昨日、igu-iguとさとちゃんから、「お誕生日おめでとうメール」が来たと、コメントに書いちゃったけど、よくよく見たら、さとちゃんはそうだったけど、igu-iguからは、この件とぴかこの副鼻腔炎を心配するメールだった。
Shame on you! と、seraphimの兄貴は、京大のアメフト部の事件のときに怒っていたが、今回、coconutは、この事件でも同じ言葉を投げかけたいと思っています。
京大のアメフト部の事件、coconutだって大いに怒ってはいるけど、今回は、その件はおいといて、同じ「電車オタク」の子供を持つ親として、ずっとずっと思っていたことを書きます。
これはcoconutの私見だし、オタクに対する偏見があるかもしれない分、冷静な見方が出来てないかもしれないし、批判を浴びるのは覚悟の上で書きます。
この子たち、「鉄道関係の専門教育を行う都内の高校の生徒」と書いてあったけど、都内には、そういった学校は2校しかない。
逆に言うと、2校もある。
各都道府県にあるわけでもないので、全国各地から、その学校を志望して、やってくる子供たちもいる。
どっちの学校かと特定されていないので、そういった逮捕者を出したA高校も、関係ないB高校も、同じように白い目で見られているのかもしれなくて、全く関係ない、真面目に頑張ってるそれらの学校の子たちも、大迷惑しているのだろう。
うちの電車男も、夏休みくらいまで(もしかしたら、その後も・・)そのうちの一つの学校に行きたがっていたのだった。
coconutも、頭ごなしに否定したわけではなく、何回もヤツと話し合ったし、実際に、その高校の説明会にも行ってきた。
学校の「売り」は、等身大(というのだろうか?)の電車のシミュレーターであった。
実際の運転席のような、いわば特大の「電車でGO!」が学校にあるわけである。
マニアには、たまらない学校である。
授業も、半分は「実習」であるので、毎日が楽しくて仕方がないであろう。
ただ、そこの先生方とも話をしてわかったのだけど、昔は、その学校を卒業すれば、JRなり、私鉄各社なり、電鉄会社に就職することができたようであるが、このご時世、電鉄各社は、高卒は採らないというのである。
先生の言うには、「関連会社(所謂、子会社とかだろうね)」には就職できるので、そこから電鉄各社に「派遣」という形で配属されるので、鉄道関係の仕事に就くことは出来ます・・とのこと。
国・数・英などの、「一般の高校で教えるような勉強」に関しては、前述の通り、半分が「実習」である関係上、一般の高校の半分以下のことしか教えられません、したがって、大学に普通に試験を受けて合格する可能性は非常に低いです、と包み隠さずに述べてくれたのは好感が持てたけど、親の立場として、ふと考えてしまった。
あの子がやりたいのはなんなのだろう?
電車の運転がやりたいと今は思っていたとしても、それは「仕事」じゃないから言えることなのではないだろうか。
運転手になるには、何年間か、車掌として乗務する必要があるらしいけど、あの性格で、酔客やいろんな人がいる電車の「車掌」ができるのだろうか・・・と、本当に心配になった。
coconut、車掌や電車の運転手の仕事を馬鹿にしてるのでないことだけは、力を込めて言っておく。
最終的に、電車男がその道を選んだとしたら、それはそれでいいと思っている。
ただ、今までのあの子の言動なんぞから、運行スケジュールを決めたり、そういった内部の仕事をしたいのだとcoconutはずっと思っていたのだ。
去年、やはり電車オタクの、小学校からの知り合いの子が、その高校に入学し、話を聞いたりしていくうちに、運転したい!とか言い出したように思えていたのだった。
その学校を全否定するわけではないけど、もし、彼に運転の適正がなかった場合、その学校に行ってしまったら軌道修正が難しくなると言うことを、親としては心配したのだった。
最終的に、鉄道関係の仕事に就くにしても、普通の教育を受け、普通の大学に行っておけば、選択肢が広がるから、それから決めてもいいのではないかと思ったわけである。
理数系の大学を出れば、運行に関わることも、車体の製造に関わることもできるわけだし、また、電車は全く関係ない世界に就職して、電車は完全に趣味の世界にすることもできるわけである。
そのあたりを、しつこくしつこく言い聞かせたのだけど、納得したんだかしないんだか、今は、その学校とは全く違う学校を受験しようとはしているが、電車男が憧れた学校の中に、そういった不謹慎な生徒がいたことは、返す返すも残念である。
長くなったけど、上のは前置き。
これからが本当に言いたいことです。
もちろん、全部の電車オタクがそうだとは思っていないけど、うちの子や、その周辺を見ていると、お前たち、そりゃ違くないかい?と言いたいときがある。
たとえば、うちの実家のあたりの鉄道、coconutが住んでいたときに比べて、非常に不便になっている。
具体的に話してしまうとさすがにマズイのだけど、特急や急行なんぞの関係から、接続の悪い電車に乗ってしまうと、乗換駅で15分も待たされるのである。
かと思うと、前の電車が行ってから3分後に次の電車がくることもある。
その辺のダイヤ設定を、電車男は非常に苦々しく思っている。
それに限らず、いろんな路線のダイヤを、自分だったらこうする・・というような「持論」を持っている。
自分の部屋で、ワープロで、ダイヤグラムとか言う折れ線グラフみたいな運行表を一所懸命作っている。
「こうすれば、もっと便利になるのに・・・」
とか、よく言っているので、
「ふ~ん。じゃあ、その会社に入って、偉くなって、運行管理が出来るような立場になるんだね。」
と言うと、ものすごくイヤな顔をする。
運行の仕組み等にも、ものすごく興味があるわけで、何かの事故や気象状況で、運行が遅れたなんぞのニュースが流れようもんなら、その鉄道のHPを開いて、対処の仕方を興味津々で見ている。
少年らは「電車が止まって、車掌が降りたり、無線通信したりするのを見たかった」などと供述しているという、と記事にあったが、今回の、この馬鹿高校生たちも、こんな気持ちがエスカレートしたもんなのではないかとcoconutは思っている。
もちろん、それは許されることではない。
電車には、たくさんの人が乗っているのだし、万が一、脱線なんてことになっていて、死者や怪我人が出た場合、取り返しのつかないことになっていただろうし、そうでなくても、電車が止まって、たくさんの人間が迷惑を被るわけであるけど、この子たちには、そこまでの「想像力」がなかったのだろう。
電車の本来の目的は、乗客を安全に、確実に、目的地まで運ぶことであるけど、この子たちにとっては、「電車」は「シミュレーターの拡大版」になっちゃっていたのではないだろうか。
よく、ゲームの中で殺人を犯した子が、実際に人を殺したくなる・・というのと、乱暴な言い方をしてしまえば、根っこのところは一緒なんではないだろうか。
この子たちは、電車が好きなんだろうけど、こんな事件を起こしてしまっては、電鉄会社はおろか、関連会社への就職もできないだろうし、自分自身で自分自身の道を断ち切ってしまったことに気づいているのだろうか。
グッズも多数盗んでいたようだけど、そのへんも「集団心理」が働いていたのではないかと思い、憂慮する点ではある。
この子たち、学校を退学になるのか否かはわからないけど、電車を愛する多数の人間に迷惑をかけたことを、大いに反省してもらいたい。
ただ、「オタクの子の母」としては、自分ちの子に、同じ過ちを犯してもらいたくないと切に願っている。
電車というのは、大多数の人間にとっては、安全に確実に目的地まで送り届けてもらえればそれでいい存在なんだから。
前述の、うちの実家の近所のダイヤについても、coconutとしては違う考えを持っていた。
確かに、沿線住民にとっては不便このうえないダイヤではあるけど、あれは、とある駅からの利用者にとっての利便性を一番に追求したからこその結果ではないかと。
電鉄会社だって、馬鹿ばっか雇ってるわけないし、あんたたちよりも数段、数十段頭のいい人たちが考えて考えて考え抜いたあげく、あのダイヤだったのならば、そこに何か理由があるのではないかと。
その「とある駅」からの乗降客を優先させないと、競合する他社にお客を持って行かれてしまうから、その沿線を利用せざるを得ない住民の利便性に目をつむっても、そこからの乗降客を優先させなければならない「大人の事情」があったのではないかとcoconutは思っていた。
しかし、そのへんの「大人の事情」は、彼らにとっては噴飯ものなわけではあるが、企業として、利益を追求しなければならない以上、そういった選択もやむを得ないのではないかと・・・・
そういうことを学ぶのも、「勉強」だとcoconutは思っている。
今回の事件に関しては、実は、電車男と話はしていない。
受験前のナーバスになっている時期に、こんな話をすれば、coconutの話したい内容を理解することなく、大噴火するのは目に見えているからである。
「おかあさんは、電車が好きな子を敵視してる。」
それは違うよ。
違うんだよ。
仮想現実と現実ってぇのを理解してるか、愚問とは知りながら聞いてみたいだけなのだ。
電車男や、その他、ゴマンといる電車オタクのためにも、今回逮捕された子たちにもう一回言いたい。
恥を知りなさい!!