芸術学校とコンサート

今年は春になっても寒い日が続き、平年より遅れて今ようやく庭のチューリップと桜が咲きました。

どんなに寒くてもカレンダーは遅れることなく日を進め、子供たちの学校行事は学年末前の最後のラストスパート、試験やら、発表会やらで忙しい日々を過ごしています。
昨日は子供たちのピアノの発表会がありました。ここ数年コロナ禍で控えていましたが、今年はこういう機会を何かと設けてくださり、最近は一カ月に１～２回発表会やコンサートをしています。私は子供のころエレクトーンを習っていて、その発表会がやはりありました。公民館を貸し切り、舞台には花が飾られ、会場は暗く、舞台だけが照明で照らされ、発表会を撮影するカメラマンがいて・・・立派な舞台だから余計に緊張するものでした。スロバキアの発表会やコンサートはそんな私の子供のころの記憶とはだいぶ違う雰囲気です。

まず、子どもたちの通うピアノ教室は公立の芸術学校（Základná umelecká škola、通称ZUŠ）のピアノ講座です。芸術学校では音楽、美術、演劇などを学ぶことができます。音楽は講義と実技があり、実技ではピアノやバイオリン、チェロ、ギター、フルート、アコーディオン、声楽に、ドラム（打楽器）があり、子供たちはたいていそのどれか一つを選択しています。きっといくつか選択することもできるのでしょうが、講義が週に１回、実技が週に２回あるのでこれだけで十分忙しいのが現実です。我が家の子どもたちは今はピアノですが、幼稚園の頃はここのお絵かき教室に通っていました。

この芸術学校内に小さなコンサートホールがあり、ほとんどの発表会はここで行われます。窓のたくさんついた明るく広い部屋に舞台があり、グランドピアノがあり、観客席は生徒の保護者が座るとちょうど満員になるほどの大きさです。昨日の発表会は担任の先生の子供たちだけのものでした。まず発表会が、休日ではなく平日午後～夕方というのが日本との大きな違いですよね。帰りがちょっと遅くなるので宿題等手際良くやっておかないと子供たちは大変ですが、こうやって平日に気軽に発表会をするってなかなか良いアイデアですよね。サクルカは今ネルカよりも発表会の機会が多く、先月は３月からすでに４回こなしています。音楽コース合同の小さなコンサート、それから幼稚園児向けのコンサート、保護者なしで同じ教室に通う子供だけの発表会、そして昨日の保護者を招待した発表会。子どもたちは演奏しませんでしたが、聞きに行ったものでは上級生と先生のコンサートというのもありました。ピアノやバイオリンだけでなく、ギターやフルート、サクソフォン、パイプオルガン、歌などあり、長髪のティーンエイジャーがドラムを叩き、普段はクラッシックギターを教える先生がエレキギターを弾き、なかなか面白いコンサートでした。

ピアノだけでなく、学べる楽器の幅が広いのも魅力ですし、そして舞台が大きかれ、小さかれ、人前で演奏する経験を多く持てるというのも良いですね。

春の散歩は気持ちが良い！久々にタンポポで花飾りを作りました。