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レイモンドのヤマハビル

2016年06月20日 | その他
5/17の記事でご紹介しましたアントニン・レイモンド設計のヤマハビルですが、手元の本に写真がありました。



この本は日本に洋楽が導入され、その思想の実現のために楽器を手探りで作り上げた山葉寅楠のベンチャー精神~世界のヤマハまでを概観した良書で、一読をおお勧めします。版元絶版ではありますが、古書での入手が可能です。

写真を見てみますと、Nippon Gakkiと書いてありますね。寅楠は明治30年に「山葉楽器製造所」の組織を変更して「日本楽器製造株式会社」を立ち上げますが、それ以来の社名です。
この社名は長く使われましたので「にちがく」と呼びならわしてきた方もいらっしゃるのでは。現在の社名「ヤマハ株式会社」になったのは昭和62年です。

竣工は1951年。右側は木造2階建て、左側は平屋のようですね。ファサード側の黒のスチールグリッド(たぶん)が緊張感をもたらしていて素敵です。外観はモダニズム建築ですが、中はもう少し装飾的だったような記憶です。

ちょうどこのころ、ヤマハはコンサートグランドの生産再開に社命をかけていた時期で、また川上源一氏が父への反発をバネに会社をけん引していたこともあり、会社自体に前へ前へとすすもうとするものすごいエネルギーを感じますね。
ちなみに1950年に完成したコンサートグランドFCは、価格150万円だったそうです。(この数字は前掲書籍より) その同時期にレイモンドがピアノをデザインしていたはずなんですが、この本では言及されていませんでした。どういった経緯でつくられたのかを調べると、音楽大学の卒論になりそうです!

ではまた時間ができたら周辺情報をお知らせします。



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