チャリポタ DAITAI WEEKLY

健康の為はじめた自転車が高じて、街や郊外を探訪するようになると、普段は見えていなかった景色が見えてきた。

坤櫓(ひつじさるやぐら)

2014年11月26日 | Weblog

11月の「大道芸ワールドカップ」が終わると静岡も秋が深まります。そろそろ冬も近づいて来ています。

先日、駿府城公園に新しく完成復元された坤櫓(ひつじさるやぐら)の見学に行ってきました。

 

その前に11月初めに行われた「大道芸W.C」の様子を少々。

相変わらずの人出でした。今年は開催期間の後半は天候に恵めれて多くの見物人で賑わいました。 

 

 

 

 

 

見物人が多すぎて近づけません。遠くから見物できるのはここぐらいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

相変わらずハラハラ、ドキドキの演技です。最近は仕掛けがどんどん大掛かりになってきているようですが、それでも街の中では昔ながらの大道芸人がいろいろなパフォーマンスで、見物人を楽しませていました。 

 

  ◇ ◇ ◇ ◇ 

 

 

「坤櫓」にやってきました。ここは、既に復元されている「巽櫓」の反対側の石垣の一角に復元されています。巽櫓がお城の辰巳(南東)の方角にあるように、坤櫓はお城の未申(南西)の方角にあります。

 

 

 

 

江戸時代、安政の大地震で崩壊したままになっていたものを復元したもので、復元とは言っても駿府城は天守閣もそうですが「指図」(設計図)が残っていません。その為、同時代の他の地方に残されている城の櫓を参考に復元されたようです。

 

 家康?の鎧(レプリカ)の後ろから顔をだして、ハイッポーズ!

 

 

 この櫓は二階三階に登る階段がつくられていませんので、天井の一部が開かれていて、中の様子が見えるようになっています。

 

 日本建築の特徴は釘を使わないことですが、ここの廊下の床板には「和釘」が使われていました。

 

先日、名古屋城に復元された「本丸御殿」の一部が完成したと言うことで見てきました。それは豪華な建物で、襖絵(複製)なんかもすばらしい物でした(勿論本物も実存しています)。4年後くらい先には全てが復元されるようで、完成すればさぞかし立派なものになるだろうと想像しました。

 

 p.s.

坤櫓は静岡在住で70歳以上のかたは無料で見学できますよ。

 


花菖蒲

2014年06月09日 | Weblog

近くの市営浄化センターの花菖蒲が見ごろと聞いたので行ってみました。

此処では浄化した水を溜めた池があって、周りに花菖蒲やタチアオイ(静岡市の花)などがが植えられています。この時季が見ごろ、毎年鑑賞会が開かれています。








お客さんもずいぶん集まっています。みなさん本当にいろいろな情報に詳しいと感心します。


















タチアオイもいろいろな種類があるんですね。















黒い色の花は初めて見ました。今年の新色だそうです。








昨年は土に連作障害がでたということで、土を入れ替え池の周りを整備したので、花が咲くのか心配していたそうですが、見事に咲きました。

帰りにはタチアオイの種と、花菖蒲の苗をいただいて帰りました。花菖蒲って水の中で育つんですよね、家には鉢が無いんで、HCでさっそく水を張る鉢を買わなくっちゃ。

 

 


メリー クリ・・・クリ・・・キュリ・・・??

2013年11月22日 | Weblog
秋も深まって、寒さを感じる今日この頃です。今年もあと1ヶ月とちょっと・・・はやいものですね。

用事があって「おまち」の方へおでがげです。すっかり暗くなった繁華街を歩いていたら・・・「おぉ、今年ももうそんな季節になったんだ!」そうです、青葉公園にクリスマスのイルミネーションが点きました。







ついでにちょっと見ていこう!


今年はどんな飾り付けになっているかな?











いつものように大きなツリーが幾つか立っています。震災以来ちょっと地味になったようですが、通りがかりのたくさんの人がイルミネーションを楽しんでいます。









今年、世界遺産に登録された「富士山」にちなんで大きな飾りがあります。
街路樹の1本1本が色とりどりの電球に飾られ、そこに幾筋もの流れ星が走ります。

下にはクリスマスを祝う幾つもの看板が・・・

「メリー クリ・・ クリ・・ キュリ・・???」







たしか・・ Merry Christmas! だったような・・「クリスマスおめでとう!」・・は・・

どうみても・・ Merry Churistmas ・・ です。

ここにある何十もの看板がみんな・・・ (^_^;)


なんかみっともないような、はずかしいような・・・

静岡の子供の学力が落ちた・・と騒いでいるようだけれど、こんなところに原因があるのかも・・ 笑


でもいいんですよ、日本人なんだから、よその国の言葉なんか間違ったって!日本語を間違えなければ・・・!


(斯くいう私は、日本語をよく間違える日本人です。 m(_ _)m )








   







小さい秋みつけ・・・た

2013年10月20日 | Weblog
朝晩やっと涼しくなりました。いよいよ本格的な秋が訪れます。台風が大島に甚大な被害をもたらしました。いまだ行方不明の方々が心配です。

夏中暑さを避けて走りを控えていたポタリングも久しぶりに再開しました。今日は小さい秋を見つけにでかけます。
ポタリング用の自転車はベランダに置いています。普通の雨なら大丈夫ですが、先日の台風でずぶ濡れになって、チェーンもスプロケットも変速機も錆だらけ!
「ン? 錆付いてギアチェンジが出来ない!・・・」急いで引き返して錆落としのスプレーをかけます。 ギアを整備して再出発します。







夏草の生い茂る川面には何やら赤いものがいっぱい、まるでアンツーカーのようです。水草の一種でしょうか。「これも紅葉?・・・」







この辺りには「セイタカアワダチソウ」がいっぱい生えています。これは外来植物で繁殖力が旺盛で、自分以外の種を駆逐してしまう恐ろしいやつです。
日本の在来種である「ススキ」と同じ所に生えるそうで、全国的にススキが減っているらしいですね。






ここなんかススキが居場所をすっかり占領されて、歩道のアスファルトの隅に追いやられ、しょんぼりと1株だけ生えています。

「でもススキ君大丈夫ですよ!」
セイタカアワダチソウはあまり繁殖し過ぎると栄養が取れなくなって自滅するそうで、最近また在来のススキが少しずつ増えつつあるそうです。野ねずみなんかが増えすぎると集団自殺するなんて話も聞いた事があります。(本当か嘘か知りませんが)

凄いですね、自然の力っていうのか! 種の生存のために絶妙なバランスをとっているんですね。

そのバランスを壊そうとしているのが人間という種族だけらしいですね。
1人でも死なせてはなるものかと、「あなたの100円で10人の命が救われます・・」とかなんとか言ってますもんね。今世界人口は70億余り、2100年には100億を超えると予想されています。

そこで天の神様がそのバランスを取るために昔からこの種族に与えたのが「戦争」と「疫病」だって誰かが言ってたかな。でもそれも科学の発展でなんとかしようと・・・。
「宇宙船地球号」を破壊するのはいったいどの種なんでしょうか?

「あ~!小さい秋みつけに出かけたのにセイタカアワダチソウの話からいつのまにか愚痴が・・・あ~やだやだ!」






「小さい秋みっけ!」

なにか、ものさびしさを感じさせる廃屋?の前に柿の木が1本。赤く熟れるのを待っている。まさに”小さな秋”です。

昔の唱歌に「埴生の宿」とか「故郷の廃家」などありましたね。侘しくも懐かしい歌です。埴生の宿とは昔の土と茅などで造られたみすぼらしい家という意味のようですが。

そういえば、以前「われは海の子」という文部省唱歌が小学校の音楽の本から外されたということを聞いた事がありました。(今は復活したのでしょうか)
その理由が、歌詞が子供には難解すぎるとか、歌詞の中に「♪・・煙たなびく苫屋こそ・・♪」ってありますよね、その苫屋(苫ぶきの粗末な家の意)が差別用語につながるとか、つながらないとか・・ 文部省の役人、特に”有識者”といわれる人達ってなに考えているんでしょうねぇ。

「やだやだやだ!きょうはなにか愚痴が多いようで・・・」
歳を取るほどに何事にも愚痴が多くなったり怒りっぽくなったりするそうですね。先日新幹線の切符を買うために緑の窓口に並んで待っていたら、突然後ろから「早くしろよ、遅せえな、こっちは急いでんだよ!」と窓口の女性に怒鳴っています。定年後の年金生活者のようでどう見ても忙しい人には見えません。隣で奥さんらしい人が恥ずかしそうに袖口を引っ張っていました。「急ぐんだったらもう5分早く来ればよいのに・・」と思いますよね。

私もどうやら「爺さんモード」に突入したのかな・・・ (笑)気をつけないと。

天気は良いし風も爽やかです。気持ちを切り替えてさらに小さな秋を探すポタリングに!










公園の桜も紅葉が始まっています。綺麗に色づくのはもう少し先になりそうです。
さるすべりが実をつけて、色づき始めた桜の葉の紅葉とコントラストをなしています。

つぎの公園の方に向かいます。






こちらの公園では警察機動隊の訓練の競技会が行われていました。警棒を振り上げ、盾を振りかざして凄い迫力です!

ベンチに座ったホームレス?(失礼)の人が、見てはいけないものを見てしまったように、下を向いたまま時々”ちらっちらっ・・”と競技を見ては又下を向きます。

「大丈夫ですよ!機動隊はホームレスの取り締まりはしませんから!」













お堀の一角に建設中だった「未申櫓」の外観が完成しました。東御門の横にある「巽櫓」と同じ真っ白なうつくしい櫓です。櫓は戦のときには戦闘の拠点に、普段は武器などの保管庫として使われていたといわれています。辰巳(東南)の方向にある巽櫓と未申(南西)の方向にある未申櫓と二つの櫓が再現されました。
これから櫓内部と周辺が整備されて、一般公開されるのはもう少し先になります。完成後見学するのが楽しみです。






ここにも小さな秋が。田んぼの中にぽつんと1軒だけ建つ教会の前もすっかり黄金色です。
稲刈りが過ぎるとだんだん秋も深まります。


あちこち走ってきょうは28km超でした。


























夏目漱石の美術世界

2013年08月11日 | Weblog
毎日こう暑いとやっきりしちゃいます(静岡弁)。部屋の温度計は午前10時前なのに、もうすでに32℃を超えています!

こんな日はもっと広々とした涼しいところで過ごしたい・・という事で県立美術館へ行く事にしました。


 

 


美術館に着くまでの遊歩道は濃い緑のトンネルが続きます。ここはすっかり真夏の景色です。




左下の絵が小説に出てくる・・・ターナーの松・・・ですね


今、催されているのは「夏目漱石の美術世界」(~8月25日迄)です。 ”文学から観る、美術から読む” という副題が付いています。どんな展覧会だろう・・・





入り口脇の池には赤と白の睡蓮が可憐な花を付けています。きれいな水が流れ、冬は寒々とした池ですが、さすがに夏は涼しげです。



漱石が、美術に造詣が深かったという話は聞いておりましたが、どんな風に展示がなされているんだろう?



「こんな見方もあったんだ!」っと感心させられました。漱石の小説の中には度々絵画が登場する場面があります。小説の主人公の感想だったり、画家(画風)のイメージが場面に描かれたりされています。

漱石の本は、若い頃に何冊か読みましたが、残念ながらそんな場面があった事など全く記憶にありません。ましてやそんな風に読んだり、感じたりした事もありませんでしたし。


その小説の一場面に書かれていた絵画の現物や、その画家のイメージにあった絵画が小説の原文(一部分)とともに展示されています。


改めてその部分を読みながら絵を観ると、「漱石が書きたかったこはこんな事だったんだ」と感じる事ができます。面白い企画です。


文庫本しか読んでない私なので分かりませんでしたが、初版本の「吾輩は猫である」の表紙のデザインや作成工程などはまさに漱石が一枚の絵画を描きあげるような想いだったんでしょう。本というより芸術品です。

また、初めて知ったんですが漱石自身が南画を嗜まれていて、何点かその作品も展示されています。たいへん興味深く観る事ができます。



森鴎外ほどではありませんが、「坊ちゃん」や「吾輩は猫である」以外の作品は現代人の我々(私だけかも)にはちょっと読みづらいですが、改めて読み直してみたいと感じた展示企画でした。



夏休みという事で学校、子ども会の団体や親子連れで会場はとても賑やかですが、もう少し涼んでいこうかな・・・。














タイムスリップ

2013年08月04日 | Weblog
所用で島田博物館へ行った帰りに直ぐ側の「大井川川越遺跡」を久しぶりに歩いてみました。ここには昔の大井川の川宿や川会所等が整備再建されて、夏には大井川蓮台渡しのイベントなどが開かれます。



遠景

施設は小規模ながらも江戸時代にタイムスリップしたようです。大井川の土手のすぐ下なので、車や人の通りはほとんどありません。



十番宿(入り口を入った横には平蓮台が立てかけてあります)



十番宿



三番宿

こんな小さな宿に数日間”川止め”された時などは、何人くらいが泊まったんでしょうかね。 






ここは代官屋敷??いえいえ、博物館の別館なんですよ。




仲間の宿(人足の代表などが会合を開いたところ)


宿は十数軒残っていますが見学できるのは四~五軒(川会所も含めて)ほどで、あとは現在も居住しているために見学はできません。


川会所

川会所(川越しの料金を決めたり川札を売ったりした所)には、おや?役人が・・・






神妙な顔をしてお勤めをしていますな~!



寛政年間当時(1795年前後)の川札の値段も記されてありました。今で言ったらタクシーよりも高いんですね!ビックリです!

享保年間(1720年前後)の物価も記されています。米1升が40文、酒1升が88文との事。
幕末”八重の桜”の時代(1867年)とはどうか?、と比較してみました。米が3.25倍、酒は6.8倍になっています。手間賃(給料)はどうだったんでしょうかね?

140~150年でこの程度、ずいぶん安定した世の中だったんですね、江戸時代は。



思い出しました。私が就職した当時の初任給は8,600円でした。50年経った今は200,000円前後、なんと20倍以上!
サラリーマンのユニフォームであるスーツが、初任給まるまる払っても買えなかったんです。(既製服で9,500円でしたから)
今はどうでしょう、200,000円貰って青山で19,800円で背広を買い、残りは何でも買えます。
車も国産車で初任給の4~50倍ほど、とても手が出ません。今で言えば、ベンツかBMWやジャガーしか無いって感じ。それでもいまどきの若者は給料が安い!って言うんですね。「なんに使うんじゃ!」(怒)



何か頭の中で生臭い数字がグルグル回って、江戸のロマンを満喫するのが何処かへ吹っ飛んでしまいました。


















ドカベン

2013年06月28日 | Weblog
先日所要があって新潟へ行ってきました。

時間があったのでぶらっと市街見物に出かけました。






新潟市街の真ん中をゆったりと流れる信濃川に架かる万代橋です。


新潟は始めて訪れました。市街地中心部にはこれといって特に観光するような所は少ないようです。商店街をぶらぶら歩きます。ながいアーケード街(モール)があります。

繁華街で、昔からの商店街である古町界隈を覘きます。長いアーケード街は雪国の冬の買い物には便利ですね、濡れずに買い物が出来ますから。






モール街のなかに懐かしい?ブロンズ像が・・・そうです、漫画「ドカベン」の登場人物の像です。新潟はドカベンを描いた水島新司の出身地でした。
漫画家、水島新司の功績を顕彰して(まちおこしも兼ねて?)ブロンズ像が建てられました。ここは「水島新司マンガキャラクターストリート」というそうです。
そういえば明訓高校って実際にあるんだそうですね。水島新司が入学したかったそうですが、家庭の事情で断念せざるをえなかったそうで、それでマンガの高校は実在の明訓高校なんだ。

また新潟にはマンガやアニメの専門学校があり、漫画家を目指す若者が多いようです。



山田太郎=ドカベン=

                          
                          岩鬼正美


殿馬一人

                          
                          岩田鉄五郎

          
          里中智

懐かしさのあまり写真を撮りまくっていたら・・・・?あれ?・・・カメラの電池が切れた!
ここで写真はストップ!  まだ影浦(あぶさん)も水原勇気(野球狂の詩)もいたのに・・・

(老婆心)= これも課税されるんでしょうかねぇ・・・??



古町からほど近い所に、かつて新潟の三大財閥の一つに数えられた「旧齋藤家の別邸」があり行ってみました。今は一般公開されています。

屋敷内の庭園には茶室も備え、池をはさんで植えられている種々の樹木が深山幽谷の趣をかもし出す美しい庭となっています。
もみじの樹が多く、秋にはさぞかし美しい紅葉が見られることと思われます。


屋敷の隣には「行形亭」=いきなりや=という料亭があります。江戸時代からの日本料理の老舗で、ここにも広い美庭があるそうです。この料亭の横に狭い小路があります。その名も「地獄極楽小路」。

聞くところによると、今は西大畑公園という公園になっていますが、かつては此処に刑務所があったそうです。小路を挟んで、かたや冷たい塀の中(地獄)にいて、隣の料亭から聞こえてくる三味の音や宴の声は、さぞかし天国(極楽)の声に聞こえたんでしょうね。

「・・・実におもしろい・・・」



晩飯は駅の近くにある居酒屋「鳥忠」へ。
やきとり、鳥雑炊、さかな、そして新鮮ないわがき。


う~ん、美味!!










ほたる

2013年06月11日 | Weblog
久しぶりの「飲み会」で帰りが遅くなりました。今日はバスの利用です。

この路線のバスは30分に1本しかありません。(ちょっと下のバスターミナルへは10分に1本あるのですが、そこから自宅まで10分ほど歩かなければならないのが面倒なので・・ 笑 )


バス停(ターミナル)から我が家までは約200mです。半分ほどのところの道路の下を小川が横切っています。何気なく暗い川の中を見ると何やらいくつか光るものが・・・。

「えっ!あれ、ホタル?!」・・・ 真っ暗な川の中に点滅する光・・・

すっかり住宅地と化したこのあたりですがホタルがまだいたんですね。いやぁ~感激しました!。という事は、普段はあまり水の無いこの川ですが、ホタルの餌になるカワニナが生息出来るほど水質は汚れていないんですね。またまた感激!


翌朝散歩がてら、昨日ホタルのいた川のところへ。



こんな川ですが。



水量は多くありません。


昼間見ると、住宅地の裏を流れる用水路を兼ねた極普通の小さな川です。

とてもホタルがいるようには見えません。でも確かにいるんです。郊外の山の手に近い所ですが、上下水道が完備された地域ですので、家庭排水が川に流れ込んでいないんですね。それで川が汚れないんです。

いつまでも綺麗な環境を保った地域であることを願ってやみません。






近くの神社もすっかり若葉に覆われています。本格的な梅雨に入りました。暑い夏ももうすぐです。







八重の桜

2013年06月01日 | Weblog
NHKの大河ドラマ「八重の桜」がいよいよ佳境に入ってきました。物語がどう展開していくのか、目が離せません。




NHKホームページより


といってもドラマの視聴率は上がったり下がったりだそうですね。題名の通り山本八重が中心ですから、八重が出てこないと女性はおもしろくないそうです。それに引き換え男性は合戦の場面とか激変する時代背景とかに興味がありましてね。テレビのチャンネル権は女性にあるのでしょうか? (笑)

NHKはずいぶん気を使って1回に八重がいる会津のシーンと覚馬や三郎がいる京都や大阪のシーンを ”かわりばんこ” に出しています。ごくろうさまです。 (笑)


ふと思い出して、以前読む機会のあった古文書(コピー)を読み返してみました。ちょうど同時代の出来事が書いてあります。これは静岡市清水区由比寺尾の小池邸に残されている「年代記」の一部です。








慶応から明治に変わる(大学ではありませんよ!)激変期を克明に記されています。

大河ドラマやインターネットのウィキペディアの記述などによると、鳥羽伏見の戦い(慶応4年1月3日~6日)の後、将軍徳川慶喜と会津松平肥の守、桑名松平越中の守、淀稲葉美濃の守ほかが軍艦にて江戸に逃げたことになっていますが、古文書の記述では前年の12月8日大阪を出帆、13日江戸に到着となっていて、鳥羽伏見の戦いの時にはもう大阪にはいなかったことになっています。

当時はテレビも新聞もありませんから情報が錯綜したのかもしれません。でも”鳥羽伏見の戦い”なんて言葉は当時無かったでしょうから事象より日時の記述のほうが正しいのかも・・・・
時の政権が(自己の都合の良いように)情報を操作するなんてことは現在でも世界各地にいっぱいありますからね。

古文書には当時の様子が克明に書かれています。朝廷を担いだ薩長連合の新政府役所から出された高札では、慶喜は完全に朝敵となっています。また徳川の家来であっても、悔い改めて恭順すれば特別な思し召しをもって新政府に採用するなどという引き抜き作戦も出されています。各地の大名は元より、尾張徳川まで新政府の味方に・・・(いつの時代にも保身に走る者はいるものです)

新政府に恭順した諸藩の大名が、何千何万という隊列を組んで倒幕のため東海道を江戸に向かう様子が詳しく書かれています。映画やドラマでよく見る例の「官軍の行進」です。 ”・・・いずれも大小(刀)は勿論、小筒の鉄砲持参、衣類は皆黒ラシャの短き衣類にもも引きをはき、陣羽織着し髪は皆短く切り、乱髪にて恐ろしき風情にてご通行にご座そうろう・・・”
などとあります。

大久保利通の妾が西陣の織元に作らせたといわれている「錦の御旗」を13~4人の幕内の関取に交代で持たせている様子や、笛太鼓にての行進に人々が仰天している様子、庶民が戦を覚悟して右往左往する様子、上昇する生活必需品などの価格、お金持ちは戦を避けるため物品を田舎に預けて疎開する様子、この混乱期において儲けている職業など、興味深く書かれています。


子供のころ、学校の「日本史」で習った ”尊皇攘夷”や ”王政復古”の意味とか、明治維新の立役者などの像が、今までとは違う角度で見つめ直されてきています。

長州と犬猿の仲だった薩摩が手を組み、徳川を倒したのは「王政復古」が真の目的ではなく、薩摩藩が抱える500万両ともいわれた借金を踏み倒すため(逆・日本史=樋口清之著=)だったんだとか。元はと言えば、薩摩が木曾三川分離工事を徳川に命ぜられた事が返済不能の借金に膨れ上がった要因の一つだと言われています。(静岡安倍川の薩摩土手も) 

さぞかし商人は大損害を被っただろうと思いきや、ある商人はさらに「軍資金」を薩摩に援助し、薩長が徳川を打倒して明治新政権になった後、ちゃっかり「政商」となってその後大財閥に成長していますね。

イッパンピープルとしては何を信じてよいやら。・・・「建て前」と「本音」・・・ 難しいですね。 

・・・歴史もいろんな角度から見ると興味深いですね。