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メルサがあるがね

名古屋郊外・春日井で暮らす日々

トマト風味のタリアテッレ

2006年02月10日 | 食のよろこび
イタリアン・パセリが安かったので、パスタを作ってみた。今回のコンセプトは、「しっかりコシのある薄い平麺」である。イタリアへ行ったとき、手作り風のそういうパスタを食べておいしかったのを思い出した。セモリナ粉250グラムに、Lサイズ卵の卵黄3つ分、それから白身を合計で110ccぐらいになるぐらい。黄身を多くすると固めのしっかりとした生地になる。そのかわり、卵黄とセモリナ粉はなじみにくいらしく、生地にするのが大変である。

ソースの方は簡単に。フードプロセッサで玉ねぎ(小2個)を潰して炒め、ある程度水分がとんだところで、トマト缶と刻んだにんにくを投入。ゆっくり煮込む。麺生地をコネるあいだ、ときどき水を足して煮込んだ。最後に塩コショウをしてできあがり。

麺の生地は思った以上にダマダマで、なかなか均一にならない。踏んでも踏んでも、固いところは固いままである。今回はその場で麺を作ってすぐに食べるつもりなので(そんな状況でこんな面倒くさい麺を作るのがそもそも間違いなのだが)、ここで踏み込み作業に見切りをつける。奥の手を使おう。パスタマシンでコネるのである。まだまとまっていない生地を無理矢理ローラーにかける。初めは生地がボロボロの断片になるだけだ。しかし、このボロボロをまとめてローラーにかけると、最初よりは少しだけ生地がくっついている。これを何度か繰り返すと、少しずつ生地なってゆ
く。薄くしてたたみ、また薄くしてたたみ、作業を続けるうちに不均等だった生地がだんだん滑らかで均質になってゆく。最後は目盛り7までのばして平麺に切る。とても手間がかかったが、なんとかいい麺を作ることができた。

食べてみた。ソースはやや煮詰めすぎたか。玉ねぎの甘味が効いている。麺はプリプリでコシが強い。思ったとおりの食感だ。素直においしい。お店で出てきても納得できるぐらいおいしいと思う。少なくとも麺はね。手作りパスタの基本はだいたいマスターできたと思う。そのうち、ほうれん草を練り込んだ緑色のパスタに挑戦したい。

わらさの刺身と焼きそば

2006年02月09日 | 食のよろこび
天然モノの「わらさ」が安かった。「わらさ」は関東風の言い方で、ぶりより1つ若い魚。関西風には「めじろ」というらしい。この辺りは関西風の言い方がおおいが、今回は関東風の言い方である。産地によっても違うだろうし、まあいろいろだ。



薄切りをぐるりと巡るように並べ、厚切りを真ん中に盛ってみた。さて、このわらさ、透明感のある赤い身で、肉の繊維がとてもきめ細かく、きっちり詰まっている。決して淡泊な身ではないが、それでいて爽やかさを感じる。さすがは天然モノだ。おいしい刺身をいただくたびに、海辺の街に住む人たちがうらやましい。

さて、本日のメインは自家製麺の焼きそば。今回のコンセプトは「しっかりとした太麺をアル・デンテでモグモグ食べる」である。麺は強力粉250グラムにグルテン5グラム、そこへお湯を100cc、液体かん水を5cc加えてコネた。加水率は41%ぐらいだ。よくコネて一晩寝かせて、パスタマシンで伸ばす。思ったよりも柔らかい。素直に伸びる。何度か伸ばしたりたたんだりを繰り返して、生地がしっとりしてきたところで麺にする。伸ばしは目盛り4。かなり太麺である。麺を茹でるお湯をわかしつつ、具を準備。葱、鶏肉、下茹でしておいた人参を炒める。にんにくとしょうがのみじん切りを加える。ややしっかりめに塩をふって、下味をつけておく。麺をさっと茹でて、やや芯が残るぐらいのところであげる。冷水でよく洗う。具と合わせてさらに炒める。味付けは塩、牡蠣ソース、醤油。



食べてみた。ほぼコンセプト通り、歯ごたえのある太麺。モグモグいただく。鶏と野菜にしっかり下味をつけておいたのがよかった。特に鶏は塩が利かないと旨味が出ない。今回はいい塩梅であった。全体の感想としては、ほぼ思い通りの味になってよかった。満足している。ただ、太麺をモグモグ食べるということ自体あまり品のいいことではない。お客様には出しにくい。というわけで、次は細めのしっかりした麺で、ちょっと品のいい料理をしたいと思う。

麻婆豆腐とあんかけ焼きそば

2006年02月06日 | 食のよろこび
麻婆豆腐は、豆板醤と唐辛子をじっくり油で炒めて辛みを出し、そこへフードプロセッサでおろした鶏肉を加え、そぼろにした。唐辛子の刺激臭がたちこめて、しばし息苦しい。肉がぱらぱらになったら水を加え、ニンニク・浜納豆・牡蠣ソース・醤油などで味をつけ。あらかじめ下茹でしておいた豆腐を加えて、しばし煮込む。ここでさらに唐辛子を追加。ちなみに豆腐を下茹でしておくのは陳健一氏のやり方だ。最後にトロみをつけて、きざんでおいたニラを散らす。最後に花椒をかけて、ハイできあがり。



固めの「田舎豆腐」を使ったので、やや無骨な食感。田舎の家庭料理という感じ。洗練された味ではないが、食べごたえがある。辛さは、「辛味が脇役になりえる限界」に近い。豆腐が力強いのと、鶏そぼろの旨味がしっかりしているのとで、何とか主役の座を明け渡さずにいるという感じだ。鶏でも豚でも、そぼろをじっくり煎りつけると、驚くほど甘味が出る。今回は砂糖を加えなかったが、鶏そぼろの甘味だけで充分においしかった。

焼きそばは、昨日のラーメンと同じ生地で作った自家製麺。伸ばし方は、昨日よりさらに厚めの目盛り4。マルちゃんなどの3食入り焼きそばに比べるとずいぶん太い。鶏皮からとった脂で鶏肉とキャベツと玉ねぎを炒めて、昨日のラーメンスープのだしの残りを投入。塩と醤油で味を整え、トロみをつける。その一方で麺をさっと茹でて冷水でしめた。フライパンに油をしいて麺を炒める。軽く塩をふる。麺を皿にもり、酢とごま油で風味をよくしたあんをかけて、ハイできあがり。



小さいフライパンで麺を炒めたせいか、パリッと香ばしく仕上がらなかったのが残念。中華鍋をふりながら炒めれば、もっとうまくできたはずだ。段取りが悪かった。あんを雪平鍋で作り、中華鍋を麺のために空けておくべきだった。それをさておいても、麺はほどよく柔らかい中に、しっかりコシがあっておいしかった。このしっかり食べごたえのある食感は、中華屋で食べる焼きそばの感じだ。マルちゃんなどの3食入り焼きそば(油をまぶしてある蒸し麺)のモソモソした感じとはだいぶ違う。手作り麺の焼きそばもまたいいものだ。次は段取りをよくして、香ばしい焼きそばにしたい。

また醤油ラーメン

2006年02月05日 | 食のよろこび
先日作った太麺のラーメンがおいしかったので、また作ってみた。今回は粉250グラム(強力粉150グラム+薄力粉100グラム)に対して水を105cc、液体かん水を5cc、合計で110cc加えた。加水率にして44%である。やや水分が多いせいか、すぐに生地にまとまる。ビニール袋に入れて踏み込むと、何ともいい感触(?)がする。パスタマシンにかけて伸ばすのも楽だ。薄く伸ばしてたたんでまた伸ばすという作業を繰り返して、最終的に目盛り5にして、細麺にした。やや生地が柔らかいせいか、前回ほど麺の角がたっていない感じがする。

スープは前回と同じく、手羽元と昆布と玉ねぎをじっくり煮た甘いスープをベースにした醤油味。玉ねぎの甘味が醤油に合う。だしに手羽元も一緒に丼に盛りつける。



食べてみた。つるつるとして、ほどよくコシがあって、バランスのいい麺だった。普通のラーメンという感じ。ほぼ予想通りのできである。前回のガシッとコしのある食感より、少し柔らかめというところ。粉の組成(強力粉のみか強力粉+薄力粉か)と、加水率(40%か44%か)、そしてほんのわずかのかん水の量(10ccか5ccか)、これだけの要員で、ずいぶん食感が違ってくる。粉モノ料理は不思議だ。

清酒・五十鈴川

2006年02月04日 | 食のよろこび
「五十鈴川」のカップ酒。年末に伊勢へ行ったときに買ったもの。五十鈴川は伊勢内宮のわきを流れていて、参道わきにある川岸はとても美しい。まさに人間界と神々の国との接点である神社にふさわしい荘厳な雰囲気だ。さて、その伊勢の誇りともいえる五十鈴川の名を冠した地酒である。また、神道と日本酒は深い関係にある。特に信心があるわけではないが、やや改まった気持ちでいただく。やや甘く、嫌みのない味。ベトッとした後味もなく、飲みやすい。ずばぬけた個性はないが、きれいにまとまっている。このごろは辛口の酒がもてはやされるようだが、このような落ち着いた甘口の酒もまたいいものだ。

ひさしぶりにラーメン

2006年02月01日 | 食のよろこび
久しぶりのラーメンである。材料は強力粉(日清カメリア)300グラム、お湯110cc、液体かん水(ツクバネ赤ラベル)10cc、粗塩少々。加水率でいうと40%。フードプロセッサで材料を合わせたときは、それほど固くなかった。お湯が温かかったからかもしれない。しかし2~3日ほど生地を寝かせておいたら、すっかり固くなっていた。パスタマシンで伸ばすのが大変だった。伸ばすのに力がいるし、しなやかさがなくて、生地がボロボロになりやすいからである。うどん生地と同様、夏場に加水率40%であれば、これほど固くはならない。うどん生地と同様、いやかん水を加える分だけさらに、冬場はやや水を多めにする必要があるようだ。伸ばしたり畳んだりを繰り返して、なんとか帯状の生地にすることができた。厚さは目盛り5。いつもよりやや太目である。角の立った力強い太麺になった。

スープは、先日食べたざるきしめんのつけ汁の残りに、水と手羽元、玉ねぎ、ベーコンを加えてくつくつ煮たもの。わかりやすくいえば、残り物を使って適当に作ったのであり、えらそうにいえば鶏と節のダブルスープに玉ねぎの甘味を効かせた醤油味である。



食べてみた。麺はコシがあって食べごたえがある。苦労してパスタマシンを回したかいがあった。また、表面にやや透明感があった。これは今までになかったこと。この原因がなにか、これはいいことか悪いことか、まったくわからない。ただ、これまでに食べておいしかった麺のなかには、このような透明感のあるものが多かったので、瑞祥と考えておく。スープはまずまずのでき。残り物で適当に作ったにしては、おいしかった。個人的には、ラーメンのスープで煮干しや節の味が目立つのは好きでない。今回は玉ねぎとベーコンが節のきつい味を柔らかくしてくれたのだと思う。

ひさしぶりにきしめん

2006年01月31日 | 食のよろこび


本日の前菜(というか酒のつまみ)は、イタリア風のタコの炒め物。オリーブ油にニンニクとバジリコの香りを移して、タコをじっくり炒めた。ニンニクもバジリコも、焦がしてしまうとせっかくの香りが台なしだ。そして弱火で炒めることで、タコの水分を飛ばし、タコのもつ甘味を引き出すことができる。タコはとても油と相性がいいと思う。安売りのタコだったが、おいしくできた。



本日のメインは、久しぶりの自家製麺でのざるきしめん。麺は国産の中力粉を70℃のお湯で練った。粉300グラムに対してお湯120ccで、加水率は40%。伸ばし方は目盛り6で、きしめんとしてはやや厚めというところ。生地が固くて、伸ばすのに苦労した。夏ごろであれば、加水率40%というとかなり柔らかめである。しかし、この寒い時期には、40%でもまだ固めの生地になる。麺作り(というか生地作り)が天気や温度に影響されるものだということを実感。食べてみたところ、とてもコシが強かった。ツルツルすするというより、しっかり噛んでいただくという感じ。よしにつけ悪しきにつけ、これまででもっともしっかりした麺だった。これほどしっかりしているなら、思い切って目盛り7までのばすべきだったか。

久しぶりに中華麺(いまいち)

2006年01月23日 | 食のよろこび
久しぶりに中華麺を作った。今回のコンセプトは「超多加水長期熟成麺」。強力粉に水道水110ccと液体かん水10ccの、合計120ccを加えた。加水率にして48%。とてもゆるい生地になった。生地の状態で3晩、麺にして2晩おいて、しっかり熟成させた。これをつけめんで食べたかったので、思い切って細麺にした。(どうやらこれが失敗だった。)

打ち粉を払って、熱湯でさっと湯がく。キンキンに冷えた水道水で洗う。鶏手羽元と昆布でだしをとったつけ汁につけていただいた。

思いのほかおいしくない。もちもちぷりぷりの感じがしない。生地が緩すぎたか、麺が細すぎたか、その両方か。いまいちだった。次回は、「多加水」といっても44%ぐらいまでにすること、40%以上の水を加えた麺はやや太目にすることにしよう。

それから、遠からずパスタマシンを、新しいものにする予定。今のやつは、きしめん状の平麺か、細麺か、どちらかしかできない。入門用として選んだ安いマシンだから、それでいいのだけど。今度は刃をつけかえられるタイプのものにして、中太のうどんやパスタや中華麺を作ってみたい。ATLAS か IMPERIA か、そのあたりのちょっといいやつがほしい。

40周年記念チャルメラ

2006年01月22日 | 食のよろこび
明星チャルメラといえば、サッポロ一番・出前一丁と並ぶ袋入り即席ラーメンの雄である。このごろは麺が四角ばっているが、かつては丸かった。やや細目のつるつるとした麺の食感がいい。ホタテ風味のスープが特徴で、同じ醤油味でもサッポロ一番や出前一丁とは違う独特の風味がある。学生時代にはずいぶんお世話になった。

さて、この記念チャルメラだが、ラーメン関係で有名らしいオッサンの顔がどどーんと出ている。このオッサンが制作にかかわっているらしい。麺はいつもどおり細目でつるつるしている。スープはあのホタテ風味ではなく、やや魚っぽい風味があり、全体としてとても軽い味だ。後に残らない。つるつるとした麺には合っている。ただ、いつもの味とだいぶ違うので、「これこそチャルメラの記念ヴァージョン」という感慨はない。いつもと違うスープというだけだ。たとえば、立派なノンフライ麺に「ホタテエキス増量の極上スープ」みたいに。さらに、あのオッサンよりも、本来のチャルメラおじさんをもっと前面に出してほしかった。チャルメラはあの屋台のおじさん(とネコ)が目印なのだから。

というわけで、そのものとしてはなかなかおいしかったが、チャルメラの記念ヴァージョンとしてはやや「?」な一品だった。

いかの塩辛

2006年01月20日 | 食のよろこび
先週高蔵寺アピタの丸忠で、いかが1ぱい180円だった。アピタの丸忠はいかと鯖はいつもいい物をおいている。いかについていえば、小ぶりなのは1ぱい100円から120円ほど。180円から200円となると、かなり大物である。思わず勢いで2はい買った。1ぱいはその日のうちにお刺身で。やはりいかはこれが一番。海辺で食べるほど新鮮ではないが、このあたりでは充分に満足できる味。180円級になると、単純にわさびに醤油だけでは飽きるので、豆板醤とゴマ油であえてみたり、柚子こしょうで食べてみたり、いろいろ工夫してみた。

さて、もう1ぱいはどうするか。当初の計画では一夜干しのつもりだった。一夜干しは旨味が凝縮して、これまた「イカさんありがとう」という味である。しかし、さばきながら、ふと塩辛にするという考えが頭をよぎった。以前は安くていいいかが手に入ると、よく塩辛を作っていた。久しぶりに作ってみよう。今回は「おうちで居酒屋」の作り方を参考に。

身をさばいて細切りに。下足もすべて使う。わたをとりだして、酒を加えて叩く。身とわたを和えて、塩を少しふってビニール袋に入れる。この段階で塩が少ないと思われたが、気にせず、そのまま冷蔵庫へ入れた。

開封して一口味見。やはり塩気が足りない。旨味が感じられない。緊急に塩と風味づけに醤油を少々加えてかき混ぜる。今度はいい味だ。熟成した旨味には、それに負けないだけの塩気が必要なのであった。さて、塩気が落ち着いたところで、改めて味わってみた。おいしい。これはいい。刻んだ柚子の香りも風流だ。次回は塩加減に注意して作ってみよう。

ハヤシドビーの秘密

2006年01月19日 | 食のよろこび
オリエンタル・ハヤシドビーが白飯を意識した味付けであることは、前に考えた。たぶん間違っていないと思う。要するにハヤシライスなのだから、白飯に合うように作ってあるのは当然だ。しかし、ハヤシドビーの味には、私の思いにも寄らないようなコンセプトがあったらしい。スーパーの陳列棚の高いところに無造作に置かれた陳列用の箱が、その秘密を明らかにした。



そう、ハヤシドビーはお子様向けなのだった。何がどうお子様向けなのかわからないけど、「お子様によろこばれる」ことが、重要なコンセプト(の1つ)なのだ。製造元がそういっているのだから間違いない。たしかに、マイルドでトゲトゲしいところがなく、そして甘味がある。なるほど、いわれてみればお子様向けの味というか、あえて言えば「給食っぽい味」かもしれない。

ただし、作り手が「お子様によろこばれる」ことを強調していることと、その製品が単にお子様向けであることは問題が別だ。原材料から味付けまですべてお子様むけに特化した「S&Bカレーの王子様」とは事情が違う。ハヤシドビーは、大人が食べるに充分たえうる味で、かつ「お子様によろこばれる」というスタンスだと思う。

では、ハヤシドビーをアダルトな味にするにはどうすればいいか? これはこれからの研究課題だが、おおむね赤ワインを少し加えるとか、トマト水煮を少し加えるとか、コショーを強めに利かせるとか、まあそんなところだろう。

ハヤシドビーでペンネ

2006年01月15日 | 食のよろこび
オリエンタル・ハヤシドビーは、基本的にハヤシライスの素である。しかし、袋にはスパゲッティのソースにもよいと記されている。やってみようではないか。

玉ねぎ1個と、芯の部分がちょっとだけ残っていたセロリをみじん切りにして弱火でじっくり炒める。冷蔵庫にあった豚肉をほどよい大きさに切って投入。ここでしっかり炒めるのが大事だ。よく火が通ったら、水を700cc入れる。オリエンタル製品は水加減が大事。その他の料理では適当にドバドバっと水を入れることが多いが、オリエンタルを料理するときはいちおうカップで計るようにしている。なお、説明では水650ccとなっているが、アクを取るときに失われる分と、煮詰まって失われる分を考えて、やや多めに入れた。しばし弱火で煮込む。

にんじん1本を縦長に切り、ちょっと気取って面取りなどして、鍋へ投入。私は和洋中を問わずだいたいのことは中華包丁を使うが、果物の皮むきとかにんじんの面取りとか、一部の細かい作業には万能包丁を使う。中華包丁で面取りするのは結構むずかしい。

その一方で、別の鍋にお湯をわかして、ペンネをゆでる。パスタを茹でるにはお湯がたくさんいるし、ペンネはゆであがるのに10分ほどかかるので、早め早めに準備すべきである。なお、ハヤシドビーにそこそこ塩味があるので、パスタを茹でる塩はやや薄めにしておいた。

さて、にんじんが柔らかくなるまで煮たら、ハヤシドビーを投入。ダマになりやすいので、少しずつ入れてかき回す。甘い香りが広がる。正しい「家庭の洋食」という匂いだ。味がなじむよう、ゆっくり弱火で煮込む。

ペンネがゆであがったら、お皿に盛り、ハヤシドビーをかけてできあがり。(写真はその状態)この後、ペコリーノ・ロマーノを削ってかけたり、半熟卵をのせたりした。

食べてみた。想像通りの味。普通においしい。飛び上がって喜ぶほどではないけど、堅実で期待を裏切らない味。あえていうと、パンチが効いていない。その理由を考えてみた。ハヤシドビーには、トマトソースの酸味、ヴォンゴレの旨味、クリームソースのコクというような、はっきりした特徴がない。味付けが地味めである。パンチが弱いと感じる原因は、たぶんこれだ。ハヤシドビーは基本的に白米にかけることを念頭にしており、かつカレーよりも一層マイルドになっている。いわば小じんまりとまとまった味である。これに対して、ゆでたてほくほくのペンネは白米よりも歯ごたえが強く、またそれ自体に多少の塩味がある。さら、独特の麦の風味がある。今回は、ペンネがハヤシドビーにやや勝ってしまったのだろう。

ハヤシドビーとペンネとの、微妙な相性の悪さを考えることで、改めてハヤシドビーの味付けがよく計算されたものであることがわかる。やはり炊きたてご飯にかけるのが一番いいのだ。ハヤシドビーのココロは、白いお皿に銀のスプーンでいただく「ハヤシライス」よりも、どんぶりにお箸でいただく「ハヤシ丼」に近いのではないだろうか。今度は奇をてらわず、炊き立ての白いご飯にハヤシドビーをかけてみようと思う。福神漬けからっきょうがほしい。

つばすの刺身(お安く)

2006年01月12日 | 食のよろこび
ぶりは出世魚で、成長段階によって呼び名が変わる。また地方によって呼び方が違うとか。名古屋あたりでは、ぶりの幼魚を「つばす」と呼ぶことがおおい。関西風の呼び方だ。このつばす、冬のこの時期に安くておいしい。養殖物のぶりやはまちはとても脂っこくて、あまりおいしくない。天然物はなかなか入らないし、それなりのお値段する。それ対して、つばすは安いし、それほど脂っこくない。お気に入りである。

先日高蔵寺アピタ内の丸忠でつばすの刺身半身を298円で手に入れた。それをちょっと厚めのそぎ切り風に切って、ワイルドに盛ってみた。ツマはかいわれ大根。藤山台診療所のところにあるアイコーの見切り品で10円だった。合計308円。値段のわりには豪華な雰囲気。実際のところ、おいしかった。季節の魚は安くておいしい。

限定品サッポロ一番しょうゆ味

2006年01月12日 | 食のよろこび
サンヨー食品のサッポロ一番シリーズ発売40周年記念の限定版のしょうゆ味。気噴のユーストアで見つけた。コンビニでは塩とみそしか見かけないので、即買い。

説明通りに作る。具は、白菜と冷蔵庫にあった鶏皮。これらスープと一緒に煮込んだ。食べてみた。ノンフライの細麺がおいしい。これはかなりレベルが高い。スープはコクがあっておいしい。トゲトゲしいところなく、醤油の風味が利いている。ただし、コクや甘味については、鶏皮の脂が影響していると思う。

鶏皮なしで作るとどういう味になるのかわからないけど、全体としては記念限定品の名に恥じない立派なできだと思う。それから、いつもの80円ぐらいのしょうゆ味でも、鶏皮を入れてコクを出すと結構おいしくなるのではないかと思う。今後の研究課題である。

このごろの料理

2006年01月07日 | 食のよろこび
近ごろは忙しくてあまり手の込んだ料理をしていない。誇らしげにご紹介するようなものがない。でもときどきお料理ネタもほしいので、ちょっと控えめにご紹介する。

【鶏ガラスープのラーメン】



前にとった濃厚な鶏ガラスープと観音製麺の中華そば(高蔵寺農協で売っている)を使ってラーメンを作った。具は白菜・もやし・豚肉など。鶏ガラの味が濃厚でおいしかった。鶏ガラスープは味がぼんやりしがちなので、塩気をしっかり利かせる方がいいようだ。塩気が薄いとどうにもしまりのない味になる。よく「ラーメンは塩辛い」というが、おそらくこのあがりに原因があるのではないか?

【ミートソースのパスタ2種】



リングイーネ(乾麺を使った)



ペンネ(乾麺を使った)

ヘタりかけていたセロリが1本あったので、セロリと人参とたまねぎを炒めて、トマト缶と豚のそぼろを加えて、ミートソース(ボロニェーゼ)にした。在庫処分と言うことで仕方ないのだが、全体のバランスの中でセロリが多く、本来は裏方であるべき味が結構前面に出ていた。さらに、これも在庫処分なので仕方がないのだが、肉がやや少なかったので、コクが弱かった。というわけで、ミートソースとしては不満足な味だったが、在庫処分としてはまずまずというところ。なお、上にかけたチーズはパルミジャーノではなくペコリーノ・ロマーノ。

【オリエンタルカレー】



久しぶりである。私の大好物、オリエンタルカレー。オリエンタルカレーをおいしく作るのは簡単だ。玉ねぎをしっかり炒めること。これに尽きる。今回は3個使った。中華包丁で細切りにして、中華鍋で焦がさないようにていねいに炒める。初めは山ほどあるが、次第にしぼんでゆく。もうもうと玉ねぎの香りが広がる。アメ色のシナシナになったら、フードプロセッサでドロドロのペーストにする。その一方で具を用意する。今回はにんじんと鶏胸肉としめじ。鍋に玉ねぎペーストと分量の水(700cc)を入れて煮立てる。きのこ以外の具を入れる。アクをとる。オリエンタルカレーを入れる。弱火でじっくり煮込む。食べる少し前にしめじを入れて、さらに煮込む。いつもなら、ここでオリエンタルマースチャツネを入れるところだが、今回は在庫がなかったので省略。はいできあがり。

コクと甘味が利いていてとてもおいしい。正しい日本のカレーの味がする。塩分と脂肪分が少ないので、とてもまろやか。この味に慣れると、よそのメーカーのカレーに変なエグ味を感じる。脂肪分が少ないのは、食べた後にお皿を洗うとき、洗剤なしでもさーっと汚れが落ちることからもわかる。オリエンタルカレーのよさはもっと知られるべきだと思う。