新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

釈迦如来立像 京都・清凉寺 北宋時代

2011-10-09 20:51:48 | 旧仏像ワンダフル
このボディコンシャスな衣をまとった釈迦像は
「生身の釈迦像」と呼ばれるMADE IN CHINA。

仏像の中には五臓六腑を模した絹製の臓物、
貴石類、仏画などが納入されていました。
物理的により釈迦に近くと願ったのでしょう。



仏像は語りません。
それを観たものが感じるだけです。

わが身を省みて、自分の中の釈迦を探してみます。
静かに、穏やかに、少しの時間が必要です。

マリア観音 長崎・大浦天主堂・旧ラテン神学校 江戸時代

2011-10-08 22:49:21 | 旧仏像ワンダフル
宗教弾圧、宗教戦争、
異物を排出する生理作用の如し。
人種や地域を問わず、時代さえも超越して。
現代も中東地域では続いています。

祈りとは何だろう。
自らの存在までかけて守るものは何なのか。

マリア観音には魂は売り渡さない覚悟がある。
世の中にはそれぞれ都合があって、
思いがけず誰かの不都合になる事だって
ざらにある。

しなやかに生きていきたいものです。
風に揺れる柳のようにこだわらず、
しっかり地面に根を張って。

Steve Jobs 米国・Apple社・前CEO

2011-10-07 10:32:16 | 旧仏像ワンダフル
「 飢餓感を持て。バカであれ。 」

製品を愛用しているわけでもないのですが、
人間的にとても魅力を感じていました。

2005年のスタンフォード大学卒業式での
祝賀スピーチは、世の中に何かを作り出そうと
している人間にとっては千人力の言葉じゃなかった
でしょうか。

そして、仏教について

「仏教には「初心」という言葉があるそうです。
 初心をもっているのは、すばらしいことだ。 」
なんてことも語っていたようです。

 絵を描き、サックスを吹き、ここまでは自分とかなり
近そうですが、頭の中にはコンピューターシステムが
どっさり構築されていた。
まだまだ星の数ほどアイディアはあった事でしょう。

また何かに生まれ変わって還ってきてください。

種子愛染明王図 神奈川・称名寺 鎌倉時代

2011-10-06 14:36:41 | 旧仏像ワンダフル
 「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、
  天使のように純粋で、愛のように甘い.」

と、ナポレオンを裏切った政治家が言ったそうな。
彼はその後フランス政府の中枢に長くとどまり、
権力を手にして外交手腕を発揮した。
策略に長けていたらしい。

じゃあ前の言葉の主語は何か?
コーヒーなんですね。
ナポレオンも愛したコーヒー。

この言葉のように相反する世界観の具現化を目指し
投影していったのが密教の立体曼荼羅仏像では
なかったでしょうか。

なんだかコーヒーが仏像の味してきた。


阿弥陀如来像 京都・禅林寺 鎌倉時代

2011-10-05 11:10:40 | 旧仏像ワンダフル
鎌倉時代に粋やいなせがあったかどうか。
見返り美人のような場面です。

後に続くものに慈悲を注ぐしぐさという事ですが、
ここは是非、竹久夢二さんに再現していただきたい
そんな絵柄です。

俺は女しか興味がないんだ! いやそこを何とか。
仏像に官能を、信仰に光を・・・

どんな姿だって昇華するんです。

如意輪観音像 大阪・観心寺金堂 平安時代

2011-10-04 20:42:26 | 旧仏像ワンダフル
思えばこのブログをはじめた一番最初の仏像が
京都・随心院の如意輪観音でした。

ほんのわずかな間に触れた仏像の様々な在り様
に触れるにつけ、偉大で寛容な思想を感じることが
出来たように思います。

それで少しは柔軟な眼差しで仏像に向き合ってみると
これまた楽しくなってくるというわけで。

ぽよ~ん、ぽよよ~~ん、温泉につかって
日頃の憂さを晴らして酔って候、ご機嫌なんよ。
かなりおばさんっぽい性別不明の仏様。

目に映る現実は己の心の鏡、
赤いメガネをかければすべてまっ赤っか。
湯上りの湯気が上がる観音様がそこにいる。

八部衆の面々 奈良・興福寺 奈良時代

2011-10-02 20:18:28 | 旧仏像ワンダフル
八つの部族からなる守護神、警備担当
といった役どころでしょうか。
元はインドの鬼神、精霊たちを取り込み
日本風にアレンジした仏像です。
だから漢字の当て字が超難解、打つのが困難。

阿修羅は丸腰ですが、他はみんな武装しています。
でもちょっと様子がヘンなんですよね。

平均年齢が低いし、憂いや困惑のような表情、
戦闘態勢とは言いがたいですね。
この人たち、大丈夫でしょうか。

平安・鎌倉期のような激しい感情表現が
全く無い、静寂な物腰です。

武力に訴えることなく、心に訴える、
「コラー!何さらしとんじゃ~」ではなく
「悲しいよ、俺は・・」なのかもしれません。

迦楼羅像 奈良・興福寺 奈良時代

2011-10-01 14:21:58 | 旧仏像ワンダフル
前出の阿修羅像と同じグループの八部衆のひとり。

頭が人間で体が動物であったり、
はたまた頭が動物で体が人間であったり、
仏像の柔軟な感性には本当に驚くばかりです。

この像を見たとき一番最初に思い浮かんだのが
手塚治虫の「鳥人大系」という漫画でした。
小学生の頃むさぼるように手塚漫画を読んでは
「漫画家になる」だの「外科医になる」だの吹いて
いたものです。いつしか風化してしまいましたが。



次に浮かんだのがアニメ「ガッチャマン」。
ストーリーは全く覚えていないのですが、その姿は
鮮明に蘇ってきます。



期せずして、小さいころから示唆に富んだ漫画作品に
触れていたんですね~
ジグソーパズルのピースがぽこっとはまったようで愉快愉快。