過去2回のサロマは、旭川から北海道にはいったのですが、今回は釧路から入りました。
旭川からサロマへの道程は、所々には北海道らしい風景を見ることができますが、
所謂、観光スポットというところがなかったので、今回は、ちょっとコースを変えてみました。
なかなか写真では、そのスケール感が伝わらないですが、ご紹介します。
釧路湿原です。
第一展望台に車を止めて、2kmほど山の中を歩くと、ご覧のような風景が現れます。
視界270度全面に何の障害物もない釧路湿原が広がっていて、この桁違いの遠近感に圧倒されます。
釧路駅から出ているノロッコという湿原の中を走る列車にも乗りましたが、
やはり、この遠近感が北海道の醍醐味だと、つくづく思いました。
100km先から物凄い勢いで目に入ってくる風景が、後頭部に突き抜けていく…。
釧路湿原を後にして、摩周湖に向かったのですが、「霧の摩周湖」の名のとおり、
真っ白で、そこに湖があることすらわかりません。
諦めて、摩周湖の北東に位置する、「神の子池」に行ってみた。
この神の子池と摩周湖は、地下でつながっており、一日12000トンの水が湧き出ている。
年間水温が8℃に維持され、池に沈んだ倒木が低温のために腐らず、水面がエメラルドブルーに光っていた。
金の斧を持った神様が出てきそう。
これは、観光スポットではないと思うのですが、たまたま農道を車で走っていると、
目の前の山肌に「牛」の文字が現れた。
京都の「大文字」に対抗した、釧路の「牛文字」。
何のために…、牛の供養かもしれませんね。
サロマからの帰り道、もう一度、摩周湖に寄ってみた。
霧が見事に晴れて、綺麗に摩周湖の全貌が現れた。
全周が切り立った山肌に囲まれて、何も寄せ付けないというような、無言の威圧感を感じた。
残念ながら、恐竜は顔を出しませんでした。
東京で生活していると、目の前にはビルがあり、壁があり、障害物だらけで、視界が行き詰る。
一日中パソコンに向かっているビジネスマンやケイタイを睨みながら街中を歩く若者たちは、
視界30cmで生活しているのではないかと、ふと思った。
100km先が観える釧路湿原と100kmを走らせてくれるサロマ湖に感謝します。
来年も釧路から入ろうかと思っています。
あと、最後に釧路の魚市場でつまんだ寿司は、最高でした。
寿司屋の親父、ありがとう。