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奇門遁甲:十干の組み合わせ(10×10)の私的解釈 丙丁篇

2012-04-25 16:36:01 | 奇門遁甲

甲乙篇に引き続き、丙丁篇もUPしておきます。

続きはまた後日。

意味合いについては、「キーコードから導く、あなたへの語録集 β版~」を、

丙と丁の大意については「奇門遁甲の十干の意味合いの考察」を併せて参考になさってください。

 

§ 丙

 

丙甲
21

何か絶好のチャンスを得やすい時ですが、条件か制限付きです。邪魔が入ったり関心が他へ移る前に素早く手を打ちましょう。仕留めれば大利、仕損じれば「ああ、もったいないことをした」と後悔するかもしれません。すべては適切なタイミングで起こりますが、機会を得た時に面倒くさがったり恐れたりして、みすみす逃してしまうことが往々にしてあります。今は有用な情報を一気に得られる可能性の高い時です。自分の気持ちに素直になることが大事です。

丙乙
22

全体としての大義や表面的な動機からではなく、それぞれに置き換えの利かない個人的な理由に従って行動の意義を決める傾向のある時。社会的価値だけでなく、内面的にも充足感が得られるものであることが大切です。公共に関することであれプライベートに関することであれ、そうした動向に気を配りましょう。そして、今ある豊かさに感謝しつつ周りの人々との協調関係を楽しむことです。それが更なる高揚感や幸福感をもたらしてくれるでしょう。

丙丙
23

熱意はあっても、「急いては事を仕損じる」の状態です。逸る気持ちは闘牛のようです。慢心したり、成果主義に走って強引に目標達成に向かう傾向。虚栄や押しつけがましさを戒め、着実さを学ぶ必要があります。ストレス・怒り・鬱憤・焦り・思い込みが溜まっていると、たった一言受けた批判や利己的な理由が引き金となり、激情に駆られて短気を起こしてしまいかねません。感情が爆発しそうになったら、何度か深呼吸して冷静になることです。驕りや過ちを自覚したら頭を冷やして改めましょう。

丙丁
24

各々が価値を信じるものに対して効率的な手段で近付くことができる暗示です。自己表現が巧みになり、実力も抜きん出ている場合が多いですが、そのために周りの助けを受け付けず何でも一人でやろうとしてしまう傾向もあります。やがて必要になる助けも拒んでしまわないよう、常に感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。また、急激なレベルアップに疑いの目を持つ人もいるため、きちんと説明したり、明確に実力を証明する必要が出てくることもあります。

丙戊
25

自分自身の能力――知恵や立ち回りの巧さなどを生かすことで、実力をフルに発揮して勝利を引きつける(金銭や契約などの利益を獲得したり、目的を達成していく)傾向。対人関係でのやりとり、取引(交渉事)に気運があります。しかし、別の面からみるとゼロサム・ゲームとして相手から搾取する形になったり、都合の悪い人々を追い出すことにもなるため、利害で揉めたり、強引な手腕によって印象の悪さを相手に与えないように注意したいところです。双方が勝利と満足を得る「Win-Win」を目指して行動しましょう。

丙己
26

真の目的を隠すために見せかけの行動を取るか、その言動の違和感から自然と本人の秘密(素性)が明らかにされる傾向。秘密が分かった時点で化けの皮が剥がれ、そこから本当の意味での素の人間関係が始まります。最初は精神的に落ち込むかもしれませんが、否定的に捉えず、素の自分を知った上で親しく付き合ってくれる人達との関係を大事にして下さい。素晴らしい仲間になるでしょう。しかし、もし言動の不一致――仲間にさえ嘘をついて騙す、信念の押しつけ、無責任さの露呈、金銭の貸し借りの裏切り、連絡や契約事の不履行といったことをすれば、せっかくの信用を失ってしまいます。

丙庚
27

老齢の人や分からず屋の相手をやり込める(説得・納得させる)ために力を注ぐ状況。理解してもらえるように具体的な説明書を作ったり、口頭で念押しするなど。それでも意が通じないこともあってイライラしがちですが、急かさないようにしましょう。手段を選ばない目的追求、パワハラや悪徳商法などの卑劣な手口に注意。セキュリティーを強化して安全確保を。何より自ら悪に染まらないように。強い相手に対抗するために、それまでいがみ合っていた者達が手を結ぶことで困難を打破していく、という例も。

丙辛
28

目前の課題に忍耐強く取り組むことで物事の達成率が高まります。地道に辛抱強く続けてきたことに光が当たる時。セルフコントロールの重要性。そして、精神的に密接に結びついた相手との縁。もし仮初の親子関係でも「生みの親より育ての親」で固い絆を築けるのと同じように、どうしても踏み込めない一線(領域)があっても、何らかのコネクションや有効なアプローチ法があるはず。見方を変え、方法を変え、心を入れ替えて相手や状況に向き合ってみることです。

丙壬
29

非現実的な内容でなく、焦点を絞った事柄に対して価値を追求するようにしましょう。先入観や形式にとらわれず真摯に取り組めば、一時的な評価であれ断片的な情報であれ、求めるものを得られるでしょう。思わぬ掘り出し物が見つかることがありますが、目先の利益にとらわれ過ぎないように。社会や世界の隠れた側面を見て「井の中の蛙、大海を知らず」と思ったり、関わる相手の意外な一面を知って驚くかもしれませんが、表面的なことだけでなく、その本質に対してよりよく洞察する必要があります。

丙癸
30

大きな範囲では人の歴史、小さな範囲では個人の軌跡(記憶や記録)にまつわる因縁の出来事を暗示。時に、ある種の人災的状況。願望実現に暗雲が垂れ込めて前途多難となったり、苦心して助けた命が運命に玩ばれるように失われて虚無感を覚えたり・・・。自分の気持ちの萎縮、内部の人間による告発や悪事、復讐(仕返し)などによって体裁を失い、今までの苦労も水の泡となりがち。他、バックナンバーを読んだり、誰かの思想の源を探るなどに関係します。

 

§ 丁

 

丁甲
31

とある事情から生き方や考え方を転換することになるような運命的な出来事が起こりやすいとき(日常的な範囲では使用しているものの機種変更、買い替え、人事異動、転向、移転など)。“見る(撮影する)”ことから思いがけない事実を発見したり、技を習い覚える。独創的なアイデア(解決法)や企画・技術・新商品を思いつくか、それらを斬新な方法で発表するのに良い時です。実力アップに直結するような画期的と思える方法論があれば、決心して実行しましょう。

丁乙
32

縦と横の人的つながりを交差させる形。本人の実力と人柄に応じたポジション、あるいは役割を与えられる時です。少しくらい変わったやり方であっても、好機を適切につかめさえすれば立場は保証されるでしょう。ただし、何度も同じ手が通用するわけではないので、よく人心を慮ることが大切です。これまで自分の果たしてきた仕事の成果や、今後の取り組みへの意欲を、押しつけがましくないような(親しみを感じてもらえるような)表現で伝えてみましょう。

丁丙
33

有限の資源に依存した社会のように、やがて終焉を迎える要因を抱えている状態。最高潮から急降下する運命。オーバーヒート。調子に乗って分限を超えてまで手を伸ばそうとすれば手痛いしっぺ返しを食らいます。良かれと思ってした行動が裏目に出たり、予想外の事態の悪化に動揺するなど。足るを知ることと同時に、代替案を早めに用意する必要があります。また、自分を認めてもらうことで頭を一杯にするより、どんなことで貢献できるのか、何をすれば喜んでもらえるのかを考えると良いでしょう。

丁丁
34

自分の特質や個性を活かしたいと望み、決心したら迷わず己を信じて進む性質。最も生き生きとできることに傾注する時、そこに共時的な出会いが生まれます。空間事象との明確な縁がある時(距離・数量・天候・大地・生活環境・遠方との接点・ネットでの結びつき・公共の電力や電波(無線)・シンクロニシティなど)。抜け道を通って目的地へ向かったり、共通項や目印を見つける。しがらみから離れるため、夢を追うために引っ越す。土地改良。現状打破の思いが強く、試行錯誤にめげない強さをもっています。

丁戊
35

気の合う仲間や友人と共に、互いの個性や才能を認め合って活動するのに適しています。同じ山の別の稜線を登る人達のように、各自こだわりのあるスタイルを通す傾向がありますが、それぞれに理解があれば無事にまとまります。ただし、相手のやり方に付き合いすぎると振り回されて疲れるので、ここは方向性が同じならばよしとして、互いの短所は辛抱し、長所を上手に合わせていくことを考えましょう。音楽のハーモニーのように。縁や環境が変わることで事態が好転することもあります。

丁己
36

私情に駆られて、あるいは利己的な理由から相手(異性や仕事上の仲間)との間で意見や方針の食い違いが生じる傾向。互いの短所にこだわり、長所を見れなくなって破綻しやすい時です。軽率な言動・甘い判断が自業自得となって困った状況を招きがち。個人的な因縁に縛られた上に、それに他人を巻き込んでしまったことを苦悩するなどです。その人にしか通じない「何か」が状況の核心部にあり、それがここでの現象の原因になっています。

丁庚
37

人生上での行き詰まりやバランスの悪さ(不運など)に我慢ができなくなり、なりふり構わない(見方次第では勇気のある)行動によって対処しようとする傾向。対人関係では互いのプライバシーに関わって秘密を知ってしまうことになりやすく、その場合、それらを了解した上で協力していけるかが問われます。内面の荒くれた衝動が有効な表現形態として昇華されることが重要です。尊敬する人達や懸命に頑張る人の姿に触発されて、自らの生きる意志を強くする体験。

丁辛
38

相手との大きな力の差を感じたり、どうにも歯が立たない絶望的な状況にぶつかって苦労する暗示。手に余ることだと頭では分かっていても強迫的に立ち向かっていく場合があり、他にネガティブな要因が加わると深手を負うことも。意図しない所で発生した他動的な災い(横槍)にも注意。自己管理を徹底し、自覚している脆弱な箇所を修正・改善しておきましょう。

丁壬
39

“期待の新星”のような一目置かれた人材として、周囲(先達など)から夢や希望を託される傾向。時に通過儀礼としての新旧対決で勝利するか、善戦して実力を示すことを要求されます。事の良し悪しを問わず衆目を浴びやすい時ですが、先取りし過ぎて他人に理解されない面もあり、肝心な部分は独力でやり遂げることが多いでしょう。しばしば先行するイメージに悩みます。天賦の才能とバイタリティ、そこに仲間の支援と絶妙なタイミングが合わさることで前途が拓かれていきます

丁癸
40

陰と陽、光と闇のように互いに相反する性質が交錯する瞬間。互いに後に引けない思いの中での衝突。時にライバルで、時に親友で、時に傷つけ合った「宿命の二人」という典型的な構図を作りやすい。一方で、そうした関係の外側で都合よく利用された人は、自分の愚かさや情けなさに意気消沈してしまいやすい。モチベーションが下がると戦略や知謀は役に立たなくなり、状況に対処しようとする個人的な行動が逆効果になることも。無理せず身を引くか、プロの助言をもらうか考えどころ。

 



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