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「ろばの会」

2017年06月07日 | その他
手元にある古い歌集。


「ろばの会編」とあります。

表紙をあけると

磯部俶、宇賀神光利、大中恩、中田一次、中田喜直、の5人のお名前が順に記されています。

この5人の皆さんは、1955年(昭和30年)、こどものための上質な音楽の創作をめざして、「ろばの会」を結成されました。頼まれてつくるのではなく、自分たちでつくるのを信条とし、作詞者との共同作業で作品を仕上げ、さらに志を同じくする歌い手とともに発表の機会(演奏会)を設けるという活動をなさったようです。

「ぞうさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」「とまと」「おさるのゆうびん」「バスの歌」などなど、私たちがよく知る歌も、この「ろばの会」から生まれました。

この本の後書き「新しいこどものうた第3集の出版に際して」の中ても、
中には伴奏の難しいものや、歌もこどもにとって平易ではないと思われるものも含まれています。そのような歌は、先生やお母さまやお姉さま、あるいは音楽の専門家の人にどんどん歌っていただきたいと思います。・・(中略)・・この新しいこどもの歌は、こどもだけのためのうたではなく、大人とこどものための歌でありたいのです。1960年9月
と記され、「ろばの会」が目指したのはいわゆる子供だましの音楽ではなく、専門家が知恵と感性を総動員しての創作活動だったことがわかります。

第3集の目次は

こんな感じです。こうしてみてみると、知っている歌は少ないですね。
「はなやさん」(いらっしゃいいらっしゃいはなやです)
「バスの歌」(どこのだれだか知らない人と 仲良く並んで腰かけて」
「サッちゃん」(サッちゃんはね)
などは皆さんもご存じでしょうか。歌い継がれる歌には、きっと強いエネルギーがあるのでしょうね。

ちなみにこの歌集は私が小学校低学年のときに買ってもらったもので、以来50年の間一緒に移動してきました。もう絶版でしょうから貴重ですね。奥付けを見ると4刷とあり、「楽譜が増刷されている!」というところにも時代を感じます。



「ろばの会」は、2000年、中田喜直さんが亡くなる直前に解散されました。ほとんどのみなさまが鬼籍にお入りになりましたが、大中恩さんは90代でまだお元気なご様子です。
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