1.地球は、地球で生きる生命の母です。そして宇宙が父です。もう少し言うと、この宇宙の生成を、あるがままにする力が、父です。そして、この宇宙(この宇宙とて、大宇宙の中の一銀河系という小宇宙でしかありません)から飛来したアミノ酸なりの物質が、地球に育まれて生命になり、何十億年もかかって人類へと育ちました。そして、人間は意識を持ち、それを言葉として表現する能力を持ちました。人間は、この意識と言葉によって、火を見つけ、物を作り、人間の社会を作ってきました。人間の意識(脳)の中では、物を認識する能力と、それを言葉として発する能力が、同時にあったのです。これを、聖書では、「言葉が最初にあった」と言います。
2.地球は、今も、星として生きています。最近では、インドネシアのレウォトビ火山の噴火があり、一昨日(2025年3月28日15時20分頃)には、ミャンマーでマグニチュード7.7クラスの地震がありました。日本では、能登地震の被害の復興を現在も進めていて、その進捗をニュースが取り上げます。九州では、霧島連山の新燃岳の火山活動が活発になったことを伝えます。
3.私たちは、この地球にあって生きて行きます。私たちは、私たちの母なる地球を、大切にしなければなりません。私たちは、日の光、風や雲、潮の流れから恩恵は受けても、磁気嵐、火山、大地震、暴風や激しい雨や雪、雹(ひょう)をもたらす黒雲、大潮、津波の前では、何もできない無力な存在でしかありません。これを弁(わきま)えることです。そして、私たちは、私たちの命のあることを感謝しなければなりません。私たちの命は、地球があってある命です。私たちはこの命をどのように使うか、それは私たち次第です。考えましょう。パスカルは、人間をたとえて、「考える葦」と言いました。
4.人間は集団に集まると恐ろしいことを行うことがあります。第二次大戦下のアウシュビッツで起きたホロコーストがその典型です。日本の七三一部隊による人体実験も、ここに挙げられます。アメリカは、広島・長崎へ原爆の投下を行いました。旧ソ連邦では、粛清という名で知られています。中国(中華人民共和国)では、毛沢東の整風運動、文革(文化大革命)が、これに該当します。最近では、ロシアがウクライナ侵略で見せた人間フィルタリング、中華人民共和国の江沢民が行った法輪功信者に対する臓器狩りが、そうです。人間は人間に対して恐ろしいことを行えるのです。これを戒めるには、人間はこの性向を持つものであることを自覚し、自分は他の人が生きること(人権)を大切にしているか、問うしかありません。これを、イエス・キリストは「自分を愛するように隣人(人)を愛せ」と、教えられました。
5.人間は、集団で一つの考えに従って文化を作って行くより、集団の中の人間一人一人の多様性とその命を認め、一人の人間の命を大切し、護る文化を作って行く方が、人間に対して優しくなり、多様な可能性を持つ社会となり、発展の能力の高い社会となります。社会が発展する能力の優位は後者にあるのです。これを複雑にしているのが軍事力と政治制度です。集団主義の社会(国家)は、制度上不可避的に独裁主義と軍事国家であること選択します。何故なら、自国の延命はそれしかないからです。この状態にあるのが現在の世界です。
6.私たちが、かかる世界にあって何をなし得るか問えば、それは、ひとえに人間一人一人の命と権利(人権)を大切にする社会(国)を作ることにあります。
7.母なる地球を語って、人間一人一人の命と人権を護る社会(国)を作ることへと帰着します。人間は地球と共にあります。人権の保護と地球の保護は同義のものです。命を大切にしましょう。
桜