Casa de Celia

iHasta la victoria siempre!

Otro mundo es posible

2004-11-15 | Diario(にっき)

 2004年11月14日、東京の日本教育会館で開かれた、「キューバ友好フォーラム 革命45周年・国交樹立75周年/有機農業・医療・教育で世界のトップをゆくカリブの奇跡キューバ」のレポート。

●オルランド・キューバ大使より「キューバの現状」についてのお話

(celiaのつぶやき)
 そうそう。11月15日からキューバではドル凍結なんですよね~。
 観光客は今まで米ドルでお買い物をしていたのが、これからは兌換ペソに換金しなきゃいけない。面倒ではあるが、今まで他国の通貨をそのまま二重通貨として使っていた方がヘンと言えばヘン。
 でも、どの通貨を使うのかは独立国家の裁量によるものという大使のお話は肯ける。そりゃそうだ。ちなみに、私が中国に行ったとき、「円」が使えたもん。「痩せる石鹸3つでセンエン!」(大量に買ったがぜんぜん痩せなかった!)。
 しかし、アメリカは、キューバからのドルをドルとして扱ったという至極当然な「過度」により、スイスの銀行に4500億ドルだったかな?つまりベラボーな賠償を請求したという。
 キューバ側も、こりゃイカン!てなことで、今回、ドル凍結に踏み切ったというわけ。
 思えば、アメリカVSキューバというのは、まさにこの繰り返しでありまして。
 アメリカの経済封鎖→米国系企業の国有化
 砂糖輸出割当廃止→製糖所の国有化及び、輸出先をソ連に方向転換・・・
 というように、アメリカの嫌がらせに対抗する措置としてキューバがますます「Venceremos(我々は打ち勝つ!)」状態になっていった歴史を見事に繰り返しているわけです。変わらんなぁ、アメリカの傲慢は。
 
●トークセッション
 吉田太郎氏(「200万都市が有機農業で自給できるわけ」など著書多数)
 伊藤千尋氏(朝日新聞記者)
 加藤登紀子さん(歌手)

(celiaのつぶやき)
 それぞれ、心に残るお話でした。
 タイトルの、「Otro mundo es posible」は、吉田太郎氏の受け売りで、日本語にすると「もう一つの世界は可能だ!」ってこと。
 今、ラテンアメリカでは左派政権が続々と誕生している。
 ブラジルのルラ政権・ベネズエラのチャベス政権・チリのラゴス政権・アルゼンチンのキルチネル政権、そしてウルグアイにおいても、つい最近行われた大統領選で170年ぶりに保守二大政党をうち破ったバスケス氏が来年3月から政権を握る・・・などなど。
 左派と言っても「社会主義まんせー」っていうわけでもなく、言っちゃー今どき右も左もないわけで、端的に言えば「みんなで幸せになろうよ!」というスタンスを持った勢力が勝利を収めているという。
 ちなみに、ベネズエラのチャベス大統領は自らのスタンスを「ボリバル主義」(ボリバルは、植民地時代のラ米において独立戦争を闘い、ベネズエラとボリビアを解放した英雄)と言っているが、キューバのカストロ議長曰く「それをキューバでは社会主義と呼んでいる」。つまり、社会主義と呼ぼうがボリバル主義と呼ぼうが他にもいろいろあるが、そんなことはどうでもいい。貧しい人をなくして、みんなで幸せになろうよ、という極めてラテン的(多少アバウト)な発想に基づいている。
 こうした動きと、ラテンアメリカが最初にグローバリズムに徹底して「荒らされ切った」大陸であることを考え併せるとどうだろう?
 どんなにグローバリズムの波に揉まれても、人が、人として生まれ、人として生き、相応の幸せを求めることを決して放棄しない、そんな「人民」の底力が見えないだろうか。
 ラテンアメリカから未来を見ると、何だか明るい・・・そんな気がしてくるのだ。

 もちろん、こうした国のあり方を真っ先に提言・体現し、今も示し続けているキューバの存在を抜きには語れないだろう。
 まだまだキューバの困難は続く様相だが、キューバのない世界などあり得ない!そう思う以上、微力ながら、支援していきたいと思うのであります。

 最後に、加藤登紀子さんのお話の中で印象に残ったことを紹介したい。
 彼女は、キューバで、子どもに「将来の夢は何ですか?」と聞いたそうだ。
 すると、ちょっと考えて、こういったという。
 「ここでずっと、こうして暮らしてゆきたい」・・・
 そんな風に答える子どもを育んでいるキューバの社会的な環境とは。
 推して知るべし、ではないだろうか。


最新の画像もっと見る