思わず買ってしまったこともあるぐらい。
実は今住んでいるそばの奥羽山脈には冬虫夏草が多いらしいのだ。さがしに行きたーい!!!

世の中には山ほどブログがあり、検索したら「虫ブログ 薬になる虫たち」というサイトに行きついた。
漢字がいっぱいで、セミだのミミズだのカイコだのあらゆる虫(と括られるヤツラ)に薬効があるよ。
うわ~!うわ~!うわ~!
ワクワクしてしまうのは、なぜ?

恐るべし、中国4千年の知恵・・・





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カイコの気持ち その3

2006年07月26日 08時17分45秒 | 無脊椎動物(昆虫)
その昔、JRA(日本中央競馬会)の研究所に行って、馬の解剖の見学をしたことがありました。
そこで聞いた言葉 「経済動物」

競馬用に改良されてきた馬って、人間の経済の中で循環する存在だから「経済動物」って研究者さんたちは言ってたんだろうね(業界用語かな)。
人間の経済に役立たなくなったら、処分される存在。なんだか切ない。

競走馬と同じような存在であるカイコ。 「経済生物」とでも言うのでしょうか。
産業としての絹は中国にお株を取られ、カイコとして人間に面倒を見てもらって生きていくには、他に有用だってことを示さないと、ヤバイよ。

私が蚕糸試験場を訪ねた当時は、脱皮はすれどもサナギにならないように制御して、ドでかいカイコの幼虫をつくる研究なんかもしていました。実際に3倍ぐらいのカイコができた、と新聞に載っていました(うわっ、すげ)。
でかい幼虫をつくると、いいことあるのかなぁ。絹が多く取れるとか?3倍もでかいカイコをたくさん飼ってるなんて聞かないから、これは実用化されていないと思うけど。

しかし、カイコの将来、心配ご無用。
現在では、カイコのつくる絹糸の元であるたんぱく質で、手術の糸やコンタクトレンズ、化粧品や薬なんかも開発されて、産業用途が拡大しつつあるみたいです。あと、遺伝子研究の材料としても、注目されているとか。よかった、よかった。


なんだかカイコを飼ってみたくなっちゃったりしました?
では、そんなあなたに、カイコの博物館をご紹介しましょう。
横浜にあるシルク博物館です。
ここに行けば、カイコにも会えるし、カイコのあらゆる情報が展示されています。申し込みをすれば卵も分けてもらえますし、飼育相談もできますよ。
お近くの方は、ぜひ行ってみてください。


明日は、私のカイコ飼育体験記です。つづく



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カイコの気持ち その2

2006年07月25日 08時33分18秒 | 無脊椎動物(昆虫)
ちょっと脱線しましたが、カイコの話の続きです。

********************

卵 → 幼虫 → サナギ → 成虫 の完全変態の場合、それぞれの形の変化が劇的ですよね。
(サナギの時に、中がドロドロの混沌の世界になると思ってません? にゃはは、答えは後日)
それに比べて、不完全変態のコオロギだと、生まれてすぐに(羽根はないけど)小さいコオロギの形なわけ。この違いって、なんでだろうね。

この昆虫の成長の変化に関わっているのが、ホルモン。人間でも女性ホルモンだの男性ホルモンだのいろんなホルモンがあって、体の調節に役立っていますが、昆虫にもホルモンがあるのです。


以前、仕事で国の機関である筑波の蚕糸試験場に行ったことがあります。そこで、カイコの変態を制御するホルモンの研究者に会って、いろいろ説明を受けました。
カイコの研究のために、こんなに立派な研究施設があるんだなぁ、と当時は感心したものです。時代の流れで、今では農業関係の研究がまとめられて別のひとつの研究所になってしまったみたいですが・・・。
参考:独立行政法人農業生物資源研究所


カイコやモンシロチョウの幼虫は、5回脱皮をするとサナギになります。それを制御しているのが、「脳」と「アラタ体」と「前胸線」から出るホルモン。この名前、高校で生物が好きだった人は記憶の片隅にあるかもしれませんね。

なんで脱皮がしたくなっちゃうの?
なんで5回目の脱皮のあとには幼虫ではなく、サナギになっちゃうの?
それは、このホルモンが出たり、出なかったりなんですね。
(よくわかんないって?すみません・・・)

ホルモンの詳しい話は教科書に任せるとして、そのとき私が聞いた話の中で一番面白かったのが、カイコの幼虫の消化管と脳のこと。

私の仕事は、カイコの幼虫の内部のイラストを描くことだったのですが、カイコの体の中ってほとんど消化管なんです。頭の先に口があって、棒状の体の中にズドーンっと腸があって肛門まで、体の90%が筒状の消化管ってこと。

そして、カイコの脳は頭の方に消化管を取り巻くように、ちょこん!とあるのです。

カイコって、とにかく食べる、食べる、食べる、食べる・・・で、ドンドン食べると消化管がいっぱいになって、消化管を取り巻くようにある脳が、膨らんだ消化管に圧迫されて、眠くなっちゃう。
ドヒャー!そんなしくみで、カイコは眠くなっちゃうのか。
おなか一杯で寝てる間に桑の葉は消化されて、起きて糞をして、また食べる食べる食べる → 寝る~ の繰り返し。
そして適当な時期に、脱皮がしたくなる・・・

なんて、面白いのだ。人間ほど複雑じゃないから、シンプルでわかりやすい。きっと研究もしやすいのでしょう。
この仕組みは、カイコだけではなく、いろんな昆虫でも同じようなことが起こっています。


それにしても、昆虫って、とても小さい存在だけど、体の中では想像もつかなかったことやってるんだね。本人も気がついてないけど・・・


明日につづく




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今日から夏休み

2006年07月25日 08時22分54秒 | 子育て・教育・PTA
今日から娘は夏休み。東京より数日遅く始まり、数日早く終わる夏休み。

昨日の夕方、終業式で通知表もらって帰ってくるかと思ったら、
「終業式なかったー。普通に授業だったー。通知表もないよ」
だそうで(本人も知らなかった)。
「へ?・・・もしかして、この学校は2学期制!?」
今まで知らなかったよ~。

修学旅行の日程も知らなかったし、2学期制のことも知らず、ちょっと情報不足かも。
ま、仕方ないかな。

それでも夏休み直前ということで、先生が流しそうめんをやってくれたんだって。
すごいじゃん!
それも授業中だよ。子どもたちもすごく喜んだらしい。良い思い出になるね。
PTAの行事でやるのではなく、先生がやっちゃうのが何ともすごい。協力してくれる親父さんたちもいたらしいけど、竹の流し台も用意しての風流な流しそうめんだったそうだ。
おいしかったって。(うらやましい)



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カイコの気持ち その1

2006年07月24日 00時10分50秒 | 無脊椎動物(昆虫)
今日から何回かに分けてカイコのお話です。

小学校の3年の理科では、必ずモンシロチョウかカイコの成長の観察をします。子どもたちも最初は気持ち悪がって触ろうとしない子が多いのですが、毎日毎日お世話をしているうちに、頬ずりしちゃうぐらい可愛がるようになるそうです(確かにそうだった)。

昨日はセミが不完全変態(サナギにならない)という話を書きましたが、モンシロチョウもカイコも途中でサナギになる完全変態です。「完全な変態」っていうと、犯罪者のように聞こえるので、これまた問題なんだけど、それは置いといて・・・。

最近は都会の小学校でもすぐに見つけられるモンシロチョウの幼虫の観察が多いようですが、やはりカイコが面白いです。繭をつくるし、これが絹(シルク)だ、ってことが、すごく日本の国としても教えたかったことなんでしょう。
過去、絹は日本の国の大きな産業だったわけで、養蚕の法律もちゃんとあるんですよね。指定の養蚕業者じゃないとカイコを飼っちゃいけないのです。だから、小学校で飼う場合も卵を産んで1サイクルが終わると、子どもたちには内緒で先生が焼却処分をしていたとか。本当かな。
今もこの法律って生きているはずだけど、厳密に守っているかどうかは定かではない。

カイコの観察をするためには、どうしても必要なもの。それはカイコを飼育するためのエサの桑の葉です。だいたいどこの小学校にも、桑の木があって、カイコの飼育には困らないようにしています(どこにあるか、捜してみて)。
しかし、今はカイコのエサとして、人工飼料もあるんですね。ソーセージみたいな練り物で、スライスして与えます。産まれてすぐのカイコのときから、この人工飼料で育てたら、ちゃんと食べて育ちます。でも、一度でも生の桑の葉を食べさせちゃうと人工飼料を食べなくなる。つまり、カイコにしてみたらこの人工飼料はチョーマズイものなんでしょうね(においも変だった)。

それにしても、カイコの幼虫(特に繭をつくる直前)のさわり心地って、さすが絹の元。さらっとふわっと、気持ち良いのだ。なんかの宣伝みたいだけど。


養蚕は国が保護してきたため、カイコは日本では一番お金をかけて研究されてきた昆虫です。
その研究のお話は、明日につづく。




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夏休みはセミの羽化を見よう!

2006年07月23日 00時46分52秒 | 無脊椎動物(昆虫)
天候が良くても悪くても、今、セミはがんばって鳴いています。
東京の武蔵小山でもセミは鳴きます。近くの林試の森公園では、羽化しようとたくさんのセミの幼虫が暗くなると出てきます。
夜の防犯パトロールに行くおじさんおばさんたちが、鈴なりになって羽化しようとしてるセミの幼虫が見れるよ、と言っていました。

ちなみに、セミは不完全変態ですから、サナギにはなりません。よく見る抜け殻はセミの幼虫の抜け殻です。
(不完全なまま土の中で何年も過ごすのもすごいけど、土の中にいるセミの幼虫も見たことないなぁ・・・)

とにかく、セミの抜け殻は嫌になるほどたくさん見ましたが、中身のつまったセミの幼虫はあまりお目にかかったことがなく、夜、自転車で走っていて、コンクリートブロックの上を歩いているのセミの幼虫を初めて見たときには感動ものでした。
手にとったときに、抜け殻と違って弾力があり、ずっしり重みがあるんですよ。それでいて動く。当たり前だけど、これがキモイ。

抜け殻の状態と大人のセミの間を埋める存在を、ちゃんと見てみたくない?

ぜひ、夏休みの夜には、子どもたちといっしょにセミの羽化を観察しに行きましょう!



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