蓬莱橋までサイクリング

ギネスブックにも載っている世界一長い木造の橋、大井川にかかる「蓬莱橋」が大雨により一部決壊して通行止めとなっていましたが、先ごろ復旧したと聞きました。
「行ってみようか」という事になり、友人と久しぶりのサイクリングです。

花粉症なので、郊外のサイクリングはなるべく敬遠していましたが、今日は張り切って出かけました。

街の中心部から出発し、宇津ノ谷トンネルを抜けて岡部から焼津港に向かい、小川港横の石津浜公園から大井川港までの堤防の上の遊歩道を走ります。大井川河口の野鳥園をみて、大井川河川敷のマラソンロードを蓬莱橋まで走るのが今日のコースです。


市街地を抜けて「道の駅宇津ノ谷峠」で一休みです。するとそこに自転車にたくさんの荷物を積んだ一人の外国人が休憩していました。

「どちらから来たんですか？」

彼「フランスです」

「へぇ～　何処までいくんですか？」

彼「成田について、そこから自転車で、東京、横浜、そしてここまで来て、これから京都、そして姫路城は是非行ってみたいと思っています・・ところで、ここ何ていうんですか？」

「静岡市ですよ」

彼「・・・・」（彼の知らない町だったようだ）

「日本の印象はどうですか、とくに道路はどう思いますか？」

彼「すばらしいですよ。富士山はすばらしかった。道もきれいだしね、走りやすいよ」（どうも外交辞令のようです）

友人が「あなたの自転車の（パーツ）はシマノですね？」

彼「シマノ（日本製）はいいですね、しかしタイヤはシュワルベのマラソンだよ、これは最高だ」（彼の自転車はＭＴＢでした）

というので、すかさず「私のタイヤはミシュランなんですよ」

彼「うん、ミシュランもいいタイヤだね」（ちょっと誇らしげでした）

「ほとんど野宿なの？」

彼「テントを持っているからね、でも昨日は自動車の音がうるさくてぜんぜんねむれなかったよ」

しばらく話をして別れました。

「気をつけて旅を楽しんでくださいね！」

彼「ありがとう」

私はフランス語はしゃべれず、彼も日本語はダメ。お互いに片言の英語でしたが、バイカーはどんな時も、どんな人とでも直ぐ親しくなれるのがいいですね、これもサイクリングの楽しみの一つです。


トンネルを抜け岡部宿の「大旅籠、柏屋」の前を通り、焼津市内へ。港近くの「アクアスやいづ」に寄り、一休みします。

　


小川港の脇で。この先の堤防の上を走ります。


堤防の上の道はとても走りやすい遊歩道です。ウォーキングや散歩する人たちもまばらで、風も無く潮の香りが疲れを癒します。途中、元気に走るお年寄り（・・私たちより・・）に会いました。なんと、７１歳とのこと。毎日３～４０ｋｍくらい走っているそうです。クロスバイクに乗っていましたが、「今度ロードバイクに乗りたいとおもっているんだよ」なんとも元気で、恐れ入りました。（負けちゃ～いられね～ぞ！）




渡り鳥も、とうに飛び立って静かな野鳥園。鳥見の展望台の前で。



大井川では河口の野鳥園に寄ります。もうこの時季には、渡り鳥はみんな飛び立った後で、静かになった水辺には海鵜の群れだけが、遠くにみえました。




河川敷にあるアンツーカーのマラソンロード。ここを走るととても爽快な気分です。


河口を少し上ると河川敷にアンツーカーのマラソンロードがあります。ここから十数キロ、ノンストップで蓬莱橋まで走ります。河川敷にはサッカー場、野球場、ゲートボール場など何面も整備されていて、とても素晴らしい環境です。

ここでは市民マラソンやスポーツ大会などが開催されるようですが、大会がない時には、こうして自転車も走れるようです。




蓬莱橋の下からの眺め。とても趣があります。



やっと蓬莱橋の下に着きました。途中遊びながら来ましたので、４時間近く掛かりました。もうお腹はぺこぺこです。橋の袂にある蕎麦屋で、「韃靼蕎麦」を食べて腹ごしらえです。韃靼蕎麦はルチン、ポリフェノール、カルシウム、鉄分などが多く含まれていて・・・なんだかよく分かりませんが、カラダによさそうなので、・・はい。




慣れないとちょっと怖いけれど、ここも実に爽快です。



橋は綺麗に修復されていました。映画やＴＶのロケにも度々利用される橋です。昔、蓬莱橋と言えば「あぁ、賃取り橋ね」という返事が返ってきたほど。現在でも有料です。渡橋料金はこの橋の維持費に当てられるようです。


帰りは国道を走ります。帰りの時間は、1時間半程で静岡に着きました。
久し振りに心地よい疲れでした。



◆今日の走行距離（概算）◆

駿府公園　→　（１２ｋｍ）　→　道の駅宇津ノ谷峠　→　（１３．５ｋｍ）　　→　小川港　→
　
　（８．５ｋｍ）　→　大井川港東　→　（３ｋｍ）　→大井川河口野鳥園　→　（１３ｋｍ）　→　蓬莱橋　　　　　

　＝片道約５０ｋｍ＝　　※帰りの道程は２０ｋｍは近くなると思います。