Casa de Celia

iHasta la victoria siempre!

もしもし、大統領【前編】

2007-03-25 | Latinos(ら米)

2007年2月27日
ラジオ番組「もしもし、大統領」【ベネズエラ カラカス】

元気になって力が出てきた、勉強の時間が増えている
-32分間、二人の革命指導者はさまざまなテーマで話し合った-

チャベス:はい、どなた様ですか?
フィデル:もしもし。
チャベス:もしもし。
フィデル:お元気でしょうか?
チャベス:えー!フィデル!びっくりした!(フィデル、フィデルの叫びと拍手)
フィデル:キューバで「もしもし、大統領」で君の声を聞いているところだ。数分前に君が扱ったデータもみんな、聞いている。国内総生産の成長についての議論も、失業が減った話題も面白いと思う。みんなよかった。
チャベス:ハウアーユー、フィデル?
フィデル:ベリーウェル。
チャベス:声が聞けて、みんな、どんなにうれしいか。元気でよかった。
フィデル:おかげさまで。
チャベス:君に抱擁するよ。本当にみんな驚いている。ついさっきまで、だいだいいつものことだけど、君のことをうわさしていた。
フィデル:番組は終わったと思うけど。
チャベス:今、番組は毎日さ。
フィデル:いや、気を使ってくれなくてもいい。私の方は仕事が結構きついから(笑)。とりわけ、勉強している。でも、君はいつも本を手放さないね。寝るのは何時?
チャベス:そうだな、明け方ちょこっと。
フィデル:ちょこっと?
チャベス:寝るのは少し。勉強はたくさん。革命家はみんなそうする。任務の一つだから。ここじゃ、みんな君に見習っている。
フィデル:そうか、読む時間は多いんだ。君は何でもよく覚えている。記憶力がいい。すごい才能だよ。数字くらいはたまに忘れるか(笑)。
チャベス:まあ、数字は忘れることもある。それほどじゃないけど。
フィデル:でも一つももれないように全部に印をつけているじゃないか。会計係にさせるわけにはいかないけれど。
チャベス:エタノールを100万バレル生産するのに何ヘクタールのトウモロコシ畑が必要か、知ってる?
フィデル:エタノール?この前、君が2000万ヘクタールと言ってたけど、そのくらいじゃなかったか?え?(笑)でももう一度、教えてくれ。
チャベス:2000万ヘクタール。記憶力の才能は君のほうだよ。
フィデル:あー2000万ヘクタール。やっぱり、食物を燃料の生産にするという考えは悲劇的だ。劇的だよ。食品価格がどうなるかだれも保証できないし。たとえば大豆が燃料になった場合、世界的に不足したら、タマゴ、ミルク、肉の生産はどうなるか。今も悲劇は多いけど、そのうちでも、これはたいへんな悲劇だ。 
 君が人類救済の旗を掲げてくれることはうれしいことだよ。それはきついことだからね。人類を救う闘争だから。新たな問題も出るし困難な問題もある。君は説教者みたいだよ、本当に。偉大な説教者、大義の人、人類の生存の守護者になっている。祝福するよ。
 君は「モラルと光計画」に取り組んで、今、教育問題で闘っている。人々が理解できるように闘っている。この問題については大量に細かなことがある。私は毎日読んで、調べて、よくフォローしている。戦争の危機、気候の危機、さっき君が言ったけど食料の危機、数十億単位の人が空腹状態、これが現実だ。歴史上初めて、こうした問題について考える複数の政府が成立している。そういう体制になっている政府、実行する高邁な意思を備えた政府だ。君はその数少ない一つの例だ。
 最近、読んだ記事だけど、オーストラリアが世界最初のエネルギー革命の国だと宣言して、2-3年であるプロジェクトを実現するらしい。笑えないか?だってベネズエラでは2ヶ月で3400万個の電球、たくさんの利点を持った電球を準備して、4ヶ月ですべての家庭に配給する当初目標を達成するわけだから。つまり、もうエネルギー革命をやった国はある、ベネズエラじゃないか。それでもオーストラリアが最初だと言っている人がいる。ただ一国だけではない。欧州でも、どこでも、エネルギー問題で心配していない国はない。
 長く話しすぎてしまった。謝るよ。君の番組の半分を取ってしまっているかもしれない。
チャベス:いいや、長くてもかまわない。今、時間は7時49分。さっき、君のこと思い出していたと言ったけど、それは今日が2月27日だからなんだ。18年前のことだ。メディアはカラカソ事件(1989年2月27日、ベネズエラ全土で起きた大暴動-訳者)の意味の一つはあの時、カストロがベネズエラに来ていた、そして200人の扇動者を置いていった、と言っていた。つまり、その後に燎原の火をつけることになった人々を残していったと言っていた。それで今日は対外債務、黒い金曜日、国の強奪、資本逃避、民営化、ひどい不況を伴ったインフレ、失業、中流階級にまで浸透した社会崩壊などのテーマで話して、分析していたところだった。
 数分前、たとえばアインシュタインなど、読み上げをやっていた。君が聞いていたかどうか知らないけど、アインシュタインは何のために社会主義かと考察して、こう言っている。資本主義がもたらすものは混乱だからと結論付けている。
 フィデル、だからカラカソについて話していて、君のことを思い出していた。あの時、自分は遠いところから君を見ていた。近づいて行ってあいさつしたいと思っていた。もちろん、そんなことはできなかったけど。でもあの時、すでにベネズエラの革命運動は動いていた。
 今、世界に向って「もしもし大統領」の番組を通じて君の声を聞きながら対話して、あの日ベネズエラ人民は新自由主義に反対して立ち上がったと言える。何という大きな光栄だろう。
 フィデル、カラカソはね、知っていると思うけれど巨大な打撃力をもって新自由主義政策に反対した最初の世界レベルの解答だった。あの時、もうソ連邦は陥落していた。ベルリンの壁は陥落していた。世界は歴史の終焉、ただ一つの思想の時代が到来したと言い始めていた。
 このカラカソを引き継いで2月4日が生まれた。君はよくわかっていると思う。これがなければ、次はなかった。理解されていなかったのかもしれない。その後、この道、ベネズエラの革命の道へ連なった。その時、キューバはいつも一緒だった。過去、現在、未来、いつも一緒だ。君が先頭のキューバだ。何て感謝したらいいかわからない。キューバがなかったら、今のエネルギー革命は不可能だった。
 さて、もどって、君との話を続ける。今日は第7回ジョイントベンチャー委員会の高官会議がハバナで開かれている。知っているはずだけど、今手元にある結論はすごいものだ、ALBAと二国間関係が前進している。
 君に伝わっているかな。君にも、みんなにも知らせなければならないので話す。 昨日、ラファエル・ラミレス、うちのエネルギー・石油大臣を承認してベトナムとのジョイントベンチャーの企業体を認めた。今日ハバナの会議でそれを提案するよう言った。これは可能だ。キューバ・ベトナム・ベネズエラの合弁企業を設立する。エネルギー革命を拡大継続するために電球工場を作る。ベネズエラに置いてもいいし、キューバでもいいし、両方にあってもいい。節約型電球やその他、エネルギー革命を深化させるのに必要な要素を取り入れた製品を作る。太陽エネルギーのパネルとか、風力発電システムでもいい。そんな工場が全部ここにあってほしい。テクノロジーをもってこよう、フィデル、君の意見は?
フィデル:どれも、すばらしいと思う。3日前ほどだけれど、フベントゥ島(=青年の島)で風力発電パークの開所式があった。まだ小規模で275キロワットの風力発電施設だけれど島での試験用には充分だ。本島東部の方では重要なゾーンがある。そこは最小投資額で発電できる風力発電パーク(複数)設置ため、測量を行っている。
 ベネズエラはハリケーンの通り道でないから有利だ。キューバにはいつもハリケーンが来る。防止策を取らなければならない。いろいろタイプはある。時々クレーンを使う、X字の羽をはずす、何とか解決策を捜す。太陽エネルギーがある。カラカスの場合、太陽エネルギーではすごいテクノロジーで、もう相当利用している。高い投資額でも利用価値はある。後に国内で製造されるようになれば、はるかに経済的になる。
 ベネズエラは今、利用可能な安いエネルギー、つまり節約したエネルギーを使ってステンレス鋼工場を作る予定がある。
 ベネズエラは面積が約100万平方キロメートル、それを利用できる。キューバはクルミの殻くらいだ。それがメキシコ湾流に運ばれて、君の北の友人たちのすぐそばにある。
チャベス:アウアフレンズ。(=われわれの友人-訳者)
フィデル:君は私が英語を知っていると思って、言っているのか。英語を知っていたのは一時期だ。チャベス:英語忘れた?フィデル:忘れさせられたというトラウマが残っている。だから、君みたいな記憶力、統合力はないよ。君は音感があって、どんな歌でも覚えてしまう能力がある。番組の中で君が節をつけて歌う歌を全部覚えられるようにと、君がパーティー通いをしていたとは信じられないから。うらやましいよ。
チャベス:まさか、君ほどじゃない。君ほどにパーティーに行ったことはないし、君ほどに歌ってもない。
フィデル:そんなことはない。幾分かは君の考え方の意味に賛成するけれど、君は物ごとを正確にしゃべる。見ていると君は正確な言葉を探し、繰り返し、また探している。
 最後はついに西半球の偉大な作家の中に仲間入りするんじゃないか。愚痴を言わないように。作家はつねにそのたびごとに大きな力を持つものだから。


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