スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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完璧じゃなくてもできる、楽しいがスロバキア流

2023-09-10 | スロバキア2023
先週から新学期が始まりました。毎年のことながら、子供だけでなく親の私たちも新学期は苦手です。生活リズムだけでなく、上履きや体育館履き、学校から渡される長い持ち物リストの準備に、学童のお金は払ったかな、給食費は、習い事の申し込みとレッスン日の調整、諸々の準備がとにかくストレスです。

そうは言ってもまだ普通の授業はなく、宿題やテスト勉強に追われることもないので、第1週目を無事乗り切ったところで、友人家族2組とコテージで週末を過ごしました。
森の中を散歩し、グラーシュを食べ、バーベキューの後は夜遅くまで子供たちは庭を駆け回り、大人たちは釜土の火を囲みながらおしゃべり、コテージのベッドは寝心地悪く、ちょっと今日は疲れ気味ですが、でも楽しい週末を過ごすことができました。

友人たちの会話の中で、日本人はいかに秩序正しい人種かという話が上がりました。ドキュメンタリー番組で見た駅のホームにきちんと並ぶ人たち、お弁当の詰め方(持ち歩いてから開けても中身がグチャグチャになっていない)が素晴らしいということでした。確かに、サクルカの友達が学校の後に我が家に泊りに来た時に洗ってあげたお弁当箱は仕切りや小箱もなしにサンドイッチと、雑多にカットしただけ、もしくは洗っただけのトマトやニンジンが入っていたっけ。子どもたちも「学校でお弁当箱を開けて、朝詰めたときのまま綺麗に入ってるのはママのお弁当箱だけなんだよ」と言っていたっけ。
そこにまた夫が「でも日本では不器用な人は笑われるし、完璧にできないとむしろ恥ずかしくてできませんと言ってしまうんだよ」と。それももっともです。
今回泊ったコテージには、バーベキューをする釜土も屋外にあり、斧や薪、網など一通りの道具が一応揃えてあったものの、いざ始めようと思うと金属の串は一本しかなく、網も汚くてとても肉を焼く気にはなれないほど。それでも散歩かたがた森を歩き、着火剤代わりに乾いた木の皮を拾い、集めた細い枝の先を尖らせれば立派な串になり、そんな緩い(ワイルドな?)準備で楽しくバーベキューはできてしまうんですよね。
まだまだ、上手くできないと「私はできません」、道具がきちんとそろっていないと「無理なんじゃない?」と言ってしまう私ですが、でもスロバキアのちょっとできれば「できる」と言ってしまう、何か足りなくてもとりあえずやってみてしまう、その完璧さを求めない姿勢も好きです。


採ってきた枝の先にソーセージを刺して焼く。ソーセージから滴る脂はパンにチョンチョンとつける。スロバキアスタイルのバーベキュー。

今回出かけた場所は我が家からわずか30キロほど離れたところにある、ポーランド国境近くの村(特に何があるわけでもないただの村)なのですが、改めて思う、スロバキアの自然は美しい!自然の中でゆったり過ごすのに、特別遠くに出かける必要はないんですよね。これもまたスロバキアの良いところです。

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