晴天。
心地よい気温。
心地よい風。
こんな日は町中がいい顔をしている。
車を運転してる人も散歩してる人もみんないい顔。
私も原チャに乗っていい気分。
ボーっと走っていたらなんと鼻水。
いやだ、いい気分台無しじゃない。
と、勢いよく吸い込んだそのとき!
清々しい空気と一緒に何かが入ってきた。
その何かはしばらく私の鼻の穴に違和感を与えた。
そして歩きだした。
なるほど。生き物が鼻の穴に入ったのだ。
ゴソゴソゴソゴソ…
まずい。
このままでは鼻の奥の奥の奥の方へ行き、
さらに立ち入り禁止区域にまで入っていって、
そこでその生き物は死に、腐り、私自身も腐ってしまう…
追い出さねば
原チャに乗りながらなので鼻をかむことができない。
止まったところで、ティッシュはメットインの中だ。
取り出すのがめんどくさいうえ、いつのかわからないティッシュ。
臭いだろう。
私は片鼻穴を押さえ、フンッと鼻から息を吐いた。
生き物は慌てた。
生き物は必死で外に出ることを拒んでいる。
鼻の穴でそれを感じた。
言葉が通じたならこんな戦いはせずにすんだだろう。
お互いにとっていい方向にすんなりことは進んだだろう。
出会いはこんな形だったけど、
刺激的でおもしろかったよね、
機会があったらまた会おう。
それくらいの仲になれたかもしれない。
私は傍目も気にせず、何度もフンッ!フンッ!と片鼻に集中していた。
片手での運転は危険だ。
でも鼻の穴の奥の方から腐っていくのは是非避けたい。
フンッ
フンッ
フンッ
フンッ
はい、出たー
やったね。
大成功。
どうやらまだ鼻の下にいる様子。
どんな生き物だい?
見てやろうじゃないの。
サッと鏡を見てみるとなんと羽アリ。
黒い、大きな羽アリ。
羽アリ…
何を血迷ったかまた鼻の穴の中へ戻ろうとしている…
だめ!絶対!
間一髪。
払い除けた。
鼻の穴から春を感じた、
ハートウォーミングストーリー
アディオース
心地よい気温。
心地よい風。
こんな日は町中がいい顔をしている。
車を運転してる人も散歩してる人もみんないい顔。
私も原チャに乗っていい気分。
ボーっと走っていたらなんと鼻水。
いやだ、いい気分台無しじゃない。
と、勢いよく吸い込んだそのとき!
清々しい空気と一緒に何かが入ってきた。
その何かはしばらく私の鼻の穴に違和感を与えた。
そして歩きだした。
なるほど。生き物が鼻の穴に入ったのだ。
ゴソゴソゴソゴソ…
まずい。
このままでは鼻の奥の奥の奥の方へ行き、
さらに立ち入り禁止区域にまで入っていって、
そこでその生き物は死に、腐り、私自身も腐ってしまう…
追い出さねば
原チャに乗りながらなので鼻をかむことができない。
止まったところで、ティッシュはメットインの中だ。
取り出すのがめんどくさいうえ、いつのかわからないティッシュ。
臭いだろう。
私は片鼻穴を押さえ、フンッと鼻から息を吐いた。
生き物は慌てた。
生き物は必死で外に出ることを拒んでいる。
鼻の穴でそれを感じた。
言葉が通じたならこんな戦いはせずにすんだだろう。
お互いにとっていい方向にすんなりことは進んだだろう。
出会いはこんな形だったけど、
刺激的でおもしろかったよね、
機会があったらまた会おう。
それくらいの仲になれたかもしれない。
私は傍目も気にせず、何度もフンッ!フンッ!と片鼻に集中していた。
片手での運転は危険だ。
でも鼻の穴の奥の方から腐っていくのは是非避けたい。
フンッ
フンッ
フンッ
フンッ
はい、出たー
やったね。
大成功。
どうやらまだ鼻の下にいる様子。
どんな生き物だい?
見てやろうじゃないの。
サッと鏡を見てみるとなんと羽アリ。
黒い、大きな羽アリ。
羽アリ…
何を血迷ったかまた鼻の穴の中へ戻ろうとしている…
だめ!絶対!
間一髪。
払い除けた。
鼻の穴から春を感じた、
ハートウォーミングストーリー
アディオース