特にあてもなく荒畑から鶴舞まで1区間歩いてみた。荒畑はいつも通過するばかりで降りたことがない。何があるところだろう?

何もない閑散としたところだった。色づいた銀杏の葉が美しいが、目につくのはそれぐらいだ。閑静な住宅街というところだろうか。駅の出口案内によると桜花学園高校が近くにあるという。バスケットボール部がとても強い女子高校である。登校下校の時間には賑やかなことであろう。
御器所通りを西へ向かう。すると右手にお風呂屋さんがあった。

中将湯温泉……今池の中将湯と関係あるのだろうか? とても心引かれたが、こういうときに限ってタオルをもってきていない。残念ながら立ち寄らずに通り過ぎた。
とぼとぼ歩いていると、いい匂いがしてくる。実はお昼を食べられなかったのでとても空腹なのだ。胃袋がきゅうきゅうしてくる。匂いのもとは「三吉」というラーメン屋さんだった。ネットのラーメン関係サイトで見たことがある名前だ。しかし夜の部は6時からということで、今はやっていない。猛然と何か食べたいと思い足を進める。「渡りに舟」というタイミングで道の反対側にラーメン屋さんがあった。その名も「とん丸」。

どうにもゆるい屋号だ。「昔風の味」とのこと。さっそく入って、チャーシュー麺を注文した。麺は細目、ぷりぷりしている。スープは醤油味。鶏ガラを中心としたダシで、なるほど昔ながらの味だ。肉は普通。やや脂身が多いか。全体として、看板に偽りのなく正しい昔風のラーメンだった。
さらに西へ進むと東郊通り2丁目の交差点が見えてきた。

「巨大建造物」という言い表したくなる光景だ。しかしデカいな、これ。このまま進むと上前津か東別院か、そちらの方へ行ってしまうので、ここで右に折れて東郊通りを北へ進む。鶴舞駅が近づいてきたところで、珍しいものを見つけた。

「ヌードの殿堂鶴舞劇場」である。昔ながらのストリッ劇場である。こんなところにストリップ劇場があるとは知らなかった。道路の対面には鶴舞中央図書館があるという素晴らしいロケーションである。浅草ロック座のような有名なところを除いて、地方の小さなストリップ劇場はどんどん数が減っている聞いたが、こんなところにまだ生き残っていた。
ちなみに「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」はストリップ劇場を「専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場として政令で定めるものを経営する営業」と定義するそうだ。単におねーちゃんが脱いで踊るという単純なものではないらしい。
鶴舞駅まで来た。あの複雑な五差路をわたる陸橋のわきの街灯に懐かしい名前があった。

最近閉店した味城園の痕跡がこんなところにあった。おそらく30年以上前からあった中華屋だ。仕事のあと、ここでサッポロ生ビールをグイッと飲み、あんかけ揚げそばを食べるのが好きだった。今は豚骨ラーメンの店になっている。(その豚骨ラーメンについてはこちらを参照。)
鶴舞駅の前には鶴舞公園が広がる。正式には「つるまこうえん」という。地下鉄のアナウンスでもちゃんと「つるまこうえん」という。

もともとこのあたりは「つるま」といったのだが、(旧)国鉄が駅の名前を「つるまい」にしてしまったので、それにつられて「つるまい」という呼び方が広まったのだ。東京の「秋葉原」がかつては「あきばはら」と呼ばれていたのが、やはり国鉄の駅名の影響で「あきはばら」と呼ばれるようになったのと同じ理屈だ。(電器・オタク関係の用語として「アキバ」という呼び方ができたのは、「先祖返り」というべきであろうか。)ただし、秋葉原の場合はもともと秋葉神社(あきばじんじゃ)があったことからついた地名であり、その由緒ある地名を国鉄が勝手に変えてしまったのは「神を畏れぬ冒涜行為」であろう。それに比べれば、鶴舞の場合はそれほど深刻な話ではない。ただ、言葉の響きとして「つるま」の方が格段にエレガントだ。「つるまい」は意味がわかりいやすくてやや即物的な感じがする。
関西方面出身の人が名古屋にきて、その友達が「つるめゃーこーえんへいこめゃー」と口走ったとき、「自分は何という恐ろしいところに来たのだろうか?」と真剣に悩んだそうだ。

何もない閑散としたところだった。色づいた銀杏の葉が美しいが、目につくのはそれぐらいだ。閑静な住宅街というところだろうか。駅の出口案内によると桜花学園高校が近くにあるという。バスケットボール部がとても強い女子高校である。登校下校の時間には賑やかなことであろう。
御器所通りを西へ向かう。すると右手にお風呂屋さんがあった。

中将湯温泉……今池の中将湯と関係あるのだろうか? とても心引かれたが、こういうときに限ってタオルをもってきていない。残念ながら立ち寄らずに通り過ぎた。
とぼとぼ歩いていると、いい匂いがしてくる。実はお昼を食べられなかったのでとても空腹なのだ。胃袋がきゅうきゅうしてくる。匂いのもとは「三吉」というラーメン屋さんだった。ネットのラーメン関係サイトで見たことがある名前だ。しかし夜の部は6時からということで、今はやっていない。猛然と何か食べたいと思い足を進める。「渡りに舟」というタイミングで道の反対側にラーメン屋さんがあった。その名も「とん丸」。

どうにもゆるい屋号だ。「昔風の味」とのこと。さっそく入って、チャーシュー麺を注文した。麺は細目、ぷりぷりしている。スープは醤油味。鶏ガラを中心としたダシで、なるほど昔ながらの味だ。肉は普通。やや脂身が多いか。全体として、看板に偽りのなく正しい昔風のラーメンだった。
さらに西へ進むと東郊通り2丁目の交差点が見えてきた。

「巨大建造物」という言い表したくなる光景だ。しかしデカいな、これ。このまま進むと上前津か東別院か、そちらの方へ行ってしまうので、ここで右に折れて東郊通りを北へ進む。鶴舞駅が近づいてきたところで、珍しいものを見つけた。

「ヌードの殿堂鶴舞劇場」である。昔ながらのストリッ劇場である。こんなところにストリップ劇場があるとは知らなかった。道路の対面には鶴舞中央図書館があるという素晴らしいロケーションである。浅草ロック座のような有名なところを除いて、地方の小さなストリップ劇場はどんどん数が減っている聞いたが、こんなところにまだ生き残っていた。
ちなみに「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」はストリップ劇場を「専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場として政令で定めるものを経営する営業」と定義するそうだ。単におねーちゃんが脱いで踊るという単純なものではないらしい。
鶴舞駅まで来た。あの複雑な五差路をわたる陸橋のわきの街灯に懐かしい名前があった。

最近閉店した味城園の痕跡がこんなところにあった。おそらく30年以上前からあった中華屋だ。仕事のあと、ここでサッポロ生ビールをグイッと飲み、あんかけ揚げそばを食べるのが好きだった。今は豚骨ラーメンの店になっている。(その豚骨ラーメンについてはこちらを参照。)
鶴舞駅の前には鶴舞公園が広がる。正式には「つるまこうえん」という。地下鉄のアナウンスでもちゃんと「つるまこうえん」という。

もともとこのあたりは「つるま」といったのだが、(旧)国鉄が駅の名前を「つるまい」にしてしまったので、それにつられて「つるまい」という呼び方が広まったのだ。東京の「秋葉原」がかつては「あきばはら」と呼ばれていたのが、やはり国鉄の駅名の影響で「あきはばら」と呼ばれるようになったのと同じ理屈だ。(電器・オタク関係の用語として「アキバ」という呼び方ができたのは、「先祖返り」というべきであろうか。)ただし、秋葉原の場合はもともと秋葉神社(あきばじんじゃ)があったことからついた地名であり、その由緒ある地名を国鉄が勝手に変えてしまったのは「神を畏れぬ冒涜行為」であろう。それに比べれば、鶴舞の場合はそれほど深刻な話ではない。ただ、言葉の響きとして「つるま」の方が格段にエレガントだ。「つるまい」は意味がわかりいやすくてやや即物的な感じがする。
関西方面出身の人が名古屋にきて、その友達が「つるめゃーこーえんへいこめゃー」と口走ったとき、「自分は何という恐ろしいところに来たのだろうか?」と真剣に悩んだそうだ。