晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

アイソトープ

2012年01月09日 23時21分43秒 | 化学のお話
アイソトープ(同位体)についてです。

 ・原子番号が同じで、質量数の異なる原子どうしを、互いに同位体である、といいます。

原子番号は陽子数と同じであり、質量数は陽子数と中性子数の合計なので、
→陽子数は同じで、中性子数が異なる原子どうしが同位体である、と言い換えられます。


具体例ですが、例えば炭素には、質量数が12、13、14の3種類の同位体があります。

 ・質量数12の炭素: 存在比98.9%(安定同位体)
 ・質量数13の炭素: 存在比1.1%(安定同位体)
 ・質量数14の炭素: ごく微量(放射性同位体)

ここで放射性同位体(ラジオアイソトープ)というのは、放射能(簡単に言うと放射線を出す性質)をもつ同位体のことです。

※放射能というと、昨今の状況から、すごく暗いイメージにつながってしまいますが、医学・生物学や工学分野でも利用されていますので、幅広く知っておくことは重要かな、と個人的には思います。


なお、質量数14の炭素については、考古学で年代測定に使われることが多いので、古代史などに興味のある人はこの年代測定法の原理を知っておいても損はないかもしれません。
※これについては、できれば次回以降で書いてみたいと思います。




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