With the I Ching

易経や四柱推命、暦、占星術などの運命学の記事がメインです。

簡素化して焦点となる軸を強調することで、逆に明確になるものもあるんじゃないか

2010-12-26 00:21:09 | 占い全般のコラム

Happy Holidays!

クリスマスと新年を同時期に迎えるので、こういう表現を英語ではします。
(すみません、書き始めは25日だったのですが、しばらく席を立っている内に翌日の投稿になってしまいました。)

このところすごく寒くて、やんなっちゃいますよね。手が悴むどころか、体全体が震えてきます。

「クリスマスは雪がいい」なんてロマンティックなことを言ってられない地域があることを、夕方のニュースを見ていて知りました。あれは大変だ。さらに天気予報によれば、特に日本海側に住む人にとっては、これからの時期は試練の日々になりそうです。ご自身や周りの人の健康もそうですが、スリップなどの事故にも十分に気をつけていただきたいと思います。

 

さて、今日の記事は、再び暦と時刻法のことについてです。

さっきまで、自分のブログの過去記事を読んでました。
特に恒気法(平気法。かつては常気法とも言ったらしい)や定気法、それから時間の考え方に関する部分の記事です。

で、それらを読んでいて、「今研究している四分割方式を元に、“恒気法と定気法の折衷案”を作れないだろうか」と思いつきました。

四分割方式については過去記事の「時刻法について考える」を参照してください。なお、サイトで公開しているExcelファイルでは、現行の占術時刻も参考として併記してあるので比較しながら調査することができます。一応、事例を二つ挙げておきます。

◎現アメリカ大統領のバラク・オバマ氏
(オバマさんについては、大統領就任時に書いた過去記事「オバマ大統領 誕生の時」があります。)



(※節気中気の時刻や黄経などのデータは簡易計算なので誤差があります)

オバマ氏の出生時刻については幾つか憶測は飛び交っているのですが、出生証明書によると、現地時の19時24分となっています。数分の誤差はあったとしても、占星術的知見から概ね正しいのではないかと僕は思っています。

上図を見ると19時24分は、二分割方式にしても四分割方式にしても酉刻の範疇にあります。ちなみに、二分割方式には均時差が考慮されていますが、仮にこの均時差を抜いても酉刻に収まっています。また、特殊な考え方ですが、MCからの角度按分で時刻を採る方法だと戌刻になって10数分経った頃になりますが、実証的にはどうなのかな。一応その場合、四柱推命では化土格が成立しそうです。
 

◎前アメリカ大統領のジョージ・ブッシュ・W氏

こちらは分かりやすいように色分けしました。
現行の二分割(南中-北中)方式では卯刻になりますが、四分割方式だと辰刻になります。

この四分割方式は、かつて江戸時代に使われていた不定時法に近いものがありますが、同じではありません。不定時法では日の出・日の入りの時刻を30分ほどずらして調整し、それらの時間を始点や中点として用いていますが、僕の場合は、日の出と日の入りの時間をそのまま節目として用いているからです。

そしてこの場合、占星術でのアンギュラー・ハウスの4つの起点、すなわち1・4・7・10の各ハウス・カスプと太陽が重なる時間が一致し、また各時刻の中間点は、プラシーダス・ハウス方式での各カスプに太陽が乗っかる時間と同じになります。

で、この考え方を恒気法と定気法の折衷案にするというのはどういうことかというと、基準とする分点を四つにする、という意味です。

恒気法の場合、冬至の瞬間を起点として次の冬至までの時間を計算し、それをそのまま24等分する、時間分割方式です。一方の定気法では、黄道(太陽の通り道。地球から見た太陽の1年間の運動を360度の円周として捉えた天文学的および占星術的な位置指標)の度数を元にして24節気を角度で分割しています。これは空間分割方式です。

つまり、基準とする点が一つ(冬至のみ。または陰遁・陽遁で考えるならば夏至を含めた二つ)の恒気法と、24個(節気と中気で12個ずつ)の定気法ということになります。

定気法は現在の天文学的な裏づけがあって正確ですが、律儀過ぎてしまったせいか、例えば旧暦2033年問題のように不都合も出ています。

他方、平気法(恒気法)の場合、その簡易さから旧暦が作りやすいこと、また四柱推命や奇門遁甲での古典を利用しやすい利点はありますが、実際の24節気の日時と合致しない(数日ずれたりする)ために、現実の指標としては不便です。それに、実占の立場からすると、平気法での太陰太陽暦(旧暦・農暦)は使えない、というのが個人的な見解です。(定気法と平気法についての過去記事はこの辺にあります。)

それで、基準点を多過ぎず少な過ぎず設定するには幾つがいいかを考えると、易的には八卦の数で8つですが、単純には四季の基準となる二至二分(冬至・夏至と春分・秋分。それぞれ概念的に、時刻での北中・南中と日の出・日の入に対応する)の4つだけにするのが適当じゃないかとも思ったわけです。まあ、仮に8つにする場合は、二至二分に加えて、四立(立春・立夏・立秋・立冬)の4つを入れることになるでしょう。

いずれにしても、現行の定気法での12や24という数からは減ってしまいますが、簡素化して焦点となる軸を強調することで、逆に明確になるものもあるんじゃないかと思っています。

もっとも、この理屈を実際に計算で確かめたわけではないので(思いついたばかりなので)、これが暦として使えるかどうかは全く分かりませんが、とりあえず覚え書きとしてここに残しておこうと思います。 

 

<追記>

よく考えてみれば、この四分割方式で旧暦を作ったとしても、今のそれと同じように2033年問題に突き当たることになるので(定朔+二至二分を基点として考える限り、係る問題点は一緒)、旧暦としてはダメかもしれない。(参考サイト:「こよみのページ」内「暦と天文の雑学」)

となると、案外、二至二分ではなく、恒気法の延長として冬至~夏至、夏至~冬至の時間按分で考えてみる、というのが単純明快で良かったりするのかも。(これは二分割方式の時刻法と相似概念になる)

まあ、四柱推命それ自体には旧暦(というか月の要素)は関係しないため、なんにしても基点の数を減らすという手法を試してみる価値はあるかもしれない。これも今後の課題としておこうと思う。



コメントを投稿