土曜の夜

みんながイベントを盛り上げてた土曜。

おなかピーピーの私は職場のトイレを避け、

家までガマンするんだと、意固地になっていました。


店閉店の19時。

いよいよ私のおなかはお祭り騒ぎを始めます。

えぇ、イベントにも負けないくらいの。


キュイーン
　ゴロゴロゴロゴロ
ギュルルルルルル


メメ「真ちゃん...私急ぐから先に帰る...」

そういい残し、原付にまたがる私。


原付を便器と間違えたのか、

私のおなかはホッとしたように出てこようとします。


あぁ...

これは間に合わない...


原付を走らせ、キリン堂に駆け込みました。

だけどキリン堂には人がたくさんいます。


私は『トイレに駆け込む』という、

マンガみたいな姿を人に見られたくありません。


冷静を装い、トイレに向かいました。

間一髪、なんとか間に合い、

手を洗っていると、鏡に写った自分の顔が見えました。


それはそれは脱力しきった、

脂汗まみれの、

ヘルメットをかぶった私...



顔から火が出ました。