根津神社の帰りに東博に寄ってみました。
時間の関係もあって仏像を中心に見学しました。
7/6までは東博コレクションとして12件の仏像が展示されています。
そのなかの渡海文殊菩薩騎獅像と従者像は海を渡ってやってくる渡海文殊菩薩一行を表した仏像です。
これらの像は奈良の興福寺伝来品で作者は運慶の次男の子である康円です。
以前にも見たことがあるような気がするのですが、一行の中では善財童子の無垢な表情が魅力的です。

渡海文殊菩薩・全体像

文殊菩薩は智慧を司る仏で右手に智慧を象徴する利剣(宝剣)を持っています。

文殊菩薩はいつも獅子に乗っています。ちなみに普賢菩薩は象に乗っています。


文殊菩薩に呼び止められ菩薩を見つめる善財童子。
最初文殊菩薩に付き従い、最後は普賢菩薩のもとで悟りを開いたとされます。

仏陀波利三蔵。
バラモン僧であった仏陀波利三蔵は文殊菩薩の命で経典をインドから中国に広めた、そうです。

宇てん王像。優填王(うでんのう)像ともいいます。
西域・優填国の王であったと伝えられています。
華厳経の新訳本が優填国の僧によって成されたことから一行に取り入れられたようです。

大聖老人。維摩居士(ゆいまこじ)とも言われます。
維摩経によると維摩居士が病気の際、釈迦が文殊菩薩を見舞いに送ったそうです。