真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

正覚坊と『無人島に生きる十六人』

2008-02-12 | 読書-2008
アホウドリが沖の太夫ともいう、というのは知っていましたが、アオウミガメを正覚坊(しょうがくぼう)というのは昨日の本を読むまで知りませんでした。

東京(高等)商船学校校長も務められたという故須川邦彦氏が、若き訓練生の頃に練習船の「中川教官」から聞いた漂流経験談が椎名誠さんご推薦の「無人島に生きる十六人 」
ホノルルからミッドウェイ島を目指したが不運にも難破した76トンの木造2本マストのスクーナー龍睡丸の乗員は、ウミガメに大層お世話になったようです。
“正覚坊の卵は、うまい。鶏卵より小さくて、丸く、灰白色の殻はやわらかで、中にはきみとしろみがある。そして、いくらゆでても、しろみがかたまらない。
タイマイの卵も、うまい。しかし、その肉はにおいがあって、食用にならない。そしてこのかめは正覚坊よりは元気があって、よくかみついた。
正覚坊のことを、一名アオウミガメというのは、暗緑色で、暗黄色の斑点《はんてん》があるからで、大きさも、形もよくにた海がめにアカウミガメというのがある。これは、からだが、うすい代赭色《たいしゃいろ》で、甲は褐色であるからだ。アカウミガメの肉は、においがあって、食用にならない。肉ににおいのあるかめは肉食をして、魚をたべているかめで、正覚坊は海藻《かいそう》をたべているから、においがないのだ。”

今ではいずれも絶滅の危機に瀕していますが、「正覚坊が手当たり次第にとらえられ、おまけにその肉は、牛肉よりもおいしく・・」という時代もあったのだなあ。

【参考】
日本ウミガメ協議会

やめよう 子ガメの放流会
納得できる説明です。
本来は「捕食者の少ない夜間に砂浜からダッシュで海に向かい、元気なうちにできるだけ沖まで泳ぐ!」ところの赤ちゃん亀を翌日まで捕まえておいて、弱った亀を昼間に幼稚園・保育園児などに放流させるというのが放流会であるようですが、何のために行っているのかね。じつは命のはかなさを子供たちに教える教材でした、と?

【蛇足】
検索したら出て来た!
正覚坊保育園=兵庫県加東市
http://www.telenet.tv/users/syougakubou/
仏教系なのでしょう。
「大酒のみ」の意味もあるという正覚坊を名前に持つ保育園。愉快そうですね。

(平成18年3月20日、社町、滝野町、東条町は合併して加東市となり・・)
平成の大合併で歴史的に由来のたどれない市の名前が大幅に増えてしまったことは悲しい事です。(蛇足の蛇足)

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