「海軍棒プール」、思わず「それなに?」と聞いてしまいそうです。海軍棒は海岸線に立っている細い一本の棒です。ロシア海軍が島を発見して上陸したとき、あわてた日本の為政者が領地を示すために棒を立てたのです。この棒だけでロシア軍はあきらめたのかな?<o:p></o:p>
写真:右端の細い棒が海軍棒。
長方形に作られたプール
島には砂浜がないので海岸に2ヶ所、この「海軍棒」と「塩屋海岸」にプールが造られています。波の荒い大海原を目前に、魚たちと一緒に泳ぐのはきっと爽快なことでしょう。でも潮の干満やうねりには注意が必要ですよ。<o:p></o:p>
写真:次々と釣れるムロアジは餌。海中をのぞくとたくさんの魚影が。
そして島の楽しみといえば、やはり釣り。他の遊びや娯楽施設がないので、「ここの工事に来るには釣り好きの人が条件」とガイドさんは言っていました。港では数人が釣り糸を垂れていましたが、またたくまにムロアジなどがかかっています。食べるのではなく、さらに大物のための餌なのです。
時にロウニンアジやマグロなどの大物がこの港から直接釣れるのです。すごい! 釣り好きにはたまらんでしょう。<o:p></o:p>
この島は現在でも毎年4~7cmくらい移動を続けているようです。
フィリッピン海プレートに乗っていますが、地震はプレートのつなぎ目で起こるので、島での地震は実際にはまれです。最初はニューギニア沖にあったらしいのですが、およそ4800万年の間のんびりと旅を続け、現在の沖縄近海まで移動したのです。<o:p></o:p>
写真:ちょうどクレーンが作業中
「最初といってもいつのころ?」というと、古第三期始新世(地質時代)のことで、移動したその距離は約3200km! う~む、すると島に乗っているだけで世界一周することになるのかな?!<o:p></o:p>
島の北部にある「バリバリ岩」という面白い名前の岩は、移動を証明する場所と言われます。巨大な石灰岩の岩盤がぱっくりと2つに裂けて、真ん中に幅1~3mの亀裂ができ、周囲にはたくさんの植物が生い茂り、太陽光が高いところから射しこんでいます。<o:p></o:p>
写真左:木々の高さで岩盤の大きさがわかります
写真下:ガジュマルの木も大きい。この先海岸へと続いています。
中に入り見上げると不思議な感動が押し寄せてきます。これまで見たこともない光景と自然の力への驚きなのでしょうか。太陽光を求めてまっすぐ上に伸びているダイトウビロウの木、今まで見たなかで最大のオオタニワタリのテラテラ光る葉っぱ、ツルを伸ばしているガジュマル・・・。
どこにでもある植物もなんだか特別に思えてくるから不思議です。<o:p></o:p>
太平洋に浮かび波に揺られているうちに「バリバリバリッ!」と音を立てながら裂けていったのかもしれません。4800万年前、太古の昔、悠久の時間を想像してしまいますね。<o:p></o:p>
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