Cabin Pressure(脚本:ジョン・フィネモア 出演:ベネディクト・カンバーバッチ他)

イギリスBBCのラジオ・コメディ CABIN PRESSURE について語ります。

John Finnemore's Souvenir Programme S4E2 放送中!

2014-10-26 09:53:01 | 日記
クリスマスまで2か月弱。

以前にご紹介した「キャビン・プレッシャー/全話収録完全版CD BOXセット」の
制作もいよいよ始まったようでして、先日、Finnemore氏がtwitter上で
「BOXセットに入れるブックレット」のアイディアを募集していました。

収録風景の写真やNG集、未公開シーンを希望する意見の他に、
「レモン」「びっくりライスのレシピ」「フィネモア氏が描くイラスト」
「MJN航空のパンフレット(キャロリンがお客の首をしめているやつ)」などなど
面白いアイディアがいっぱい。
いったいどんなブックレットになるのか、楽しみです♪


そしてこちらは現在絶賛放送中のJFSPシリーズ4。
エピソード2も面白い! お勧めですよ~
今回のテーマは、ずばり、「差別と偏見」。
この深刻な問題をコメディにしてしまう手腕、さすが、Finnemore氏です。

ラインナップは以下の通り。
「ベルギー最高!」の歌詞は、Tumblr記載のものを拝借いたしました。


 BBCは人力と時間とお金を掛けて、内外の差別問題に日々真剣に取り組んでおります。
 ところが、Finnemoreとかいう男が、偏見にもよい面があると言い出し…

 タンカーの進路変更
  巨大タンカーの向きを変えることは、お役所のシステムを変えるのと同じくらい
  時間がかかるのです。

 差別と偏見
  昔かたぎのおじいちゃん。外国人に対しての意見に孫は冷や冷や。
  でもこのおじいちゃんの偏見は、良いほうに偏っておりまして。
  「その点、ユダヤ人は、、」
  「ダメ!おじいちゃん、ダメだよ。ユダヤ人のことを言っちゃ」  
  「ユダヤ人はとても頭がいい」 
  「それも偏見なんだって。ユダヤ人が全員かしこいとは限らないでしょ。
   なかにはおバカな人だっている」
  「お前はユダヤ人がバカだと言うのかい? それは差別だろう」  
  「そうじゃなくて!」
  「その点、ベルギー人は、人間のくずだ」
  「その通り」 

 ここで、ベルギー国民に対しての公開書面
   今のは冗談だって。分かるでしょ?
   ジョークのねたに使われるって、ほめ言葉なんだよ。
   ここで他の国、例えばサウジアラビアとか言ったら、、あ、いや、例を出すのは止めよう。
   とにかく、僕たち、ベルギーが好きなんだ。
   お詫びに、この番組内で、ベルギーを2回褒めます。だから、許して。愛してるよ!

 ホテルでチェックイン
   いろんなことを聞かれます。何泊? 禁煙? 新聞は? 朝食は? Wi-Fiは?
   結婚は? 幸せ?

 時計のCM
   CMなんてしなくても、あなたはすでに、代々伝わる時計をお持ちか、
   あるいはお父さんが死ぬのを辛抱強く待っていらっしゃるか。

 ノートルダムのせむし男
   「カジモド! 元気かね?」
   「ユゴーさん! ご無沙汰しています。今でも執筆を続けていらっしゃる?」
   「ちょうど一冊書き上げたところだ。これは君の話なんだ」
   「光栄です!」
   「最後は死んじゃうけど、気にしないでくれ」
   「フランスの小説はどれも死で終わりますよ。ありがとうございます。
    世界一の作家に書いていただけるなんて」
   「世界一ではないよ。ベルギーによい作家がいるそうだ」
    ユゴーから本を受け取ったカジモド。
   「せむし男!私がせむし男?!」
   「真実だろ」
   「身体的障害をあげつらうのはとても無礼だ。あなたのことを大鼻男なんて言わないでしょう?
    それに、シェークスピアだって“ロンドン塔のせむし男”なんて題にしなかった。
   “リチャード三世”にしたんだ」
   「彼は王様だからね」
   「庶民でもそうですよ。“宝島”の船長だって、、」
   「まだ“宝島”は書かれてない!」

 動物病院にて
   脚の腫瘍を摘出するために、手術を受けたラスティ(犬)
   麻酔から目を覚まし、周りの臭いを嗅ぎます。
   「ここは家じゃない。でもこの臭いには覚えがあるぞ。あれは確か昔、、まさか!!
    あ、大丈夫だ。ちゃんとあるぞ。落ち着け、ラスティ。まず立ち上がって、、」

 Well!
   今回は謎めいた落とし戸のお話。
   ヨーロッパのLow Countries(=低地帯)で自転車旅行をしていたFinnemore氏。
   このLow Countriesにはフランスが含まれます。ベルギーじゃなくてね。
   とある村で泊まった宿の部屋には、中央に謎めいた落とし戸が。
   「絶対に開けてはいけません」と、宿の主人。
   イギリス人らしく、この約束を忠実に守るFinnemore氏。
   守ってもらっては困るモノたちが、落とし戸の下に棲んでいまして、、


 (エンディング・クレジット) 

 「あの、ジョン?」(プロデューサーのEd Morrish氏)
 「やあ、エド」
 「ベルギー大使館から電話が入ってるんだけど」
 「え!?」  
 「2回褒めるって宣言してたけど、まだ言ってないって」  
 「ちゃんと2回言ったよ。小説家と、それから、ベルギーはLow Countriesじゃないって」
 「でもベルギーは実際、Low Countriesだ」
 「じゃ、ここでちょっと褒めればいいかな?
  ベルギーは良いところ。ベルギーは最高!」
 「皮肉に聞こえるってさ」  
 「違うよ。本気だってば。本当に大好きなんだ。フライトポテトにマヨネーズをつけるのも、
  ジャン・クロード・ヴァン・ダムも大好き。ベルギーは最高!

 
Belgium is quite honestly the greatest land on earth
We regard all time as wasted that’s not spent on Belgian turf
We will celebrate the Belgians now for all that we are worth
For Belgium, Belgium, Belgium is the best!

Any chance to visit Belgium I regard as heaven sent
Whether Flanders or Wallonia, I am equally content
From the Rubenshuis in Antwerp to the Gravensteen in Ghent
Oh, Belgium, Belgium, Belgium is the best!

Every inch of Belgium’s as bewitching as can be
From Ardennes* in the south, right up to to Ostend on the sea
Okay, they messed up Africa, but God knows so did we
Oh, Belgium, Belgium, Belgium is the best!

Belgium could beat anyone in any kind of fight
The armies of the globe would quail before the Belgian might
The Belgians soon will rule the world and that is only right
For Belgium, Belgium, Belgium is the best!

Behold the Belgian banners and beware the Belgian hordes
They are coming to subdue us with their massive Belgian swords
We must all bow down before them, our new Belgian overlords
For Belgium, Belgium, Belgium rules the world!

I must admit I didn’t know until I heard this song
That Belgium was so war-like or their armies were so strong
And so much power in Belgian hands is surely very wrong
Belgium, Belgium, Belgium must be STOPPED!

Belgium, be afraid, for we are coming for you soon!
Your reign of fear and blood must end this very afternoon!
We’re determined to destroy you, be you Fleming or Walloon!
For Belgium, Belgium, Belgium is the worst!

1-2-3-4

Belgium, be afraid, for we are coming for you soon!
Your reign of fear and blood must end this very afternoon!
We’re determined to destroy you, be you Fleming or Walloon!
For Belgium, Belgium, Belgium is the worst!



BBCは心からベルギー国民にお詫びします。
イギリス人にとって、“ベルギー”という音が耳に楽しく響くために、
そのためだけに、Finnemore氏はベルギーを面白おかしくからかっているのです。
ダグラス・アダムズ(「銀河ヒッチハイクガイド」の作者。この作品の中で、
宇宙一卑猥な言葉として、ベルギーが出てくるのです♪)や
ローワン・アトキンソン(ご存じ、Mr.ビーン)のほうがずっとずっとうまくからかっていましたけどね。
でも、万一、これが問題になるようであれば、Finnemore氏は
真の悪の巣窟とBBCが公式に認めている、BBCに対して抗議するつもりです。


さて、来週もJFSPはBBCで放送されますかどうか、お楽しみに!

  
  
 

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