晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

アマルガム

2012年04月26日 00時31分12秒 | 化学のお話
水銀の合金を特にアマルガムといいます。

水銀は、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、タングステン以外の金属と合金(アマルガム)をつくることができます。

※このため水銀用の容器には、一般的に鉄製あるいはポリエチレン製が用いられます。


アマルガムの用途としては、ナトリウム、アルミニウム、亜鉛とのアマルガムは還元剤として、また、鉛、スズ、ビスマスのアマルガムは鏡の反射面をつくるのに利用されます。


かつては金や銀を製錬する際に、その鉱石と水銀を作用させてアマルガムとした後、水銀を蒸発させる方法(アマルガム法)が行われていたこともありましたが、現在は別の方法に置き換えられています。


また、仏像などに金や銀のめっきを行う際に、昔はそのアマルガムを用いる方法が行われていました。

表面にアマルガムを塗った後に水銀を蒸発させることで、容易にめっきができたからです。

ただし、揮発した水銀のため健康に良くない作用が生じたのではないか、と容易に推測できます。


※水銀は毒性が強く、水銀の蒸気を長期間吸い続けることにより身体に障害が出ますので、注意が必要です。

そのため、水銀をこぼした場合(水銀温度計を誤って割ってしまったときなど)には、飛び散った水銀を早急にすべて回収するようにしてください。




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