~南知多キャリア・ビレッジ通信~

愛知県知多半島の南端、南知多町。若者の就労支援と南知多の活性化をコラボしていきます。合宿型若者自立プログラムやってます!

13年の無業状態に終止符

2007-05-21 23:36:00 | 若者自立塾
7期生の早い時期での入塾者2名が本日、卒塾を迎えました。
2人ともこの塾での経験が次へとつながるものでした。

塾で33歳の誕生日を迎えたA君は、高校卒業後、製版会社で2年2ヶ月、
正社員として勤務していたのですが、連日の深夜残業の末、
体調を崩し退職。その後面接に数ヶ所赴いたものの、元来、
おとなしい性格のため、なかなか面接を突破できず、
自信を失い活動を停止させてしまっていたのですが、
2月のある日、塾の説明会にご両親とともにやってきたのです。
そこで、意を決し、入塾となりました。

農場での労働体験に出かけ、初日の感想が「すがすがしい気分です。」
という言葉だったのを今でも鮮明に覚えています。

こつこつとがんばるタイプの彼は、この労働体験により、
働く自信を徐々に取り戻し、ついに、「自宅を離れ、一人暮らしを
しながら働きたい。」という欲を持つまでに至りました。

しかしながら、彼の経歴と穏やか過ぎる性格は、正社員採用という流れに
こだわってしまうと、その欲を達成するには大きな壁でした。

そんな中、足しげく塾に顔を出して下さる派遣会社の方に、
仕事の紹介を受け、夜勤のある仕事ですが、考えた末に
その仕事でがんばることにしたのです。

本日、最終的な就労開始日や、勤務先近くのアパートの決定など、
全てが整い、来週の月曜日からいよいよ働くことが決定しました。
悶々と過ごした13年間に、終止符が打たれた瞬間でした。

13年という期間、どんな思いで毎日を過ごしてきたのか、
それは、経験者でなければ分からない、静かな格闘だったのでは、、、。

彼の中には今、今までの状態から抜け出せるという安堵感と、
新たなる挑戦への不安とが入り混じった状態があります。

これで安心、という風には私も考えておりません。
彼への最後の言葉は、「抱え込むなよ。悩んだらいつでも
顔見せにおいで。」としました。
塾での3ヶ月が、彼の精神的支えとなることを祈っています。




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