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どんぐりころころ

2018年03月09日 | 曲目解説
次回の練習でたぶん音とりをするであろう「どんぐりころころ」。もちろん誰でも知っている歌ですが、あまりに源田先生の編曲がすばらしく、パートによっては全然旋律と関わることができなさそう(笑)

作詞は青木存義(宮城県出身)、作曲は梁田貞(札幌市出身)で、発表されたのが大正10年あるいは11年とされています。青木が私家本のような格好で出版した「かはいい唱歌」一冊目・二冊目の二冊目に収録されています。


(右→左に読んでくださいね)

この当時青木は小学校唱歌教科書編纂委員をつとめていたそうですが、当歌集は公的なものではありませんので、おそらく教育的配慮から離れて楽しんで作詞されたのではないでしょうか。初出時の仮名遣いは「團栗ころころ」で、総ルビだったようですが、戦後のルビを振るよりひらがなで、という動きに伴って、現在は「どんぐりころころ」と表記されます。團栗と書くと固そうですね!

作曲は梁田貞。札幌中学(現札幌南高校)から早稲田大学を経て東京音楽学校に進学されました。「とんび」(とべとべとんび そらたかく)、「城ケ島の雨」などが有名ですね。札幌創生小学校(現資生館小学校)に胸像とどんぐりころころの楽譜歌碑があります。

そしてこの歌ですが、ある意味「リアリズム」らしいです。なんでも青木は宮城県の「ぼっちゃん」で、家には大きな池とくぬぎの木があったとか。ねぼすけな青木に手を焼いた母親が、その池にどじょうを放し、息子の興味をひいて何とか早起きさせようとしたという逸話が残っています。お母さんのユニークな作戦のおかげで、みんなが好きなかわいい歌ができました。
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