千鳥亭日乗 

のびのび、しみじみ、走り続けたい。「サロマンブルー」という小さな奇跡を夢見る、梅ランナーの日乗を綴ります。

雨が降る

2013-07-29 20:50:05 | マラソン

今朝、アサランから戻って、マンションの前でストレッチをしていると、
近所のオバサンの会話が聞こえてきた。

オバサンA 「これから雨が降るかもしれませんねぇ」
オバサンB 「そうそう、先まで鳴いていた蝉の声が止みましたからねぇ」
オバサンA 「ホントに、これは直ぐに降り出すわねぇ」

「蝉の声が止むと雨が降る・・・」
これは、いい話を聞いたと思いながら、空を見上げてトレッチをしていたが、
一向に雨は降り出さない。

5分ぐらい経って、オバサンの会話が聞こえなくなった。
途端に、ザーと雨が降り出した。

オバサンの声が止むと・・・


サロマ観光編

2013-07-13 16:47:30 | マラソン
今回のサロマも釧路から入りました。
釧路から知床を廻って網走に入るというコースなのですが、
ガイドブックなど無視して、ちょこっと横道に入っていくだけで、
北海道の大自然を満喫することができます。



昨年も知床に一泊したのですが、雨天で行くことができなかった、
「フレペの滝」に今年は脚を伸ばしました。
山道を30分ほど歩くと、いきなり視界が開けて、ご覧のような風景が目に飛び込んできます。
写真に写っていませんが、この絶壁から海に向かって滝が落ちていて・・・、正直腰がひけました。



このあたりは、熊が出るので、注意するように言われていたのですが、
途中の草原からいきなり鹿が顔を出して、こちらを伺っています。
すぐに山の中に消えましたが、まぁ熊でなくて良かった。



写真は、レースの翌日に立ち寄った「屈斜路湖」です。
「摩周湖」があまりにも有名なので、影に隠れたような印象ですが、千鳥亭としては、
屈斜路湖の方が周辺の風景も含めて北海道らしくて良いなぁと思っています。



そして最後の写真が、帰りの飛行機まで時間があったので立ち寄った釧路湿原です。
遠景で観る釧路湿原も良いですが、今回は、湿原の中に脚を踏み入れてみました。
ご覧のとおりの風景が只管続くので、退屈といえば退屈なのですが・・・
やっぱり、この真っ直ぐ感が、北海道なんです。

サロマ(北海道)から戻ると・・・、何となく真っ直ぐになったような気がします。


自分のために走り出し、誰かのためにゴールする

2013-07-06 09:56:36 | マラソン

サロマの報告が遅くなりました。
皆さん応援ありがとうございます。
お蔭様で、12:34:27、自己ベストで、4度目の完走を果たしました。

今回は、5回目のサロマだったわけですが、これまでの中で精神的に最も辛い大会となりました。
実は、翌週に会社の大きなイベントを控えていて、このサロマの完走がそのイベントの一部に
組み込まれていて、リタイアは許されないような状況が出来上がっていたからです。

当日の天気予報は、最高気温28℃、場所によっては30℃を越えるというものでした。
ウルトラの後半の辛さは、言葉では表現できないえげつなさがあり、少しでも後半に貯金を
残しておきたいと思うのは当然なのですが、前半戦で無理すれば、後半に入る前に潰れてしまう
というリスクを抱えることになります。

今回、気温が高くなることと、リタイアは絶対に許されない・・・という状況を鑑みて、
制限時間13時間を目一杯使ったレースプランを立てました。
0~50kmまでは、キロ7分。
50~80kmまでは、キロ8分。
80~100kmまでは、キロ9分。
途中の54km地点での着替えポイントで10分休憩をいれると、丁度制限時間の13時間となります。

ここからは、レースの模様を簡単にレポートします。

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いつもの様に深夜の一時半に起きて、朝食?を取る。
今年は、おにぎり2個とインスタントのお味噌汁。
ここまでくると、カーボローディングなど関係なく、食べ過ぎに注意である。
2時に車に乗り込んで、網走のホテルを出て、ゴール地点である常呂町に向かう。
3時前に到着、ここで車を乗り捨てて、今度はバスに乗り込んでスタート地点へ。
4時にスタート地点の湧別町に到着、着替えをして気持ちを少しづつ盛り上げていく。

そして、5時、スタートの号砲がなる。
昨年は雨で、前半30kmはカッパを着て走ったが、今年は朝から汗ばむような暑さ。
ペースを上げないように気を使いながら、前半の50kmを05:49:24、
予定の5時間50分を30秒余して通過する。
6時間走って30秒の誤差というのは、ペースコントロールとしては、ほぼ完璧。

個人差はあると思うが、サロマで一番辛い区間が50-80kmの区間、キロ8分を絶対に
越えないように、退屈で激痛を伴うこの4時間を我慢できるかが、すべてを決める。
暑くて水を飲みすぎたランナーが路上に倒れこんで、吐いている。
一度に吸収できる水分はコップ半分程度、それ以上一度に呑むとお腹に溜まって、
そこに固形物が入ると、気持ち悪くなって吐いてしまうわけで。

今回も70kmあたりで、意識が薄れ始め、心が折れそうになる。
でも、75kmを過ぎたころから二度目のサロマでも体験した”別の乗り物に乗っている”
というような感覚になり、80kmの関門は大丈夫だと確信する。
80kmの関門を09:46:01、制限時間10時間に14分余しての通過。
でも、小生の2km後ろを走っているランナーは、この関門を通過することはできない。
80km、10時間走り続けて、この2kmをコントロールできるかが、サロマを完走するポイント。
大雑把なようで、とても緻密なプランと心と体のマネジメントが必要となる。

最後の20kmは、勿論辛いけど、ワッカ原生花園という素晴らしい風景が後押ししてくれる。
残り3km、小さな女の子が満面の笑顔で「おかえりなさい」と声をかけてくれて、涙が出た。
そして、用意していた会社設立を記念して作ったマフラータオルを頭上に掲げて・・・
ゴールゲートに向かった。

ホテルに戻り、風呂に入って体重計に乗ると55kg、レース前から比べると、半日で5kg落ちた。
厳しいレースだった。
今年のサロマの完走率は、53%だった。

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会場の横断幕にこんなメッセージが掲げてありました。
「自分のために走り出し、誰かのためにゴールする 」

全ての答えは、自分の中には“ない”
答えはつねに、相手と自分の間にある

サロマは色んなことを教えてもらえます。
ありがとうございました。