遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

モノグサ有機農業、今年は豊作

2019年02月11日 | ものぐさ有機農業
モノグサ有機農業

 家の前の畑です。もう、秋冬野菜も終盤。左から、えんどう豆、大根、白菜、ネギ(ピーマンのコンパニオンプランツの残り)。
 不織布はヒヨドリ、青い網はヌートリア避けです。数年前までは、ドロボー避けも必要でしたが、今は大丈夫。

 有機農業のまね事を始めて、十年がたちました。最初の2、3年は散々。その後、年をおうごとに良くなってきました。土ができてきたのでしょうね。 
 この場所は、街道に面しているので、地元の人だけでなく、街道歩きの人も必ず畑をじっと見ながら通り過ぎていきます。感心する人も多く、作業をしているといろいろ話しかけられます。一様に驚かれるのは、農薬と肥料についてです。生来のズボラな性格で、楽をしたいだけなのですが。



 手間暇のかかる有機農業をモノグサに・・・・・・たどりつたのが、次の方法です。
①草取りを最小限で済ますため、全面をマルチで覆う                   (畝だけでなく、畝間も) 
②肥料は、マルチ覆い直前に年1回だけ、農薬は一切無し(木酢液やトウガラシエキスも不使用)。
③手間をかけて設えたマルチと支柱棚は、長く(1年~2年間)使う。
 マルチで覆われているので、畑自体は、除草は全く不要です。
 キュウリや豆の支柱も、一時的なものでなく、長く仕えるよう、頑丈な支柱棚(2m以上)を作ります。


今年は豊作
 今採れる野菜は、秋に種を撒いたり植え付けたりしたものですから、厳密には、今年の野菜とはいえないのですが、大根も白菜も、1月になってからの成長がめざましかったので、今年は豊作と言ってよいでしょう。


色白のべっぴんさん勢揃い。葉もまだ青々としています。


            悩ましいポーズも。


            白菜、5kgあります。



     中は薄黄~真白。夜盗虫や青虫はミイラ状態。


方領バンザイ
 秋野菜の最大ポイントは、虫をどうするかです。種まき、植え付けの時期が問題です。
 早いと成長はめざましいが、虫に食われて跡形もなくなってしまいます。遅くスタートすると、虫害は少ないけれども、育ちが悪い。だから、その年の気候を観察しながら、ぎりぎりのタイミングをはからねばなりません。昨年は、9月23日に大根の種撒きをしました。試しに、1週間後の9月30日にも撒いてみました。この時期の1週間の違いは、実感では1か月ほどに感じられます。結果は、どちらの時期も豊作。
 実は、もう一つポイントがあります。大根の品種です。スーパーなど市場に出回っている大根は、ほとんど青首大根です。
 一方、私が作っているのは、白首大根、品種は方領です。青首大根も作ってみたことがあるのですが、どうもうまく育たない。それに、味も、白首より劣ります。葉はガサガサしていて、食べてもうまくありません。
 方領大根は、江戸時代からある白首大根です。いわゆる在来種。病虫害にも強く、たくましい。身はどこまでも白く、キメが細かい。ふろふき大根にはピッタリです。葉もみずみずしく、おいしく食べられます。
 青首大根が出回るようになったのは、品種改良がすすんだ1970年代から。この大根は、上へ長く伸び、太陽をあびて上部が青く(緑に)なります。地上部が長いので、抜く作業が楽です。大量に作付けする生産者には向いています。が、我々が収穫するのは、せいぜい、2,3本です。これはもう、方領に決まりです。近くの種屋さんには、種が置いてなくても、根気よく探せばどこかの店にはあります。


          今日の一品。ふろふき大根。

 方領大根のふろふきは、この時期、いっそう甘みが増し、極上スイーツにもまけない上品な味を楽しめます。

 織部の皿にのせれば、魯山人の気分にも。

 ご安心下さい。この皿、織部釉が濁っているし、呉須まで使われています。家を改修して故玩館をオープンする時に見つけた皿です。100年くらい前の品でしょう。数十枚もあり普段使いです。いろいろな料理に結構マッチします。

 この手の品は、まだまだあります。
 こちらの方は、「お主、なかなかやるな」という感じの品です。



 こんな品が少し写真加工してネットオークションにアップされたら、私などは思わず入札してしまいそうです。

追記
 白菜は、この時期、サラダがおすすめです。千切りしたものを塩もみにした後、さっと水洗いし、絞ればできあがり。千切りのリンゴを加えて、マヨネーズかドレッシングで。
 豆腐と一緒に昆布だしの鍋にして、ポン酢で食すのも絶品です。
 私は、この白菜を、「奇跡の白菜」とよんでます(本家、「奇跡のリンゴ」の木村秋則さん、お許しを)。その詳細は、またいつか、ブログで。



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