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ヴェルシリア司教 カラヴァリオ神父16  カルヴァリオ神父の召命

2018-08-14 04:11:31 | ヴェルシリア司教 カラヴァリオ神父
『愛と潔白の殉教者 ヴェルシリア司教 カラヴァリオ神父』企画:デルコル神父 文:江藤きみえ 16

「カリストくん、きみは何を祈るの?」

「ぼく、イエズスさまにお願いしてるんです。聖アロイジオのように清くして、りっぱな神父さまにしてくださいって」

「ふうふうむ!」院長さまは、感心してしまいました。そして、かれを志願者として、ヴァルドッコのサレジオ会中学校に送ることにしました。それにしても、あまりにも貧乏な家族だったので、院長さまが、かれの費用をすべて引き受けることにしました。

 カラヴァリオは、1919年に修道誓願をたてると、勉強にはげむかたわら、子どもたちに教理を教えていました。ヴェルシリア司教に出会ったのは、この時期です。

 かれの夢が実現したのは、それから2年後でした。汽車で旅立つカラヴァリオをホームに見送る母は、涙をおさえることができません。

「おかあさん、泣かないで、ぼくの心は、いつもおかあさんの側にいるじゃありませんか?ぼく、きっとりっぱに使徒職をはたしてきまずから・・・」

 そういうと、かれは、そっと十字のしるしをして母を祝福しました。おかあさんの涙にかすむ目に、息子の姿はしだいに小さくなり、白いはんかちだけが、小さな点のようにみえています。

 一行が、マカオに上陸したのは、1924年11月11日。数年まえに来ていたもとの目上のブラガ神父によって、大歓迎会が行なわれました。カルヴァリオ神父は、仲間を代表していいました、

「わたしたちは、人々の霊魂を導くためには、いかなるぎせいも、たとえ、それが血のぎせいであっても覚悟しています」と。

 まず上海のサレジオ学校におくられ、中国語の勉強をしなければなりません。外国語のタレントに恵まれていたかれは、おどろくばかりの進歩をとげ、1か月後は、早くも中国語で最初の教理レッスンをしました。祈りの協力を願い、母によく便りをしていたかれは、この喜びを次のように書きました、「おかあさん、あなたのお手紙に答えたいと思って今まで待っていました。それは、他でもありません。慰めになるニュースで、喜んでいただきたかったからです。


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