chuo1976

心のたねを言の葉として

ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅣ「岬の兄妹」を見る聴く、 『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2019/4/15

2019-04-15 02:12:23 | 映画

ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅣ「岬の兄妹」を見る聴く、    『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2019/4/15

  港湾の寂れた小屋、鍵が壊されて、足を引きずり携帯で連絡を取る主人公、妹が疾走したのだ、周章てて、何処にも見えないままに、友人の警察官、海の中に浮かぶ靴、釣り人から借りた網で拾い上げるが、妹のものでは無かった、車で妹を送り届けてくれた男、食事までさせて貰って、感謝する主人公、いいよいいよと人の良い運転手、こうして戻った妹、風呂に、裸、だか、なんと妹の下着に男の射精した白いものが、不審の主人公、問いただすが、妹はまるで楽しんできたかの如くに、今更に、困惑するしか無い主人公、こんな二人の生活、主人公は船舶の修理工、だが、長からクビだと、僅かの賃金が支払われたままに、足が悪いからか、最初にクビを切られるのはいつもこんな人物、項垂れて戻る主人公、妹は何も判らないままに、二人の粗末な食事、寝床、可愛いのだが、如何とも、薄弱で何も現実が判っていない、母の死も理解していない、母が死して、兄である主人公がこの小屋に戻ってきたのだが、仕事を失って、金が無い、小屋には取り立て、借金取り、黙って隠れるようにして居る二人、困り果てて、友人の警察官の元に、だが、彼は妻と連れだって葬儀に出向く時、金を貸してくれと主人公、友人の妻は不審顔、連れない友人に食ってかかる主人公、困り果てて、香典の金を出そうとして妻に止められて、僅かに借りた金で食事、そんな金も直ぐに使い果たして、ゴミを漁り、食いつく二人、遂に行き詰まって、主人公は、始まりで車で送ってくれた男がいた、妹は女なのだ、売るしか無い、こうしてトラックの発着所に連れだって、トラックの運転手に、僅かの金で持ちかける、自由にして良いと、何でもありと、運転手は相手にしない、ウィンドーに縋り付く主人公、追い払われて、それでも執拗に、客を求めて、やっと買われて、トラックの中に、しかし、噛みつく妹に怒りの客、トラックの運転手では駄目だと街中に、そこにやくざ者が、誰の許可を得て商売しているのだと、主人公は散々に殴られて、妹は連れ行かれて抱かれてしまう、だが、なんと、妹はこの最中に、己から夢中に、快楽の世界に、抱いた兄貴分の男を逆に上に成って求めるばかりに、兄貴分は直ぐに行ってしまう、快楽の目覚めか、こうして、妹の欲望をも利用して、カードを作り、家々に撒くのだ、妹に化粧を施して、紅を唇に、妹は可愛いのだ、一人暮らしの老人が買い、今や積極的な妹、おしごと、おしごとと、身体障害者の青年が買う、被差別者同士、なんとも、辛い、関係、おしごと、おしごと、次第に金が手に入り、ゆとりが、部屋も小綺麗に、着ているものもさっぱりと、こんなカードを高校生が手にして、高校生の虐めの最中、虐められていた少年が、客にさせられて、呼ばれる主人公ら二人、学校のプール脇の小屋の中、いじめっ子たちは、主人公の金の入ったバックを狙う、必至に遁れる主人公、遂には、股間から、漏らしたうんこを高校生に浴びせて、溜まらず逃げ惑ういじめっ子、妹に何処か逆に抱かれた虐められ少年は、小屋の外に、生きていれば良いことがあるのですねと、主人公と握手、その手は、先ほどうんこを掴んでいた手なのだが、妹はうんこを見てうんこうんこと大はしゃぎ、おしごと、おしごと、このカードを見つけて、手に為る警察官の友人、主人公の元に、お前は何をしているのだと、辞めろと、しかし、他に手は無いのだ、借りた金は返すと主人公、そんな事では無いと友人、聞き届けない主人公を見限って、二度と会わないと警察官、しごとは続き、身体障害者の青年は繰り返し呼んでくれて、仲良しの二人、妹と身障者、裸の二人、ベッドの笑みの二人、語らう二人、お似合い、だが、お似合いと見てしまう私たちの差別意識、半端者同士のお似合いと、見てしまう、安堵するわたし、おしごとで股間が痛んで、暫くお休みだと主人公、だが、妹は既に妊娠して居て、病院に、誰の子供かと問われて、判らないのかと医師、堕ろしますかと、どうして良いか、主人公に一案が、友人の警察官に妹を託して、警察官の妻は身ごもって、大きなお腹、このお腹を見入る妹、一緒に顔を差しだす主人公を追い払う友人、一人主人公は走る走る、何処に、身障者の青年の部屋に、妹との結婚を頼み込むのだ、断る身障者、僕ならばいいと思ったのかと、何も語れない主人公、拒まれて、一人、妹はまた消えた、身障者の部屋の前に、おしごと、おしごと、連れ戻るしか無い主人公、結局堕ろすしか無い、手術、ベッドの妹、彼女は生みたかったのでは無いか、女医は淡々と処置するばかり、これが近代、現代、戦後日本、平成日本、浜辺の二人、そこに工場の長が、一人が辞めてしまって、お前戻らないかと誘い、なんとも、今更に、こんなにまで成ってしまったのは、お前の所為だと怒りの主人公、だが、どうしようも無い、何も判らず、この長に抱き依るばかりの妹、まあ考えて置いてくれと長、逃げるように去って行く長、小屋の中、寝ている妹、レンガを手にして、妹を、殺せるか、出来はしない、殺して己も死するか、出来ない、段ボールの壁を剥がし、暴れる主人公、こんな生活など、壊してしまえ、夢の中、足を力強く伸ばすと、足が治っている、笑みで走る走る、公園に、プールに、自由になんで出来るのだ、全ては治癒したのだ、生活だって、しかし、夢から覚めて、元のままの足、そして、始まりのシーンの反復、小屋につけられた鍵、妹が出歩かないように、この鍵が外れて、路地を携帯を持って連絡しながら、歩く主人公、足を引きずって、妹が疾走したと、工場の服を着ているから、また工場に復帰したのだろうか、全く始まりのシーンの反復、周章てて、動揺して、目を剥いて、困惑して、やっと海辺の岩場に見つける妹、髪を靡かせて、幼い少女の如くに、戯れている、近づく兄の主人公、こんな所に居たのかと、なんで勝手に出てきたのだとばかり、語りかける主人公、その時に携帯が鳴る、これは、おしごとの知らせ、振り向き、笑みとも、欲望とも、その妹の視線に、戦き、困惑しながら、見詰める、だが、この二人の視線は、妹の、欲望、快楽、生、主人公の生、だが、主人公の欲望は、まずは食べるばかりで、二人生き抜くばかりで、それ以外考えられないできた、しかし、今、二人の欲望は、叫びは、既に、始まりの時とは違っていた、過去を持ってしまった二人は、この視線に招かれた、私たちは、如何に、彼等の視線を背負わずに在られるか、殺された野田の小学生の少女の呻きの声の響き渡る平成の終わりの街中に、隣近所ばかりで無い、私たちに聞こえていなかったはずは無いのだから、

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一人だけ口とがらせて入学す... | トップ | 車座も少しかたむく春の丘 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事