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犯罪白書 重大犯罪の服役者、出所後3割が再犯

2012年07月07日 | 刑務所伝道
犯罪白書 重大犯罪の服役者、出所後3割が再犯
(平成22年11月12日、朝日新聞夕刊)


殺殺人や放火などの重大犯罪で服役した人は、出所後の10年間にどれくらいの割合で再び罪を犯しているのか――。法務省の研究機関が2000年の出所者1021人について調べたところ、約3割が昨年末までに、何らかの犯罪を繰り返していたことが分かった。全く同じ形の調査は過去にないが、傾向としては再犯率は高くなってきているという。
 昨年5月から裁判員制度が始まったことから、判決を決めるにあたって再犯の実態を広く市民に知ってもらうため、法務総合研究所が裁判記録などをもとに追跡調査したという。法務省が12日、「犯罪白書」の中で公表した。白書によると、00年1~6月に出所した1021人のうち、昨年末までに交通関係の犯罪を除いて再び罪を犯し、禁固以上の刑が確定した再犯者は322人(31.5%)だった。出所してから1カ月足らずで再犯した人も29人いた。罪名別にみると、強盗致傷などを含む「強盗」の再犯率は39.1%にのぼった。再犯での罪名は約3分の2が詐欺や窃盗などの「財産犯」だった。

また、強姦(ごうかん)致傷などの「強姦」も38.5%と高かった。再犯者がどんな罪を犯したかをみると、強制わいせつなどの「性犯罪」が約4割を占めており、更生が難しく、同じような犯罪を繰り返す傾向がみられた。
 道路交通法違反罪を除いた全体で見ても、再犯率は90年代には30%前後だったのが、97年から09年(42.2%)まで、上昇を続けているという。
 いずれの罪でも、反省が深まり身元引受人もいるとして、刑期を終える前に仮釈放された人に比べて、そうした条件に当てはまらず満期で出所した人の方が、再犯率が高かった。
 00年の出所者全体で見ると、「強姦」の場合は仮釈放された人が10年以内に再び刑務所に入所した比率が26.3%なのに対し、満期出所者は58.5%にのぼった。
 法務省は、性犯罪で服役している受刑者を対象に、服役中から認知行動療法などを採り入れた改善プログラムを受けさせ、仮釈放後も継続させるなどの再犯防止策を進めている。一方で、刑を終えた満期出所者に対しては保護する法的な根拠がないため、再犯防止に結びつける支援策を講じられないのが現状だという。            
 (河原田慎一)