『消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶』
山口 由美【著】
新潮社 (2009/06/30 出版)
プレジデント9月14日号掲載 『消えた宿泊名簿』 - 成毛眞ブログ
"本書は歴史ノンフィクションではない。強いて分類するならばホテルノンフィクションだ。著者のホテルへの愛情こそがテーマなのかもしれない。"
ほほぉ、こじゃれた・・・。
南面堂は「午六山荘」に反応。
リゾートホテルが経営するゴルフ場の一角にあった山荘。
古い豪農の家を移築したもの。
まさに密談用だな。
戦後、国際興業に買収されてからもも密談に活用されたらしいことが、なんと国会議事録からわかる!
(「午六山荘」で検索したらこれが出て来るんだもん)
第077回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第22号
昭和五十一年八月十一日(水曜日)
○小巻敏雄君 それではこっちから言いますが、小佐野賢治、この人はそこから東京方面に向けて新幹線に乗ったわけであります。しかしながら、世田谷の自宅には帰っていないわけであります。そこから直接専用車のダッジという車に乗って、そして何人かと落ち合い、同行をして、自宅に対しては、いいようにこの専用車につけられておる無線電話で連絡をとりながら一路箱根に走っておる。
神奈川県の箱根の富士屋ホテルから六キロばかり離れたところにある仙石原のゴルフ場、ここに彼の別荘があるわけでありますが、午六山荘という別荘へ行っておるわけであります。しかも、それには同行者がついておる。趙重勲氏であります。趙重勲氏は翌日十三日に帰国するまでの間、十二日の夜は小佐野氏とともに間違いなく、わが党の調査では午六山荘に宿泊をしたわけであります。そこへ途中から合流をした人物があります。これはいまは逮捕されておる、このロッキードに関係のある非常に重要な人物である。名前も言えばそれは全日空の副社長の渡辺氏であります。さらにここに小佐野氏の末弟の政邦氏というのもともに一夜仙石原のこの午六山荘でもって非常に重要と思われる会談を行っておる。一体それで何が語られたのか。趙、渡辺、小佐野、こういう取り合わせばロッキードの暴露とともに直ちにハワイに走り、そして帰りにはソウルに立ち寄り、そこから伴って戻ってまで会談をする。こういうところで何が話されたのか、これが非常に重要なことであります。この問題について周辺を洗うなら、私は日本の検察、警察の手でこれらの事情が明らかにできないということはなかろうと思うわけであります。こういったふうな問題についていま私は一つの新しい事実を提示をしてお尋ねをするわけですが、どのようにされるおつもりか、ひとつお伺いをしたい。
-----------------------
ふむ。
ホテルの支配人は顧客の秘密を守ることが必須で、口が堅くないといかんな。
では、当局からの要請ということになった場合にどう対応するか、腕の見せ所?
「当局だったらお客さまの秘密をすぐに売ってよい」ということにはならないと思われる。
当局なんて(組織にもよるだろうが)担当者が変わればそれっきりかもしれないのに対して、上得意は何十年にも亙って代々というケースも少なくないだろうし。
当局といっても1種類に限られるわけではないだろうし。
当局A、当局B・・・などが競い合って動く事案だってあるだろうし、難しいところだろうな。
とはいえ、もし、「何か隠しているな」となれば、巧みに圧力をかけられたりもする?
老舗ホテルは、そのような場合の対応ノウハウなど、支配人秘伝として伝えられているのだろうか。
何十年も経って歴史になってしまえば、子孫が本を書くネタに使うのはOKなのだろう。
旅する作家 山口由美 Yumi Yamaguchi 公式サイト
山口 由美【著】
新潮社 (2009/06/30 出版)
プレジデント9月14日号掲載 『消えた宿泊名簿』 - 成毛眞ブログ
"本書は歴史ノンフィクションではない。強いて分類するならばホテルノンフィクションだ。著者のホテルへの愛情こそがテーマなのかもしれない。"
ほほぉ、こじゃれた・・・。
南面堂は「午六山荘」に反応。
リゾートホテルが経営するゴルフ場の一角にあった山荘。
古い豪農の家を移築したもの。
まさに密談用だな。
戦後、国際興業に買収されてからもも密談に活用されたらしいことが、なんと国会議事録からわかる!
(「午六山荘」で検索したらこれが出て来るんだもん)
第077回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第22号
昭和五十一年八月十一日(水曜日)
○小巻敏雄君 それではこっちから言いますが、小佐野賢治、この人はそこから東京方面に向けて新幹線に乗ったわけであります。しかしながら、世田谷の自宅には帰っていないわけであります。そこから直接専用車のダッジという車に乗って、そして何人かと落ち合い、同行をして、自宅に対しては、いいようにこの専用車につけられておる無線電話で連絡をとりながら一路箱根に走っておる。
神奈川県の箱根の富士屋ホテルから六キロばかり離れたところにある仙石原のゴルフ場、ここに彼の別荘があるわけでありますが、午六山荘という別荘へ行っておるわけであります。しかも、それには同行者がついておる。趙重勲氏であります。趙重勲氏は翌日十三日に帰国するまでの間、十二日の夜は小佐野氏とともに間違いなく、わが党の調査では午六山荘に宿泊をしたわけであります。そこへ途中から合流をした人物があります。これはいまは逮捕されておる、このロッキードに関係のある非常に重要な人物である。名前も言えばそれは全日空の副社長の渡辺氏であります。さらにここに小佐野氏の末弟の政邦氏というのもともに一夜仙石原のこの午六山荘でもって非常に重要と思われる会談を行っておる。一体それで何が語られたのか。趙、渡辺、小佐野、こういう取り合わせばロッキードの暴露とともに直ちにハワイに走り、そして帰りにはソウルに立ち寄り、そこから伴って戻ってまで会談をする。こういうところで何が話されたのか、これが非常に重要なことであります。この問題について周辺を洗うなら、私は日本の検察、警察の手でこれらの事情が明らかにできないということはなかろうと思うわけであります。こういったふうな問題についていま私は一つの新しい事実を提示をしてお尋ねをするわけですが、どのようにされるおつもりか、ひとつお伺いをしたい。
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ふむ。
ホテルの支配人は顧客の秘密を守ることが必須で、口が堅くないといかんな。
では、当局からの要請ということになった場合にどう対応するか、腕の見せ所?
「当局だったらお客さまの秘密をすぐに売ってよい」ということにはならないと思われる。
当局なんて(組織にもよるだろうが)担当者が変わればそれっきりかもしれないのに対して、上得意は何十年にも亙って代々というケースも少なくないだろうし。
当局といっても1種類に限られるわけではないだろうし。
当局A、当局B・・・などが競い合って動く事案だってあるだろうし、難しいところだろうな。
とはいえ、もし、「何か隠しているな」となれば、巧みに圧力をかけられたりもする?
老舗ホテルは、そのような場合の対応ノウハウなど、支配人秘伝として伝えられているのだろうか。
何十年も経って歴史になってしまえば、子孫が本を書くネタに使うのはOKなのだろう。
旅する作家 山口由美 Yumi Yamaguchi 公式サイト