□作品オフィシャルサイト 「ふしぎな岬の物語」
□監督 成島 出
□脚本 加藤正人、安倍照雄
□原作 森沢明夫
□キャスト 吉永小百合、阿部 寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶、笹野高史
■鑑賞日 10月11日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
原作の感想はこちら ⇒ 「虹の岬の喫茶店」
残念ながら、原作の独特の悦子の味わいを、表現し切れていなかった。
それは幾つかの全てのストーリーを1本に詰め込もうとしたことに原因があるのだろう。
海の向こうに富士山を臨むのどかな岬で、喫茶店「岬カフェ」を経営する
柏木悦子(吉永小百合)。 お店には、彼女がいれる一杯のコーヒーを求めて
里の住人たちが集まり、のどかな日常が続いていた。 そんなある日、常連客・
徳三郎(笹野高史)の娘で、結婚して東京へ出ていたみどり(竹内結子)が
数年ぶりに帰って来た。 更に、悦子と甥の浩司(阿部 寛)を長年見守り続けて
きた不動産屋のタニさん(笑福亭鶴瓶)が大阪へ転勤しなければならなくなり、
穏やかだった里の暮らしにも変化の風が吹き始める。
冒頭でも触れたが原作は6話のストーリーからなる。
若干のアレンジをしてはいるが、そもそも淡々と描かれるストーリーは悦子の
独特の個性と語り口から成り立っている。
全編を通して描かれるコミカルな流れは、決して原作にはないもの。
それぞれがもう少し掘り下げて表現されているので、上っ面を舐めて通り過ぎた
作品に思えてならない。
サユリストには申し訳ないが、吉永小百合を上手い女優だと思ったことはない。
少なくともこの悦子のイメージを作り上げるには、まだまだゆるい。
逆に彼女に付いているイメージ(カラー)が逆に悦子を演じるには逆モードだった
のかもしれない。
過度の表現はいらないし、例えば2・3話に絞込み、それぞれの人間にもう少し
スポットライトを当て、またそれに関わる悦子の人間模様と、説得ある温かい
人生観を前面に出すべき作品だったのではなかろうか。
阿部ちゃん演じる浩司も優しいがもっと寡黙であり、 鶴瓶演じるタニさんも、
もっと人間的に渋みがあり、大人の男としてのわきまえた恋愛感を持っている。
そう苦言を呈しながらも、別れでタニさんの乗る船に向って、千切れるほど手を
振る悦子の姿にはホロッとさせられた。
>大戸屋のカキフライ定食、気になっています o(^_^)o
ここの料理はホント美味しいです^^
久しぶりに行ってみました。