「天狗の中国四方山話」

~中国に関する耳寄りな話~

No.144 ★ 中国で空前の「漢服」ブーム、非日常感を楽しむ人急増

2024年03月04日 | 日記

36Kr Japan

202433

中国山東省菏沢(かたく)市の曹県は、漢民族の伝統衣装「漢服」の生産地として知られる。国内シェアは約4割で、昨年の売上高は70億元(1元=約21円)を超えた。電子商取引(EC)サイト「拼多多(Pinduoduo)」によると、漢服の売上高上位2千店のうち1200店を同県の店舗が占める。
 
中国では今年の春節(旧正月)期間に漢服を着て古い街並みを散策したり、廟会(びょうえ、縁日)を回って「非日常感」を楽しむ人が多かった。県内で漢服のネット通販を手がける「有愛雲倉漢服基地」の担当者、李字雷氏は「人気が高かったのは正月用の『拝年服』とひだ付きのスカート『馬面裙』。友人や親戚を訪ねる際の手土産に選ぶ人が多かった。国内だけでなく、海外在住の華人からも大量の注文があった」と語った。
 
県電子商務サービスセンターの張竜飛主任によると、県内では漢服の産業チェーンが確立され、EC販売も普及している。「国潮」と呼ばれる、中国の文化要素を取り入れた国産ブランドの流行を受け、各メーカーが市場ニーズに合わせた新商品の開発に力を入れ、人気の加速に寄与している。
 
曹県の漢服産業は10年余りにわたり、急速に発展してきた。製版から生地、裁断、プリント、縫製、仕上げまで各工程を担う工場が周辺5キロ以内に集積し、漢服産業の「爆発的な成長」を縁の下で支えている。

(新華社済南)

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No.143 ★ 中国全人代が5日開幕 達成難度が上がる経済成長目標 景気回復への道筋が焦点

2024年03月04日 | 日記

産経新聞

2024年3月3日

【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)が5日に北京で開幕する。中国では「ゼロコロナ」政策が終了してから1年以上が過ぎたが、不動産不況の長期化により景気低迷が続いている。経済回復に向けた道筋を打ち出すことができるか国内外で注目される。

3日昼、北京中心部では通常より多くの警官ら治安要員が配置されていた。全人代開幕を控えて警備が強化されている。今年は新型コロナウイルス禍の影響が完全になくなったことから、5年ぶりに国外からの記者の全人代取材も可能となった。

開幕日の5日には、昨年就任した李強(り・きょう)首相が初となる政府活動報告の読み上げに臨み、この中で2024年の実質経済成長率目標を公表する。昨年の成長率は5・2%増で、目標の「5%前後」をクリアした。今年の目標は昨年と同じ「5%前後」という見方が市場関係者の間で根強い。

達成の難度はゼロコロナ政策終了による反動増という特殊要因があった昨年よりも上がる。不況が続く不動産業はGDPの2〜3割を占めるとされるため景気への影響が大きく、ゼロコロナの後遺症もあり消費が振るわない状態が続く。国際通貨基金(IMF)は中国の24年成長率を4・6%と見込む。

実質的にハードルが高くなった目標達成に向け、政府活動報告で景気対策が打ち出される見通し。ただ、昨秋の開催が予想されていた中国共産党の重要会議、第20期中央委員会第3回総会(3中総会)がいまだに開かれておらず、抜本的な経済方針の転換は打ち出されないとみられる。

また、台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)氏が5月に就任するのを前に、政府活動報告で台湾側へのメッセージを発することが見込まれる。全人代で審議する24年予算案に盛り込む国防費についても、伸び率拡大がどこまで続くかも注視される。

全国人民代表大会(全人代)

中国の立法機関で、各省や自治区、直轄市、人民解放軍などからなる約3千人の代表で構成する。毎年1回、全体会議を開く。法律制定のほか、国家予算の承認、国家主席の選出などを行う。憲法では最高の国家権力機関と規定されているが、実際は中国共産党の指導下にある。

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