写真撮影日」2017/5/29~30
唐代の詩聖「杜甫」を記念する「杜甫草堂」 どこか京都風だけど、
塀の下には人がいっぱいですよ。
前々回⑧の「都江堰(とこうえん)の魚嘴(ぎょし):魚のくちばし」写真に、みなさまはなにかお感じでしょうか? あいよっこはやはり水の濁りがとっても気になります。濁りといってもその色合いはグレーが濃く、このままだとやがて「黒」だ!と暗い気持ちになります。なにしろ海や空を通じて世界はつながっているし・・・。
日本でも科学技術・産業の経済活動が先走って「使い捨て文化」が良しとされ、環境が悪化した時期がありました。だけど自ら苦しみの段階を経て、「サスティナブル(sustainable:持続可能な)社会を目指そう)という共通認識や環境システム改善にいたっています。
個人的にはグリーンハウス現象や大量ごみ問題などに「自分ひとりがんばってなんになる?」と苛立たしい気持ちになりましたが、生協活動を通じて「ごみは宝の山」と学んだ時に希望と勇気が出ました!
中国は先進諸国からすべてのものを真似したり、学んだりすることが可能であるにもかかわらず、やはりおカネが優先したようです。それには社会主義と資本主義の中途半端な混同も影響しているのか、「国土を自分たちのものとして大事にしよう」という感覚より、「この一瞬、一時期に自分さえ得すればよい」が優先するのかもしれません。
日本の土地を買いあさるのも「自己所有への強い欲望」があるようです。(一説には有事の時に中国政府が支配しやすくするためとも?)確かに「自分のもの、自分たちのもの」という気持ちが、「自宅前の清掃⇒公園の清掃⇒環境整備」へとつながっていくのでしょう。
どの国においても発達段階があり、中国もひたすら経済発展の追求だけでは立ちいかなくなるステージかもしれません。「中国民衆は政府など信用していない」と言われますが、幹部でさえ「おカネもうけやワイロに執心し、お金はもちろん自身も外国移住を考える」といったニュースを聞きます。為政者自ら国やシステムを否定するなんて、未来があるのかな?と感じますが、まあなにせ人口が多いから、大丈夫なんかな~。
さて最終日、成都空港発が8:30なので6:30到着を目指して、ホテルを5:30に出発しました。空港へは広い片側4車線道路で、バスは最も右側の車線を走っていました。ところが次第にノロノロ運転となり、ついには停車状態となりました。するとはるかかなたに赤い点滅ランプが見え、どうやら大きな事故が発生しているもよう。
「間に合うかな~」と全員が不安に感じ始めたそのとき、突然大声が!「あつ、タクシーから人が出てきて、ポールを下りている!」「おおっ、ジャッキー・チェンだっ!」「下の道路で手を挙げてタクシーを止めている」などと同乗メンバーの中継実況が始まり、車内は騒然としてきました。若いリュックを背負った男性です。
ええっ、高速道路のポールを滑り降りるなんて、あり? 中国ではフツーなん? さまざまな疑問文がよぎります。どうやらジャッキー・チェンの映画「ポリス・ストーリー」に「電飾ポールを滑り降りる有名なアクション」があり、彼はその結果大けがをしたらしいですが・・・。
そうとう急いでいたのか(ガイドさん「ここではタクシーはつかまりにくいはず」・・・)、あるいは映画を意識しているのか、ジャッキーがよっぽど好きなのか、自分の軽業を見せたいのか、わかりませんが、とにかくびっくり!
渋滞は事故現場を過ぎると解消して、結局空港には余裕をもって到着しました。外国旅行ってやはり行って見ないとわからないことも多いなあ、行ってわかることもあるんだな、と実感した中国の旅でした。
***お付き合いいただいてありがとうございます***
「武候祠(ぶこうし)」の武候は名軍師・諸葛孔明のこと
上下:古き良き中国の街並みを再現した「錦里」は観光客がいっぱい
伝統楽器のお店では「ひょうたん?の笛」実演が興味深い
早朝、空港への高速道路で事故が発生。若い男性は右下の道路まで滑り降りた!