コーンブログ

コーンカスタムサイクルス(http://www.yenjoy.co.jp/cone/)のスタッフブログです

孤高の賢人

2013年05月03日 17時53分34秒 | Weblog
ウィリアム・モリス (1834 - 1896)は、

建築、絵画、彫刻、室内装飾、家具、ステンドグラス、金工、詩、文学、印刷、出版、織物など、

芸術のほとんどの分野に影響を与えた「アート&クラフト運動」の創始者です。





モリスの時代の19世紀イギリスは、

産業革命の成果による大量生産された商品があふれるようになり、

かつての尊厳たる職人は「矮小した労働者」に落ちぶれてしまいました。





そこでモリスは、

モノ作りに深く関与でき、誇りをもって世に送り出した「ルネサンス」の時代に着眼します。





また、ギリシャ時代には、モノ作りにおける「芸術」と「技術」は未分化で、

総じて「テクネー」といわれていました。





テクネーは、人々の文化活動の一部ではなく、

人々の真理に関わる魂の救済活動でした。





ギリシャの時代において真のモノ作りは、モノを救うことにより自己をも救うというといいます。





モリスは、

モノ作りに欠落し分裂したテクネーを再統合して、





正しくモノがつくられ、

そのモノに、心から愛着が込められていた時代・・・





ルネサンスに回帰しようと試みます。





「芸術」と「産業」を一致させようとする、モリスのデザイン思想は、

「アール・ヌーボ」を始めとする、モダンアートの芸術諸派に伝播していきます。





カスタムバイク作り、という職業に、モリスのモノ作りの理想をてらしあわせたなら・・・





その「真のモノ作り」の理想型が、

ここ「ロナー・セイジ(孤高の賢人)」にはあります。





日本の、ハーレー・ダビットソンのカスタム界の創世期から携わる、

名門「モーターサイクルス・デン」を経て、「ロナー・セイジ」を設立した中村氏。

(画像は奥様)





私にとって中村師匠は、カスタムバイク作りという職業の、

技術と論理と真理と形而上学の伝承者でありつづけています。





そんな師匠とこの日は、

毎年、茨城県笠間市で開催される「 陶炎祭(ひまつり)」に行きました。

200軒以上の陶芸家・窯元・地元販売店などが 出店する陶器の祭典です。

(ピンボケ・・・まともに撮れたのがほとんどありません・・・)





中村師匠一押しの、

「柳鳳窯」の陶芸家「柳橋進・修二」(兄弟)です。

(画像は弟・修二さん作)





陶器て、現代では「プリミティブ・アート」の最高峰ですね。


MAR