新潮選書
レーガンとサッチャー―新自由主義のリーダーシップ
ワプショット,ニコラス【著】〈Wapshott,Nicholas〉/久保 恵美子【訳】
価格 \1,944(本体\1,800)
新潮社
(2014/02発売)
Nicholas Wapshott (NWapshott) on Twitter
注で出所を明記しているのも素晴らしい。
日本の誰かさんみたいに、臨場感を持たせようとして会話を想像して勝手に創造したりしていない(誰?
訳も素晴らしい(たぶん)。
両者が交わした手紙などからも多数引用。
それがしっかり訳されていて、
「・・・あなたが大きな肩の荷を下ろされるにあたり、デニスと私はお二人が多くの幸福に恵まれることをお祈りしています。
(以下自筆で)私たちはお二人がいなくなられることを本当に寂しく思います。心からの敬意をこめて、かしこ、マーガレット」
だとか、
「・・・あなたとデニスさんが今後ともご成功を収められますよう、ナンシーと心から祈念しています。
という感じ。
かしこに敬具は、いいね!
これもよかった。
『レーガン―いかにして「アメリカの偶像」となったか』 (村田 晃嗣さん 2011年)
Remembering Reagan: The Story Behind His 'Tear Down This Wall' Speech
フォークランド紛争で、英国を支持するかどうかで、安全保障担当補佐官、国務長官、国連大使の間で足並みがそろわなかった件は、イミシン。
支持し支援するかということで、参戦するわけではないものの、尖閣の場合は条約の義務だからねぇ、どうなんでしょ、と思う件。
HMS Sheffield Hit by Exocet Missile
1982: Argentines destroy HMS Sheffield - BBC News
Falklands War: HMS Conqueror remembers Belgrano sinking
She is the only nuclear-powered submarine known to have engaged an enemy ship with torpedoes
戦闘艦と交戦し、魚雷で撃沈する戦果を挙げた唯一の原子力潜水艦
なるほどね。
トロール網をひっかけるか何かして漁船を沈めた例などはあるけどね。
体験乗艦客にサービスするために緊急浮上してみせようとして、日本の水産高校の練習船にぶち当てたりも。
おや!こんなレポートが出ていたか。
防衛研究所:フォークランド戦争史
閑話休題。
原著には(思いもよらないような形式張らない)写真が掲載されている(謝辞にその旨記載)ようなのだが、邦訳ではなし。
「載せてたら、1800円では出来ねーよ」というんだろうな。
この記事中の写真などが、そうかな。
Inside Margaret Thatcher's extraordinary 'political marriage' to Ronald Reagan
Book Discussion on Ronald Reagan and Margaret Thatcher: A Political Marriage
アングロ・サクソン指導者の政治的恋愛
中山俊宏さん(2014/4から慶大)評
蜜月関係を超えた決断
評・田所昌幸(国際政治学者・慶応大教授)
■20世紀史書き換えた信頼関係
[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
さて、吉例で話は逸れる。
サッチャー女史の戦車乗車(西独のNATO軍駐屯地で、という有名な写真・動画がある)は、生半可な男が決して真似てはいけない。
Margaret Thatcher: Falkland Islanders remember their 'unstoppable' liberator
戦車に乗って株を上げたヒトと、おおいに下げたヒト
安倍氏の戦車乗車は、ネット系の祭りだという訳のわからなさ。
その場の勢いだとしても、広報担当が機能していなかった(すくなくともこの時点では)証拠といえよう。
Abe in the Tank
「その場の人たちへのサービス」として行ったことが映像に乗りどう使われるか、
「その場の人たちへのサービス」として「わかりやすく説明」したことが、切り取られてどう使われるか(たいていの湿原は、もとい失言はそのパターン)、
痛い目に遭ったヒトは古来無数にいるというのに、懲りない人たちだ(某お金持ち副首相、ぜんぜん凝りない…)。
ヘルメットまで被らせて乗車を勧めた陸自側のトンマさ加減にため息。(石破氏? あれはしかたない)
「この人物が首相を長く続けてほしくない」と考える者が、上着にヘルメットまで被らせての乗車を勧める者なのだ。
そういうつもりではなかったろうに。(そういうつもりだった?)
「デュカキスと戦車事件」といえば、1988年大統領選挙(父ブッシュvs.デュカキス)時、デュカキス陣営の若手スタッフで先乗りチーム員(事前に現場に入って諸手配)として戦車工場入りしたベネット氏が、政治史上特筆される大失敗を振り返ってインタビューに答えている。
Dukakis and the Tank: The Making of a Political Disaster
↑
このインタビューは、政治家周りの人物(スタッフなど関係者)は必見だ。
(めったに必読とか必見とか★★★★★とか言わない南面堂が、あえて言う)
こゆこと!
Thatcher, Dukakis and Public Relations
ベネットのインタビューに戻る。
デュカキス候補の主張から見ても、戦車工場で戦車に乗るなどするべきではないと上申したが、ペーペーの自分の意見など却下された、と。
「かぶり物厳禁」は、クーリッジがインディアンの羽根飾りを被った昔からの鉄則なのに。
ブッシュ陣営の広報責任者は狂喜!
早速、PRビデオに仕立てて、例の傑作CMに。
最後も爆笑させてくれる。
じつは、「乗るんだったらこれを着てください」と提供された上っ張りが、まだ自分のもとにあるんです、と。
スミソニアン博物館に、「政治関係の象徴的物件なので寄付しましょうか?」と連絡したが、折り返し連絡がなかったもので、手元にあるんですわ…、ともw
GD社は、承知の上でデュカキスにあの恰好をさせたんではないかな?
もし、お花畑系知事に大統領選で当選されてしまうと、防衛産業としては打撃が甚大なのでね。
おぬしもワルよのう?
もしも、もしも、デュカキスが大統領になっていて、90年8月を迎えていたら、世界はどうなっていたか、だって?
うーーーーーむ。
(話、日本に戻る)
ネット系の催しであっても何であっても、陸自からお勧めされても、羽交い締めしてでも阻止するべき行為は阻止するように。
いまのトップが(戦車に乗せてサマになる)サッチャーなのか、(大災難になってしまう)デュカキスなのか、議論の余地はないだろ。
被り物を被らなければよいというものではない。
乗り物全般、このヒトは避けた方がいいんじゃね?
空自からお勧めされて?練習機だし、ということで?
まだまだ。
Asian Tensions and the Problem of History
PRはまた別か。
レーガンとサッチャー―新自由主義のリーダーシップ
ワプショット,ニコラス【著】〈Wapshott,Nicholas〉/久保 恵美子【訳】
価格 \1,944(本体\1,800)
新潮社
(2014/02発売)
Nicholas Wapshott (NWapshott) on Twitter
注で出所を明記しているのも素晴らしい。
日本の誰かさんみたいに、臨場感を持たせようとして会話を想像して勝手に創造したりしていない(誰?
訳も素晴らしい(たぶん)。
両者が交わした手紙などからも多数引用。
それがしっかり訳されていて、
「・・・あなたが大きな肩の荷を下ろされるにあたり、デニスと私はお二人が多くの幸福に恵まれることをお祈りしています。
(以下自筆で)私たちはお二人がいなくなられることを本当に寂しく思います。心からの敬意をこめて、かしこ、マーガレット」
だとか、
「・・・あなたとデニスさんが今後ともご成功を収められますよう、ナンシーと心から祈念しています。
敬具
ロン」
という感じ。
かしこに敬具は、いいね!
これもよかった。
『レーガン―いかにして「アメリカの偶像」となったか』 (村田 晃嗣さん 2011年)
Remembering Reagan: The Story Behind His 'Tear Down This Wall' Speech
フォークランド紛争で、英国を支持するかどうかで、安全保障担当補佐官、国務長官、国連大使の間で足並みがそろわなかった件は、イミシン。
支持し支援するかということで、参戦するわけではないものの、尖閣の場合は条約の義務だからねぇ、どうなんでしょ、と思う件。
HMS Sheffield Hit by Exocet Missile
1982: Argentines destroy HMS Sheffield - BBC News
Falklands War: HMS Conqueror remembers Belgrano sinking
She is the only nuclear-powered submarine known to have engaged an enemy ship with torpedoes
戦闘艦と交戦し、魚雷で撃沈する戦果を挙げた唯一の原子力潜水艦
なるほどね。
トロール網をひっかけるか何かして漁船を沈めた例などはあるけどね。
体験乗艦客にサービスするために緊急浮上してみせようとして、日本の水産高校の練習船にぶち当てたりも。
おや!こんなレポートが出ていたか。
防衛研究所:フォークランド戦争史
閑話休題。
原著には(思いもよらないような形式張らない)写真が掲載されている(謝辞にその旨記載)ようなのだが、邦訳ではなし。
「載せてたら、1800円では出来ねーよ」というんだろうな。
この記事中の写真などが、そうかな。
Inside Margaret Thatcher's extraordinary 'political marriage' to Ronald Reagan
Book Discussion on Ronald Reagan and Margaret Thatcher: A Political Marriage
アングロ・サクソン指導者の政治的恋愛
中山俊宏さん(2014/4から慶大)評
蜜月関係を超えた決断
評・田所昌幸(国際政治学者・慶応大教授)
■20世紀史書き換えた信頼関係
[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
さて、吉例で話は逸れる。
サッチャー女史の戦車乗車(西独のNATO軍駐屯地で、という有名な写真・動画がある)は、生半可な男が決して真似てはいけない。
Margaret Thatcher: Falkland Islanders remember their 'unstoppable' liberator
戦車に乗って株を上げたヒトと、おおいに下げたヒト
安倍氏の戦車乗車は、ネット系の祭りだという訳のわからなさ。
その場の勢いだとしても、広報担当が機能していなかった(すくなくともこの時点では)証拠といえよう。
Abe in the Tank
「その場の人たちへのサービス」として行ったことが映像に乗りどう使われるか、
「その場の人たちへのサービス」として「わかりやすく説明」したことが、切り取られてどう使われるか(たいていの湿原は、もとい失言はそのパターン)、
痛い目に遭ったヒトは古来無数にいるというのに、懲りない人たちだ(某お金持ち副首相、ぜんぜん凝りない…)。
ヘルメットまで被らせて乗車を勧めた陸自側のトンマさ加減にため息。(石破氏? あれはしかたない)
「この人物が首相を長く続けてほしくない」と考える者が、上着にヘルメットまで被らせての乗車を勧める者なのだ。
そういうつもりではなかったろうに。(そういうつもりだった?)
「デュカキスと戦車事件」といえば、1988年大統領選挙(父ブッシュvs.デュカキス)時、デュカキス陣営の若手スタッフで先乗りチーム員(事前に現場に入って諸手配)として戦車工場入りしたベネット氏が、政治史上特筆される大失敗を振り返ってインタビューに答えている。
Dukakis and the Tank: The Making of a Political Disaster
↑
このインタビューは、政治家周りの人物(スタッフなど関係者)は必見だ。
(めったに必読とか必見とか★★★★★とか言わない南面堂が、あえて言う)
こゆこと!
Thatcher, Dukakis and Public Relations
ベネットのインタビューに戻る。
デュカキス候補の主張から見ても、戦車工場で戦車に乗るなどするべきではないと上申したが、ペーペーの自分の意見など却下された、と。
「かぶり物厳禁」は、クーリッジがインディアンの羽根飾りを被った昔からの鉄則なのに。
ブッシュ陣営の広報責任者は狂喜!
早速、PRビデオに仕立てて、例の傑作CMに。
最後も爆笑させてくれる。
じつは、「乗るんだったらこれを着てください」と提供された上っ張りが、まだ自分のもとにあるんです、と。
スミソニアン博物館に、「政治関係の象徴的物件なので寄付しましょうか?」と連絡したが、折り返し連絡がなかったもので、手元にあるんですわ…、ともw
GD社は、承知の上でデュカキスにあの恰好をさせたんではないかな?
もし、お花畑系知事に大統領選で当選されてしまうと、防衛産業としては打撃が甚大なのでね。
おぬしもワルよのう?
もしも、もしも、デュカキスが大統領になっていて、90年8月を迎えていたら、世界はどうなっていたか、だって?
うーーーーーむ。
(話、日本に戻る)
ネット系の催しであっても何であっても、陸自からお勧めされても、羽交い締めしてでも阻止するべき行為は阻止するように。
いまのトップが(戦車に乗せてサマになる)サッチャーなのか、(大災難になってしまう)デュカキスなのか、議論の余地はないだろ。
被り物を被らなければよいというものではない。
乗り物全般、このヒトは避けた方がいいんじゃね?
空自からお勧めされて?練習機だし、ということで?
まだまだ。
Asian Tensions and the Problem of History
PRはまた別か。