晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

一酸化炭素

2012年02月22日 23時05分01秒 | 化合物のお話
一酸化炭素は、無色、無臭で有毒な可燃性の気体で、工業的には様々な種類の化合物の原料として有用です。

工業的な製法には、ナフサの水蒸気改質や、石油・石炭の部分酸化などがあります。

また身近な例としては、炭素や炭素化合物が不完全燃焼した場合に生じます。


いわゆる一酸化炭素中毒は、酸素分子(O2)と一酸化炭素分子(CO)の構造がよく似ていることに理由があります。

酸素の場合は、ヘモグロビンに結合したり離れたりすることができます(そのためヘモグロビンが酸素を身体中に運ぶことができます)が、

一酸化炭素がヘモグロビンに結合してしまうと、酸素の場合と違ってそれを離すことができないので、結果的にそのヘモグロビンは使い物にならなくなります。

そのため窒息してしまう、というわけです。

※構造の良く似た化合物が毒になるという一例といえます。


ガスや炭などの不完全燃焼によって一酸化炭素は簡単に発生してしまうので、火を使うときにはきちんと換気をするようにしてください。




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