スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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ネルカ、13歳の誕生日

2023-11-13 | スロバキア2023
週末、ネルカの誕生日のお祝いをしました。早いものでもう13歳です。

2人目と違って、最初の子、ネルカの時は妊娠中も生まれてからも、マタニティー、育児書を手元に置き、事あるごとに(何もなくても)本を開いては気になることの答えを求めて読んでいました。もう、ほとんどのことは忘れてしまいましたが、二つだけ今でも覚えていることがあります。

一つ目は「子どもが生まれたら、その時していることを一旦手を止めたり、中断しなくてはならないことの連続です。」まさにその通り。ネルカが生まれてから今に至るまで日々、掃除の手を止めて、料理の手を止めて、育児休暇に、病欠に、ほんの少しの中断から、長期中断するものまで、様々なことをやり始めて、やりとげるまで手を止めずに出来る事ってほとんどありませんね。でも、お陰で10分でもこれしておこう、30分あるからあれしよう、と少しずつ、継続していくことを学びました。

もうひとつは離乳食について。離乳食のレシピ本にも関わらず、「手の込んだ料理に時間を取られ、肝心な我が子の相手が出来ずにいてはもとも子もない、気を張りすぎず、レトルトの離乳食を上手に利用して赤ちゃんとの時間を楽しみましょう。」とありました。子どもが寝ている間に掃除も洗濯物も料理もアイロンがけも、自分の息抜きの時間も。。と全部するなど到底無理です。ましてや、ここスロバキアに日本のレシピ本にあるような離乳食に便利な白身魚やはんぺん、うどん、そんなものがあるわけもなく、バランスの取れた、見た目も美味しそうな離乳食を作るどころか、離乳食を作ること自体がストレスになっていました。お昼ご飯の離乳食を作ってから外遊び、とカチカチになっていたけれど、そうだ、子供とお散歩を楽しんで、お昼はレトルトのベビーフードをあげたって別にいいんだ。この1文にどれだけ肩の力が抜けたか。

あの頃の手のかかる子育ても今となっては良い思い出、私もそれなりに成長しましたが、やっぱりネルカの成長にはかないません。ネルカは今、学校に習い事、その合間の放課後の僅かな時間を友達と過ごし、家に帰ったら遅くまでビデオ通話でクラスメートや友達と一緒に宿題やテスト勉強、プレゼンテーションを作ったりし(今時の子ってこうやって勉強するんですね)、少しだけ親離れし、忙しくも充実した日々を送っています。

さて、義母が作ってくれた13歳の誕生日ケーキは、空手着でした。
実は5年前に始めて「才能がある」だのなんだのと言われ、例外的に一カ月で進級試験を受け、飛び級でいきなり8級に進ませていただいたにも関わらず、2カ月も通うことなく辞めてしまった空手(詳細はコチラ)を、本人の意思で9月からまた再開することとなりました。以前とは別のクラブに入ったところ、ここでもやはり「才能がある」と言われ、またも始めて2カ月で進級試験を受けるチャンスをいただけそうとのことです。どうしてもこの進級試験を受けて(まずは受けられるかどうかの選別があるそうで)、合格したいと家で自主練までしています。

一見お人好しで、小柄で華奢で、声も小さく、強いイメージとは程遠いネルカですが、内面はとても強いことを知っています。だから、負けず嫌いで、頑張り屋さん、最近特に頑張り過ぎています。誕生日に、「頑張り過ぎず、楽しみなさい」と伝えました。私の言わんとしていること、伝わるといいのだけれど。
何はともあれ、あの時のただただ、可愛かった幼い女の子が、キラキラ輝く13歳になって、母の私は眩しく感じる限りです。
頑張れとは言いたくないけれど、気の済むまで頑張れ!


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