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おもいでのアルバム

2017年03月08日 | 曲目解説
弥生3月、卒業の季節になりましたね。
人生最初の「卒業ソング」とも言える「おもいでのアルバム」。ご存じの方も多いかと思います。歌っているうちに子育て時代のことが思い出されて滂沱の涙になるという、「危険な」歌でもあります。

いつのことだか
おもいだしてごらん
あんなこと こんなこと
あったでしょう~~~

(著作権が生きていますので、このあと省略)

この歌を作られたのは、作曲が本多鉄麿さん、作詞が増子としさん。本多さんはつつじヶ丘の常楽院のご住職でお寺が運営する幼稚園の園長先生、増子さんは東京都江東区にある保育園の園長先生でした。

お二方は戦後の幼児教育に熱心に取り組まれたご縁でご昵懇であり、この「おもいでのアルバム」はミニミニオペラのような形でつくられた作品の一部だったそうです。増子さんの詞に本多さんが曲をつけられました。

本多さんは藝大を目指して勉強されたこともあり、弘田龍太郎に師事したこともあったそうで、クリスチャンの増子さんとは宗教の垣根を超えて、音楽・幼児教育で共鳴される点が多かったといわれます。


本多鉄麿さん(常楽寺院HPより)http://jorakuin.blue.coocan.jp/kahi.html

常楽院の境内には、この曲の歌碑があります。


歌碑の文字が見えませんが、楽譜には一番の歌詞がつけられているのでしょうか。

実はこの曲には「ふゆのことです」から始まる歌詞が2種類あります。よく歌われるのは
もみの木かざって メリークリスマス サンタのおじいさん~

の方だと思いますが、もうひとつ
寒い雪の日に あったかい部屋で たのしいはなし ききました

というバージョンがあります。

「クリスマスをお祝いする幼稚園ではサンタバージョンを」という配慮、と記されている記事はあるものの、詳細は不明です。やっぱりお寺の幼稚園でサンタさんはまずかったのかも・・・とは思いますね。

いずれにしても、すべての新1年生に幸多かれ! そして若いお母さんたちにもエールを送りたいと思います。
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